贈与税について教えてください
結婚18年目、この度家を購入することになりました。18年間専業主婦で、主人のボーナスを私の口座で貯金してきました。
本日手付金を銀行の窓口で入金をしようとした際に、お恥ずかしながら贈与税について認識しておらず、「私のキャッシュカードから主人の名義で振り込めますか?」と聞いたところ、銀行の方から「ご主人の名義として支払うには贈与税になりませんか?」と聞かれて、ハッとし、帰宅して贈与税について調べていて怖くなりました。
住宅ローンは主人で組みます。
手付金+頭金を私の口座から主人の口座に移動し
、主人の口座から振り込む行為は贈与税がかかりますか?
またこの数年に渡って主人のお給料とボーナスを私の口座で貯金してきた行為は贈与税が発生することになりますか?
夫婦であげるもらうの意思はなく、管理しやすいため私の口座で貯蓄してきました。
この場合課税対象になりますか?
とても不安です。主人にも申し訳ないです。税理士の先生どうか教えてください。
税理士の回答
山本快夫
お世話になります。
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質問者さま→妻
ご主人さま→夫
と略記させていただきます。
前提の追加として、専業主婦とのことですが、独身時代など妻の固有財産(預金残高)と証明・疎明・説明できるものは無いものとします。
ご質問に対する回答)
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夫に帰属する財産(預金残高)により、夫名義の自宅に係る手付金などを支払うことになりますので、贈与には該当せず贈与税は生じないと整理できるものと考えます。
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夫のお給料とボーナスを妻名義の口座で貯金してきた分について
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管理しやすいため私の口座で貯蓄してきました...
夫婦であげるもらうの意思はなく...
・・・とのことで、基本的に夫の財産(妻名義の預金)と考えます。
夫の財産から資金移動した妻名義の預金について、贈与が有効・適正に成立していたという整理よりも、贈与ではなく便宜上の名義上の利益付与に過ぎないという整理のほうが、実態に即していますし、課税当局の考えにも沿いますし、過去の裁決事例・判例の考え方を当てはめても、妥当だと考えます。
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貯金してきた行為は贈与税が発生することになりますか?
↓
上記のとおり、便宜上の名義上の利益付与に過ぎないと整理できます。
しかし、夫から妻への贈与とされるリスクを軽減させるために、過去の資金移動は単なる名義上の利益付与であることを疎明・説明できる準備をしておくことをおすすめ致します。例えば、通帳に「仮の出金」「仮の入金」とメモしておくことも有効です。また、金額の重要性によっては覚書による明確化も検討します。
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管理しやすいため私の口座で貯蓄してきました...
・・・とのことですが、
たとえ妻が管理していたとしても、前提からおそらく生活費の管理に留まるでしょうし、原資は夫であり、先述のとおり贈与も有効に成立しておらず、夫に帰属する妻名義の預金と整理するのが妥当です。
下記参考の考え方によると、残った分は好きに使って良いという夫の言辞があったとしても、妻の固有財産になりづらいわけですので、そのような夫の言辞が無いと考えられる質問者さまのケースにおいて、妻名義での単なる貯蓄は、なおさら妻の固有財産になりづらいと考えます。
参考)
「生活費の余剰分は自由に使ってよい旨言われていたとしても、渡された生活費の法的性質は夫婦共同生活の基金であって、余剰を妻名義の預金等としたとしても、その法的性質は失われないと考えられるのであり、このような言辞が直ちに贈与契約を意味してその預金等の全額が妻の特有財産となるものとはいえない。」
(平成19年4月11日裁決)
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他の方のアドバイスも参考になさってください。少しでもご参考になりましたら幸いです。
ご心配されていると思いますが、お書きいただいた事情であれば、直ちに贈与税がかかるということではありませんので、ご安心ください。
預金が誰の財産かは、口座の名義だけでなく、お金の出どころや管理状況、贈与の意思があったかどうかなどを踏まえて判断します。
今回、18年間にわたりご主人の給与やボーナスを、家計管理のために奥様名義の口座で貯蓄されてきたとのことです。また、ご夫婦の間に贈与する・受け取るという意思もなかったとのことですので、その預金は実質的にご主人の財産と考えるのが自然です。
したがって、その預金をご主人の口座に戻し、ご主人名義の住宅購入資金として使用しても、原則として贈与税はかからないと考えます。
ただし、今後のために、次の点を整理しておくことをおすすめします。
・ご主人の給与・ボーナスから奥様名義の口座に入金された履歴を、可能な範囲で保存すること
・今回の住宅購入資金の移動は、現金ではなく銀行振込で記録を残すこと
・奥様ご自身の預金が混在している場合は、その金額を区別すること
