夫婦間の貯金の移動について
結婚18年の共働きの夫婦です。
夫49歳、私47歳、子供には恵まれず、夫婦2人だけで暮らしています。
結婚後住んでいた県では、働かず専業主婦でいました(8年間ぐらい)。
その後、主人の仕事が私の生まれた町へ偶然転勤となりまして、生まれた町へ移動後、私の実家が自営をしており、その自営を現在は兄が継いでいる状況でして、その会社で働いております(10年間)。
実は主人には私の収入があるの内緒にしておりまして、無償で実家の手伝いをしている形にしており、貰った給料は秘密でずっと2人の老後のために隠れ貯金をしてきました。
定年の60歳~65歳になった時に、頑張ってくれた主人へ、子供のいない私たちのために未来の貯金がこれだけありますと言うつもりで貯金していました。
その額が現在3,800万円貯まっています。
要するに、主人は知らないヘソクリの形です。
主人の収入部分(生活費)からはギリギリで余りがないので、貯蓄は一切できてないという形にしております。(実際はやりくりして主人の収入の余りも一緒に、私の収入に加えて貯金してきました)。
給与収入の割合は、主人基本給47万、私20万です。
お恥ずかしながら、貯金に関する贈与税などの事をこれまで一切考えたことが無く、ふと何気に最近調べてみましたところ、夫婦共働きの場合に、夫婦間での貯金が一人の名義人で全て作っていた場合には、その貯金のうちの何割かは主人のものとみなされ指摘されるとか、また、ヘソクリについても死亡の際の相続等の時に、主人の財産も入っていると言われたりして、税金を支払わなければならなくなったりするトラブルが色々とあると目にし、大変慌てています。
夫婦共働きの貯金の正しいやり方を教えてください。
へそくり形式での貯金は、いますぐやめた方がよろしいでしょうか・・・・?
また、今現在の主人の知らない私名義今の貯金3,800万円は主人に知らせずにこのままの状態で持っていて大丈夫でしょうか・・・・・。
一人の名義で貯金をしてはいけないと調べて知って、怖くなって、主人へ事情を話して主人名義の口座へ移動した方が良いのかとも考えたのですが、その際も妻から夫にいきなり数千万を移動すると贈与税が関係してくるのですよね・・?
どうすることが一番最善でしょうか。
お忙しいところすみません、教えてください、どうぞ宜しくお願いいたします。
税理士の回答

仮に、ご主人の相続発生の場合、奥様名義の預金が、名義預金として、ご主人の相続財産となるリスクがあります。
リスク回避のために、奥様の給料から形成された部分があることを証明する必要があります。給与の源泉徴収票の保管で足りると思います。
ご主人名義の預金への振込は不要と思いますが、預金の件については、ご主人にお話をされた方がよいと思います。

夫婦共働きの貯金に関しては、どちらの収入から貯蓄されたものなのか、その形成過程が重要になります。形成経緯を無視してすべて収入金額の比率で案分する訳ではないと考えます。
相談者様の場合、現在の預貯金3800万円がどのように形成されたのかを明確にすることが重要と考えます。奥様ご自身の給与から貯蓄されたものは奥様の財産と考えられますので、まずはその金額をはっきりとさせましょう。ご実家からの給与の手取額の合計額がその金額になると思われます。
そして、ご主人の収入から貯蓄したものも具体的に拾い出せたら、その明細を記録しておきましょう。
それぞれの収入から形成された金額が明確に区分できたら、その金額がそれぞれの財産になります。
ここからは私の個人的な考えになりますが、今後(将来)の相続問題を考えた時にはお互いの財産は各々の管理下におかれた方が良いと思います。それを考えた場合には、ご主人の収入から形成された貯金はご主人名義の口座に戻して、それぞれの預貯金を明確に区分しておかれた方が良いと考えます。
ご主人の財産に相当する金額をご主人に送金する場合は、ご主人から預かっていたお金をご主人に返す行為になりますので、そこに贈与税が課されることはありません。
そして、一連の精算を行う場合には、後日のためにそれぞれの金額の根拠を明らかにして書面で残しておくのが宜しいと思います。
以上、ご参考になれば幸いです。
お忙しい中、早々にご回答を誠にありがとうございました。
両先生のご回答、大変知識となりました。
ありがとうございます。
やはり、私一人だけの名義で全部貯金をしておくのは、名義貯金として扱われてしまうリスクとなってしまうのですね。
私の給与から貯金した部分と、主人の給与からやりくりして貯金した部分を明確にしておいた方が良いのですね。
私の貯金部分の証明が可能になるよう、これまで使う機会が無く捨てていた私の源泉徴収票を今年から保管しておきます。
また、ネット上で時々書かれている税務署に夫婦の収入金額の比率で貯蓄部分を指摘されるというのは間違いで、私の給与をそのまま貯蓄したものは私の財産として扱ってよろしいのですね。
安心しました。
本当は主人にこの貯金の事を65歳まで言いたくなかったのですけれど・・・、へそくり兼未来のサプライズ貯金は諦めて・・・今年中に本人に話そうと思います。
そして、それぞれの貯金がいくらかを明確に出して、書面で残しておき、口座を移動するかどうするかを考えて、もし移動する場合には贈与税の心配は無いという事ですので、安心して移動します。
今後は私の給与をそのまま貯金していく分と、主人の給与でやりくりして残ったお金を貯金していく部分を分けてそれぞれの名義で作成することにします。
無知でお恥ずかしい限りなのですが、まさかのまさか、へそくりをするとこんなトラブルになるとは夢にも思いませんでした。
へそくりが駄目という事実を私のようにまだ知らない主婦さんたちは、楽しみを奪われてがっかりしてしまいますね。
正しい知識をありがとうございます。
大変参考になりました。
両先生へ心より感謝いたします。
ありがとうございました。

ご連絡ありがとうございます。
>ネット上で時々書かれている税務署に夫婦の収入金額の比率で貯蓄部分を指摘されるというのは間違いで、私の給与をそのまま貯蓄したものは私の財産として扱ってよろしいのですね。
御夫婦の預貯金が入り乱れて収拾が付かない場合には、お互いの収入金額の比率で案分することが合理的な方法と考えられますが、相談者様の場合には預金の形成経緯が明確のようですので、先ずは事実に基づいて各々の財産を確定することになります。
「へそくり」は真の所有者が分かりにくいため、国税からは常に問題視されます。御夫婦であっても預貯金の所有者は明確にしておかれた方が宜しいと思います。
服部先生ありがとうございます。
ネット上で書かれている収入の比率を用いての確定は、形成経緯が不明の場合に用いられるのですね。間違いではないのですね。
そして、「へそくり」は常に国税から問題視されるという事も生まれて初めて知りました。
家族間でのへそくりなのにと思ってしまいますけど、税務の領域ではいけないのですね。
母親も昔から父親に内緒でへそくりをしているので、母親にも教えておきます。
色んな事に本当に、驚いてしまいます。
最近は色んな情報を様々な方々が載せられているのをいつでも閲覧することが出来るので、沢山の情報収集が可能な反面、自己判断で知識を吸収してしまうので、結果的に間違った知識を吸収してしまうこともあり、こちらのサイトへたどり着けてこうして専門家の先生に色々とご相談することが出来て、直接教えていただけることまでしていただけて、本当に良かったです。
服部先生、最後までこと細やかに知識をお教え下さりありがとうございました。
ご相談して本当に良かったです。
また、今後、税の事で疑問が出た時には是非こちらでご相談させていただきます。
ありがとうございました。
感謝の気持ちを込めて。
本投稿は、2018年06月01日 19時56分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。