金銭消費貸借契約書の内容の変更をしたいのですが、可能でしょうか。
父が約8年前に、私の姉の旦那である義兄との間で金銭消費貸借契約(利息契約を盛り込んだ契約書ありです)を結んでお金を貸しました。
マンションのローン返済が滞ったため、やむをえず、返済金額を下げるためでした。
因みに、父はこのローンの連帯保証人にもなっていました。
その父が昨年亡くなり、すべての遺産を母が相続するということで、当然上記の債権は母のものとなりました。
義兄は、ローン返済が継続していることもあり、これまで上記貸付金の返済が利息分を払うだけで、元金まで手が回らない状態で、いつまでも借金が減らない状況が続いております。
母も高齢ですし、子々孫々まで借金が残るのも嫌なので、この状況を打開するため、せめて利息を無くした新たな契約を結べたら…と思うのですが、これは可能でしょうか。こうすると、もしかして税務署に生前贈与とみなされて、贈与税がかかるのでしょうか。
また、この貸付金はマンションのローンのためのものですので、債務者を義兄だけでなく、姉も含めることはできるのでしょうか。
もしそれが可能な場合、そうすることのデメリットなどがあれば、それについても教えていただきますようお願いいたします。
税理士の回答

貸付金の残高は、どれくらいでしょうか。
利息ではなく、元金からの返済がよいと思います。過去にさかのぼって、元金を減らして、残りを毎年110万円の贈与、最終的には、姉が相続するという方法もあります。

親族間では、金銭消費貸借を締結し、返済スケジュールを作成したら、その通り返済していかないと、当初から贈与であったのではないかと見做される恐れがあります。よって、すでに贈与と見做され得る状態かと思われます。
踏まえて、リスクはゼロではありませんが、速やかに契約を見直し、今後、予定スケジュール通りの返済をされるのが次善の策でしょうか。
それでも元金の返済が一度でも遅れれば、当初からの贈与と見做され、高率の贈与税負担を生じる恐れはありますね。
貸付残高は、利息を不定期に返している状況で、貸付けた金額そのままが残高で、一千万円と少しあります。元金からの返済としたいのは山々なのですが、契約書に月々◯パーセントの利息を返済となっているため、元金に充当はできないのではないかと思っているのですが、如何なのでしょうか。
また、母は、兄弟間で援助に差があるような今の状態を良しとは思わず、贈与扱いにしたいとは一切考えておりません。返済をできるだけしてもらいたいという考えです。これまでも、いろいろお金のことで父に迷惑をかけてきた姉と義兄に、このまま逃げ得にさせたくないと思っているのです。元金充当ができるのであればそうして構いませんが、まだ返済を継続させることは可能ですか。
また、質問の内容がズレますが、貸し付けた時期が約8年前で、税務調査でこの貸付に気づく、すなわち、生前贈与税発生の可能性はあるのでしょうか。姉夫婦もそう考えて、返済を甘く考えているように思うのです。

贈与申告をしていれば贈与。贈与申告をしていなければ相続財産として相続税の対象となりますね。実務上。でないと、公平が保てません。
親族内の議論。
対税務署の議論。
こちらを分け、現状、贈与税リスクがあり、原本を返済しない限り何時でも顕在化すれば同様のリスクがある。これを親族間で共有し、親族会議を開き、現状を認識した上で、どうするか次善の策を検討することになりましょうか。
富樫先生に質問いたします。
利息ではなく、元金からの返済がよいと思います。過去にさかのぼって、元金を減らして、残りを毎年110万円の贈与、最終的には、姉が相続するという方法もあります。
これまでの返済金を元金から差し引くと、残り920万円余りとなります。
貸付契約から8年近くたちます。もう少し返済してもらって、880万円以下にすれば、年間110万円以内の贈与扱いにできるのでしょうか。
最終的に姉が相続するというのは、どういう意味かもう少し説明いただけませんでしょうか。今の段階で姉が相続するということなのか、母がいずれ他界したときに姉が相続するということでしょうか。
相田先生
早急に親族会議を行い、今の状況を続けていたら、贈与とみなされ得る恐れがあることを伝えようと思います。返済額を増やしていく方向で調整したいと思います。
質問ですが、調整した内容で、母(相続人)と義兄の名前で新たに金銭消費貸借契約書を作成すべきかと思うのですが、これは可能でしょうか。

元本をきちっと返済しないとあまり税務上は、贈与税のリスクは変わらないのですが、心情的に意味はありますね。
契約を作っても良いのですが、過去のリスクは消えない。その上で、作ったら、本当に元本を予定通り返すのか、おそらく、私は返さないと思います。変に甘えてしまっていますから。甘えさせる存在(母)がそれを許しているのでしょうし、それは変わらないと思いますので。
これは、仕方ないことなのではないでしょうか。あまり、いじることはする必要はない、かえって、悪化するのかと存じます。
母においては、かわいい自分の子。あまり自分のことを責められると、まっとうなことを言っても聞く耳を持たなくなることはよくありますので。
とにかく元本返済を急がせることですね。わかってはいるのですが、義兄にローン返済(そしてそれを我々相続人の連帯保証)があるので、あまり強く出られません。
最初の契約書に利息が明記されているので元本返済のみだと贈与になるのではないかと、心配です。心配なのは、贈与税がかかると、返済がなくなってしまったり、ローン返済が滞って、連帯保証人である我々に請求が来てしまうことなのです。
姉夫婦は、元本を返していくため、利率を下げて契約をし直してほしいようです。利率を下げるのが問題ないなら、無利息でも構わないくらいに母も私も思っています。新たな契約を結んで、母が存命なうちに少しでも多く元本を返済していってほしいのが、母と私の切な願いです。
でも今は、贈与税支払いの通知が来ないことを祈りながら、増額した返済金を払ってもらうしかないようですね。
こうなったらどうしよう?何ができるだろうか?こうしたら、どうなるかな? ‥こんなことばかり考える毎日で、不誠実な姉夫婦と甘やかせて逝ってしまった父親に怒りさえ覚える始末です。
いろいろ教えていただき、本当にありがとうございました。

しばらく留守にしていて、回答できなくて申し訳ありませんでした。
元本返済のみでも、利息が年間110万円以下であれば、贈与税はないと思います。
将来、お母様の相続人である姉が、不良債権である貸付金を相続し、他の相続人は別の財産を相続する方法もありと思います。不良債権を減らして、相続税を減らす方法として、贈与もありのため記載しました。
当然にそれまでに義理の兄に贈与した部分は、姉の相続分から減額する方法もありますので、親族間の話し合いが必要と思います。
富樫先生
お忙しいのにご回答ありがとうございました。
贈与を判断するには、貸付金の総額ではなく、利息なんですね。
契約では、利息が110万円を超えることはないので、ここまでの8年間、少しずつ返済されていた金額を全て元金として扱ったとしても、贈与にはならないのですね。少し安心しました。
不良債権を減らしていくのを無理をしない範囲で(途中でストップすることのないように)返済額を増やしてもらい、母が他界のときには、遺産で調整する形でいきたいと思います。
ベストアンサーにしたいくらいの気持ちです。本当にありがとうございました。
本投稿は、2018年05月10日 14時12分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。