オンラインカジノ　確定申告について

　給与所得者の場合、オンラインカジノの勝利金が年間90万円を超える場合に税金が発生します。給与所得以外の所得が合計20万円以下の場合、確定申告は不要で税金も発生しません。一時所得は年間50万円の特別控除があり、一時所得の課税金額は「一時所得÷2」で計算します。そのため所得として扱われるのはオンラインカジノの勝利金から50万円を引いた額を1／2にした課税の対象となる金額が20万円を超えるときです。オンラインカジノの勝利金が年間90万円までであれば、税金が発生することはありません。
　税金はオンラインカジノの収益を銀行口座に送金されたときに課税対象として計算されるものと考えます。オンラインカジノで獲得した金額から経費(賭けた金額など)を差し引いた額が、一時所得の計算対象となります。このときオンラインカジノで負けた場合の損失（負プレイのベット）は経費にできません。税金の計算対象となるのは勝利金（勝プレイのベットは経費）のみです。
　このようにゲームの勝ち負けの取引履歴が必要となりますので「退会しており、ゲーム履歴を見返すことができません」という場合には計算が困難となります。
　経験値としてゲーム履歴がカジノ運営側にも残っていないと思われますので、税務上は不本意ですが、やむを得ない代償措置としては入出金の差額で一時所得として計算するしかないと考えます。当然オンラインカジノで負けた場合の損失（負プレイのベット）経費に含まれてしまいますから納税者（相談者様）が有利な計算ですが、税務当局も銀行の入出金履歴を把握することができても、取引履歴を確認できなければ更正することは難しいと思われます。個人的に税務署に相談しましたが、当然ながらあくまでも税法上の原則的な計算を強要するだけで救済手段の提示もありません。自己判断で申告頂くしかないものと思われます。
　なお、「オンラインカジノ」については刑法上の犯罪行為（賭博罪）に抵触するおそれがありますので、差し控えていただくことをお勧めします。