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納税猶予制度の経営承継期間について(原則制度)

贈与税の納税猶予の適用を受け、経営承継期間(5年間)を経過した後、先代経営者の死亡により、相続税の納税猶予の適用を受けたとします。
そうすると、また相続税の納税猶予の制度にある、経営承継期間(5年間)の要件を満たす必要があるのでしょうか?
つまり、雇用の8割維持の要件は、通算で10年間満たさなければならないのでしょうか。

税理士の回答

贈与者が死亡した場合
経営贈与承継期間内(贈与税の申告書の提出期限の翌日から5年を経過する日又は贈与者の死亡の日のいずれか早い日までの期間)に贈与者が死亡した場合には、贈与者の相続開始日から経営贈与承継期間の末日又は経営相続承継受贈者(贈与者が死亡した場合の相続税の納税猶予制度の適用を受ける受贈者で一定の要件を満たすもの)死亡の日のいずれか早い日までの期間となります。

又は、下記に該当する場合、猶予税額の納付が免除されます。

 次に掲げる場合などに該当したときには、非上場株式等納税猶予税額の全部又は一部の納付が免除されます。

(1) 先代経営者である贈与者が死亡した場合
 この場合、死亡があった日から同日以後10か月を経過する日までに「免除届出書(死亡免除)」を贈与税の納税地を所轄する税務署長に提出する必要があります。
 また、この場合、先代経営者に係る相続税については、贈与税の納税猶予の特例を受けた一定の非上場株式等を経営承継受贈者が相続又は遺贈により取得したものとみなして、贈与時の価額を基礎として他の相続財産と合算して計算することになります。
 なお、その際、一定の要件を満たす場合には、その相続又は遺贈により取得したとみなされた非上場株式等(一定の部分に限ります。)について相続税の納税猶予の特例を受けることができます。
(2) 先代経営者である贈与者の死亡前に経営承継受贈者が死亡した場合
 この場合、死亡があった日から同日以後6か月を経過する日までに「免除届出書(死亡免除)」を贈与税の納税地を所轄する税務署長に提出する必要があります。
(一部抜粋)

質問させていただいた意図は、経営承継期間(5年)の要件は、贈与の納税猶予の際、相続税の納税猶予の際の2回とも満たさなければならないのかということなのですが。

簡単に言うと、贈与税の猶予期間で良いです。

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そもそも論ですが、税制改正により、雇用要件は事実上撤廃されました。経営革新等支援機関(税理士で受けている方を含む)が然るべき理由を書面で説明すればそのまま適用できます。

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税制改正の趣旨説明、税務当局担当者の説明としても事実上要件は無くなった、との説明がオープンにされています。

ただ、この税制は影響額が大きく、また、一旦適用した以上、これから10年単位で付き合わざるを得ないものとなります。

事実上、要件を撤廃したのであれば、なぜ、雇用要件を遺したのか。理由の説明ではねる可能性は0では無いのではないかといったスタンスの方と、実際に要件は無いのだ、といったスタンスの方に税理士の方も分かれています。

セミナーに行けば、要件は無い、と説明される方が多いのが現状の傾向と言えます。ただ、まだ、雇用要件を充たさなくなった場合の理由の説明の実務は無く、例外的に適用できない、とされる余地はあるのではないか、といった慎重なスタンスでの対応が望ましいかもしれません。

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この論点が直近の税制改正で一番大きく変わった点となりますが、実際に適用を検討すると、税負担、適用を止める時の資金繰り、どういった点に留意する必要があるか、不測の事態としてはどういったものが想定されるか、経常的なものとしてはどういったサイクルで、どういった作業が必要とされるかといった制度を利用するにあたっての仕組みの説明、把握をしていただいた上で、理解を前提に、承継する者、される者の立場で、どういった制約が生じるかといった検討が必須となります。

この検討過程で、一見、税の延納メリットが大きく、明らかに有利だ、として制度の利用を検討されていた方も、一旦、一歩引いて、冷静に事業が30年続くことが前提の制度だが、その制約を課してよいのか、また、番頭さんへの承継も可能となりましたが、相続税申告において、親族である相続人の方に重い相続税負担が生じること等も顕在化し、番頭さんへの事業承継は、適用される方は実際には極めて僅少になるだろうといったことも推定されます。

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複数の方が承継することも可能となりましたが、かえって、事業承継に弊害になるのではないか、といった従来のマジョリティを持たぬままの事業承継者の負担も同様に生じることが想定されます。

これら、メリットのみではない、デメリットについての視点からの検証をし、5年内に計画は策定、提出した上で、実施の利用は10年のうちにすればよいのですから、実務の状況を見て、顕在化する論点等を整理しながら適用を慎重に検討するのも一案かとは存じます。

相田先生
雇用要件については、「特例制度」にて事実上撤廃されましたが、原則制度では改正がないのではありませんか。

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旧制度を既に適用済みとなりますか?
これから、といったご相談と思われましたが。実施済みのアクションに対して、改めて旧制度の内容確認をされている、ということになりましょうか。

本投稿は、2018年07月11日 18時01分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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