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大家業です。借主が一般課税の場合と簡易課税の場合に違いを教えてください。

お世話になります。
実家の両親が、家賃収入で生活しており、会計処理について質問です。
状況は以下の通りです。

1.アパート(住居用1室、店舗用2室)と、自宅の一階を店舗用として貸している。
2.借主のうち、1店舗が一般課税である。
3.実家⇒インボイス登録済。
4.毎月の収支がほぼ固定されており会計業務は簡単。
5.現在は、税理士さんにお願いしている。

税理士さんが今年で廃業することになりました。
貸室数も大変少なく、毎月の収支がほぼ固定されていることから、これからは娘の私が会計業務を行おうと思っています。

現在お願いしている税理士さんに
「借主のうち、1店舗が一般課税なので、確定申告の時にむずかしい」と言われましたが、説明がわかりにくく、どういう理由で「難しい」のか、よくわかりません。

借主が簡易課税の場合と一般課税の場合で、何が違うのかご教示いただけますでしょうか?

なお、現在 自分なりに、やよいオンラインを使用し、きちんと収支を記録しており、税理さんが持ってきてくださる仕訳日記帳と照合しています。
できれば、これからは私が会計処理をして、確定申告も自分でやりたいと思っていますが、ソフトを使用しても、素人には難しいのでしょうか。

よろしくお願いいたします。

税理士の回答

借主が一般課税か簡易課税かによって、貸主であるご両親の消費税の計算方法が変わるわけではありません。

住宅家賃は原則非課税、店舗家賃は課税です。借主が一般課税の場合、店舗家賃について仕入税額控除を受けるためインボイスの保存が必要になりますが、これは主に借主側の問題です。

むしろ確認すべきなのは、ご両親自身が一般課税か簡易課税かです。一般課税の場合、住宅家賃(非課税売上)と店舗家賃(課税売上)が混在するため、修繕費などの課税仕入れについて用途区分等が必要になることがあります。

そのため、取引数が少なく毎月の収支が単純でも、消費税申告まで必ず簡単とは限りません。現在の税理士さんが廃業される前に、前年の消費税申告書や計算資料を確認し、現在どの方法で申告しているのか引き継いでおくことをお勧めします。

◆借主が一般課税か簡易課税か

まず、借主が一般課税か簡易課税かによって、貸主であるご両親の消費税の計算方法が変わるわけではありません。

店舗として貸している家賃は消費税の課税対象、住宅として貸している家賃は原則として非課税です。これは借主の課税方式によって変わりません。

一方、借主が一般課税の場合、店舗家賃について仕入税額控除を受けるため、原則としてインボイスの保存が必要になります。

これに対して、借主が簡易課税の場合は、実際の仕入税額を積み上げて消費税を計算するわけではないため、消費税の計算上、家賃について仕入税額控除を計算する必要はありません。

◆「1店舗が一般課税なので難しい」の意味

したがって、

「借主のうち1店舗が一般課税だから、ご両親の確定申告が難しくなる」

ということではないと思われます。

むしろ確認したいのは、ご両親自身が消費税を一般課税・簡易課税のどちらで申告しているかです。

◆ご両親が一般課税の場合

ご両親が一般課税で申告している場合、店舗家賃という課税売上げと、住宅家賃という非課税売上げが混在しています。

そのため、たとえば修繕費などの課税仕入れについて、

・店舗部分に対応するもの
・住宅部分に対応するもの
・両方に共通するもの

といった区分が必要になることがあります。

このような仕入税額控除の計算が、不動産賃貸の消費税申告を少し複雑にする部分です。

一方、ご両親自身が簡易課税を適用している場合には、実際の修繕費などを一件ずつ仕入税額控除として計算するのではなく、売上げを基に消費税を計算します。

◆ご自身で申告する場合

ご自身で申告すること自体は可能だと思います。

毎月の取引がほぼ固定されており、すでに会計ソフトで記帳し、現在の仕訳日記帳とも照合されているのであれば、日常の経理は比較的整理しやすい状況だと思います。

ただし、現在の税理士さんが廃業される前に、まず、

「ご両親の消費税は現在、一般課税・簡易課税のどちらで申告しているのか」

を確認しておくことをおすすめします。

あわせて、前年の消費税申告書・付表や、簡易課税などの届出書の控えも引き継いでおくと、その後の申告がかなり分かりやすくなると思います。

◆2割特例・3割特例について補足
先ほど、ご両親の消費税について「一般課税か簡易課税かを確認」と書きましたが、インボイス登録をきっかけに免税事業者から課税事業者になった場合は、2割特例を使っている可能性もあります。

個人事業者の場合、要件を満たせば2026年分は2割特例、2027年分・2028年分は3割特例を使える場合があります。いずれも、売上げにかかる消費税をもとに、納付税額を比較的簡単に計算できる制度です。

そのため、現在の税理士さんには、

「今はどの方法で消費税を申告しているのか。2割特例を使っているのか。今後3割特例を使えるのか」

もあわせて確認しておくとよいと思います。

借主の課税方式だけで、大家さん自身の消費税の計算方法が変わるわけではありません。店舗家賃は原則課税、住宅家賃は原則非課税で、まずご両親側がどの計算方法を適用しているかの確認が必要です。一般課税では住宅・店舗の売上割合や修繕費の用途が仕入税額控除に影響する場合があり、簡易課税では売上税額とみなし仕入率を用います。廃業前に前年の申告書・付表、届出書、賃貸借契約書、固定資産台帳と会計ソフトの税区分設定を引き継いでください。その資料を基に近隣の税理士へ一度確認を依頼すると、今後ご自身で処理する範囲も判断しやすくなります。

本投稿は、2026年09月22日 11時33分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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