なお、銀行の方が贈与税について確認されたのは、口座名義と住宅の購入名義が異なるためだと思います。名義が違うというだけで、贈与税が発生するわけではありません。
これまでの家計管理そのものが問題になるわけではありませんので、まずは資金の出どころを確認し、安心して住宅購入の準備を進めていただければと思います。
住宅購入では、実際に誰の資金を使うかと登記持分の対応が重要です。妻名義口座だから直ちに妻から夫への贈与と決まるわけではなく、給与の入金経路、管理・使用状況、贈与の合意や妻固有資金の混在を確認する必要があると考えられます。夫に帰属する資金の返還なのか、妻所有の資金の移転なのかを整理してから支払うのがよいでしょう。婚姻18年では、20年以上を要件とする居住用贈与の配偶者控除を前提にできません。通帳履歴と売買・登記案をお近くの税理士に提示してご確認ください。
山本先生様
昨日は相談がすぐにご回答をくださりありがとうございました。知恵袋など、ネットの情報の中でとても不安になってきましたが、先生のご回答で落ち着くことができました。ありがとうございました。お礼が遅くなり申し訳ありませんでした。
藤倉真人
お世話になります。
ご相談の内容であれば、手付金・頭金を奥様の口座からご主人の口座へ移して支払うことにも、これまでご主人の給与やボーナスを奥様名義の口座で貯めてきたことにも、贈与税は原則としてかかりません。
贈与は「あげます」「もらいます」という双方の意思が合って成立する契約です(民法549条)。管理しやすいという理由で奥様の口座に入れていただけで、あげる・もらうの意思がなく、奥様が自由に使えるご自身のお金として扱ってこなかったのであれば、その預金は名義が奥様でも、実質はご主人の財産と考えられます。このような預金を「名義預金」(名義と実際の持ち主が異なる預金)といいます。
そのため、奥様の口座に預けた時点で贈与にはあたりません。また、今回ご主人の口座へ戻して住宅の代金に充てることも、ご主人がご自分のお金でご自分の家を買うことになるため、贈与税の問題は生じません(国税庁タックスアンサーNo.4402「贈与税がかかる場合」参照)。
ただし、次の点にはご注意ください。
・住宅の登記を共有にして奥様の持分を設定する場合は、奥様に自己資金がないため、その持分に相当する金額がご主人からの贈与と判断される可能性があります。ご主人の単独名義であれば問題ありません。共有を予定されている場合は、持分の決め方を事前にご確認ください。
・預金の一部を奥様ご自身の財産(奥様名義の保険や有価証券など)の購入に使っていた場合は、その部分が贈与と判断される可能性があります。
・名義預金はご主人の財産ですので、将来ご主人に相続が発生した際には、ご主人の相続財産に含めて申告する必要があります。
・お金の流れを説明できるよう、通帳や売買契約書などは保管しておいてください。
銀行の方のご指摘は、名義をまたいでお金を動かす際の一般的な注意喚起と思われます。経緯を伺う限り、過度にご心配される必要はないと考えます。
増渕先生様
昨日はわかりやすく親身に相談に乗ってくださりありがとうございました。お礼が遅くなり申し訳ありません。とても不安だったので回答を頂けて助かりました。
銀行の方の質問についても教えてくださりありがとございました。あの方のあの一言で贈与税というものに気づけたので今はありがたく思います。そして質問の意味を先生から教えていただけて理解できてよかったです。
ありがとうございました。
坂根先生様
ご回答くださりありがとうございました。
とても不安だったので助かりました。ありがとうございました。
藤倉先生様
ご回答ありがとうございます。そしてとてもわかりやすい説明をありがとうございます。
今までの通帳は保管していましたので、私が独身時代に貯めたいた定期預金については主人の持分と分けました。とりいそぎ過去三年分お金流れも通帳を見合わせて行いました。
藤倉先生のご回答を読みながら気になったので教えてください。
私の口座は、我が家の光熱費や保険料など日々の買い物に使うカードの決済にも使っています。また、習い事などのお金もこの口座から出しています。私個人のものではなく、あくまで家族の出費についてこの口座から引き落とされたり引き出したりしてきてしまいました。分けておくべきだったと、私のお金の管理が悪かったと今になって思います。このような場合は私個人で使ったと判断されてしまうのでしょうか。収入は主人分しかないので、出所はあくまでも主人の給与です。
教えていただけると幸いです。
山本快夫
私個人のものではなく、あくまで家族の出費についてこの口座から引き落とされたり引き出したりしてきて
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何も問題ございませんし、一般家庭で散見されるケースとなります。
なお、いったん、質問者さま名義の口座からご主人さま名義の口座に戻して、便宜上の名義上の利益付与をリセットしたうえで、ご自宅購入に向けた各種支出を進めることを個人的にはおすすめ致します。
その際に、通帳に「仮の出金」「仮の入金」とメモしておくことも有効です。また、金額の重要性によっては覚書による明確化も検討します。
以下のような類似の質問事例も参考になると考えます。
https://www.zeiri4.com/zeirishi/qa/q_168776/
宜しくお願い致します。
本投稿は、2026年10月26日 20時00分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







