相続税の節税に役立つ「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置」とは? - 節税や実務に役立つ専門家が監修するハウツー - 税理士ドットコム

税理士の無料紹介サービス24時間受付

通話無料 0120537024

  1. 税理士ドットコム
  2. 相続税
  3. 相続税のハウツー
  4. 相続税の節税に役立つ「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置」とは?

相続税の節税に役立つ「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置」とは?

2013年4月1日から始まった教育資金一括贈与の非課税措置。孫にはお金を惜しまないシニア世代の資金を現役世代に動かすことで、日本経済の活性化を図ろうという試みです。この制度の概要からメリットデメリットどんな手続を行えば良いのかまでをまとめました。

対象者のいるシニア世代、子育て世代の方、参考にして教育資金一括贈与の検討をしてください。

目次

教育資金の一括贈与制度の概要

正式名称は「祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度」といいます。30歳未満の教育資金が必要な受贈者に対し、その直系尊属が1500万円までの教育資金を贈与すると贈与税が非課税となる制度です。

例えば、祖父が孫に対して1500万円を贈与した場合、贈与税を単純計算すると孫は470万円を支払わなければなりません。しかし、孫が30歳未満で、使用先が高校・大学進学などに必要な入学金や授業料などの贈与でこの制度が適用される場合は、孫にかかる贈与税が非課税となります。

この制度は孫1人に対して、この制度の対象期間中であれば1500万円まで使用できます。祖父から1500万円、祖母から1500万円を同じ孫に対して使用することはできません。

この制度を利用した贈与をするためには、金融機関に教育資金口座の開設することが必要となります。口座開設先の金融機関が、領収書などを確認することによって、教育費として使用されたかチェックが行なわれます。金融機関の選び方や手続き方法については後述します。

制度の対象期間

この制度は、期間限定で設けられた制度のため、2013年4月1日から2019年3月31日までに発生する教育資金の贈与が対象となります。

対象期間は2013年4月1日から2019年3月31日まで

制度の対象者

この制度の対象となる贈与を行う側(贈与者)と贈与を受け取る側(受贈者)は以下に限定されます。

贈与者:直系の関係にある尊属(曽祖父母・祖父母・父母)

受贈者:子や孫・曾孫(30歳未満)

教育資金の範囲

教育資金として非課税になるものは2種類に分かれます。以下2種類の教育資金の合計金額について1500万円までが非課税とされます。なお、学校以外の教育サービスに対して支払われるものには500万円の限度額があります。

  学校等に直接支払われるもの
 学校以外の教育サービスに対して支払われるもの

制度のメリット・デメリット

この制度はスタート時からとても人気があります。そのメリットとデメリットを簡潔にまとめました。

メリット

メリットは以下の通りです。

贈与を行う側

  • 自分が亡くなった後でも、孫の教育を援助できる。
  • 無駄遣いをされる心配がない。

贈与を受け取る側

  • 通常1500万円にかかる470万円の贈与税が非課税になる。
  • 相続財産を減らすことができるため、相続税の節税につながる。
  • 親の世代は子供の教育費負担を軽減することができる。
  • 110万円までの暦年贈与と併用ができる
    (1500万円+110万円の非課税枠となる)。

暦年贈与とは、1年間での贈与金額の合計が110万円までなら贈与税が非課税となる制度のことを指します。

デメリット

デメリットは以下の通りです。

贈与を行う側

  • 一旦贈与したものを返してもらうことはできない。

贈与を受け取る側

  • 金融機関へ使用先の明細を提出しなければならない。
  • 30歳を迎えた時、贈与された資金が残っていると贈与税がかかる。
  • 年間110万円までの贈与にすれば、暦年贈与として非課税であり手間がかからない。

制度の利用方法

最後に本制度の利用方法をご説明します。

金融機関の選び方

1人の受贈者に対して使用できる金融機関は1つです。途中での変更は出来ません。利便性・コストを考えて、使用する人のニーズに合う商品を選びましょう。以下の点を考慮して金融機関を選ぶと良いでしょう。

  • 受贈者の家から近いところにある。
  • 口座開設料・口座管理手数料・払い出し手数料が安い。
  • 郵送・インターネット・ATMでも対応可能。
  • 贈与資金口座から直接支払先に振り込みができる。

口座開設から入金までの流れ

本制度を利用するときの、入金までの手続きは以下のとおりです。

1.金融機関に教育資金口座を開設する

教育資金口座を取り扱う金融機関には銀行・信託銀行・証券会社などがあります。

贈与を行う人・受け取る人(未成年者の場合両親も)全員が同席して申込をします。

2.「教育資金非課税申告書」を税務署に提出する

「教育資金非課税申告書」は金融機関から受け取ることができます。「教育資金非課税申告書」を金融機関に提出します。その金融機関から受贈者の所轄税務署に提出されます。

3.贈与する教育資金の預入をする

「教育資金非課税申告書」に記載した贈与者が、記載した金額を入金します。

資金の引出し方

贈与を受け取った人が、金融機関に預けられている教育資金を引出すには、以下のような手続が必要です。未成年のうちは親が代理人となって教育資金を引出します。

後日引出し方式 ・・・「支払いの事実を証明する書類(基本領収書)」を教育口座資金を開設した金融機関に提出し、引換えにお金を引出す。

事前引出し方式 ・・・必要な分を先に引出して使用し、一定期間の「支払いの事実を証明する書類」をまとめて後日金融機関に提出する。教育資金に使われなかった残額は、特約終了時に贈与があったものとして贈与税が課されます。

注意すべき点

受贈者が30歳の誕生日を迎えた時に、使いきれなかった教育資金があれば、その残額は通常の贈与と同様とみなされるため、贈与税が課せられます

原則的には一括で贈与することが条件ですが、例えば、まず500万円を教育資金として贈与し、後から追加で500万円を贈与というように、金融機関によっては追加で資金を贈与することができる場合もあります。このようなことが予想される場合は、金融機関を選ぶときに考慮しましょう。

なお、この場合も合計額の上限は1500万円となります。また、「追加教育資金非課税申告書」の提出が手続きとして必要です。

おわりに

孫の教育費を祖父母がその都度支払うような場合には、もともと贈与税はかからないものです。しかし長期にわたって見守るのは大変です。何かあった後も、資産がきちんと管理され、教育資金として使用されるのは、安心できる仕組みではないでしょうか。

受贈者1人に対して、1500万円までの教育資金の一括贈与となります。親族間でよく話し合って贈与する金額を決めるようにして、本制度をうまく活用できるようにしましょう。

税理士をお探しの方は税理士紹介サービスをご利用ください。

相続税に関する他のハウツー記事を見る

もっと見る

協力税理士募集中!

税理士ドットコムはコンテンツの執筆・編集・監修・寄稿などにご協力いただける方を募集しています。

募集概要を見る

ライター募集中!

税理士ドットコムはライターを募集しています。

募集概要を見る

相続税に関する税務相談Q&Aをみる

  • 住宅取得資金を非課税(生前贈与)で受贈する方法について

    5000万円のマンションを購入し、夫の住宅財形より500万円を頭金として充当し、残りの4500万円については住宅ローン会社より融資を受けました。(夫名義:400...
    税理士回答数:  1
    2019年01月20日 投稿
  • 株の相続について

    先日父親が無く成り、生前に持参していた株式総額300万円を自分を含む兄弟3人で100万円づつ分ける事となりました 相続税が掛かるのは相続する遺産が1000万円...
    税理士回答数:  2
    2019年01月20日 投稿
  • 義理母からの住宅資金援助と贈与税について

    主人の名義で、土地・建物を購入しマイホームを昨年建てました。 その際、私の母親から500万円の援助がありました。(母の銀行口座から、主人の銀行口座に直接500...
    税理士回答数:  1
    2019年01月19日 投稿
  • 相続時精算課税について

    孫が、現金100万円と、不動産2000万円分と両方受け取ったときに、 不動産について翌年に相続時精算課税の申告をして、 現金については今年の分なので申告がいらな...
    税理士回答数:  1
    2019年01月19日 投稿
  • 名義預金(定期預金)の生前贈与について

    父から、私名義の定期預金を贈与されました。 ①証書型を4枚 ②通帳に3件記載 去年、①のものを解約し、私の口座に入金しました。 総額190万程なので、来月ち...
    税理士回答数:  2
    2019年01月19日 投稿

顧客満足度の高い税理士を無料でご紹介します。

このようなニーズがある方は、お気軽にご相談ください。

  • 税理士を変更したい
  • 初めての税理士を探したい
  • 相続税の申告をしたい
  • 会社設立・開業をしたい
  • 個人事業主の節税・申告をしたい
税理士選び〜契約までをサポート
通話無料 0120537024
  • 最短当日
  • 24時間受付
  • 年中無休
  • 全国対応