「家なき子特例」に関する質問です。
今年8月に田舎の母が亡くなり、10数年前に他界した父名義のままの家(土地・建物)の相続対応が必要になりました。相続人(兄弟姉妹4人のみ、自宅保有)は何れも遠隔地で直ぐには移り住む予定がなく、「誰か住む可能性はないのか、売却するしかないのか」等相談をしています。尤も、その子供・孫の中には「将来あんな家に住めたら良いな」と言っている者もいるようです。調べた限りでは家なき子特例の要件を満たしているようなのですが、基本的なことで気になることがあります。①特例の税務申告期限(来年6月)までに相続して申告すれば良いのか、②相続登記は必要なのか、③何時迄に移り住む必要があるのか、④もし事情が変わり一定期間内に移り住むことがなくなった場合は如何なのか、⑤あるいは、売却を考えざるを得なくなったような場合は如何なのか、⑥一定期間を経過すれば土地・建物ごと、あるいは、建物を取り壊して土地を売却しても問題ないのか、といった疑問です。妹が相談した弁護士からは、「それは脱税行為になってしまうからダメ」と言われたそうですが、如何なのでしょうか?
税理士の回答
①から⑥の回答の前に、次の情報が不明です。
ただし、弁護士が脱税行為だというのは理解できません。
お父様名義の不動産は、すべてお母様が相続したのでしょうか。
お父様相続時の遺産分割協議書はあるのでしょうか。(あるいは今後作成する予定でしょうか。)
相続人(兄弟姉妹4人のみ、自宅保有)
なのに家なき子特例の要件を満たしているのですか。
先日ご質問に回答(追加説明)致しましたが、届いていなかったようなので、一分補足してご連絡します。
①父名義の不動産は、本件実家の土地・建物で、13年前他界以降父名義のまま誰も相続していません(分割協議書もなく登記も行われていません)。
※昭和25年他界した祖父名義の不動産は、父他界後に遺産分割協議を取り纏め、父の取り分は母が代表して相続し登記権利者となり(私達4人は登記義務者)、他の相続人(叔父叔母・従兄姉)との合意に基づき全て売却し、その代金も母が全て取得済です。
②父名義の預金については、父の四十九日・一周忌の際に皆と協議し、母に全て相続させることで合意し、銀行宛の相続依頼書等所定様式提出(全員自書・実印捺印)を以て母を代表相続人とする届出を行い、これに基づき全て母が自分名義の預金口座に受領しており、これに関する分割再協議は行われていません。
※上記祖父相続不動産の売却代金についても同様です(売却代金に関する分割協議はなく、母が受領した売却代金の一部には、贈与として私達が貰ったものはあります)
③家なき子として想定しているのは、親(私の姉妹)とは離れて暮らしている独身の自宅を持ったことがなく借家住まいをしている子供(甥)のことです。
以上ご確認のうえ、宜しくお願い致します。
①によると、この不動産は未分割ですからこのままであれば、法定相続分のみがお母様の相続財産ということになります。ただし、申告期限までにお父様の相続人であったお母様も含めた相続人間で当該不動産の遺産分割協議ができれば、そのとおりに分割することができます。(違算分割協議書の作成は専門家に依頼すべきです。)
③について、甥は相続人なのですか。
ご質問冒頭に記しましたが、母は8月に他界しており、相続人は子供(私を含む兄弟姉妹4人)のみで、甥は法定相続人ではありません、分割協議で(全部もしくは一部を)相続して貰う案もありかと思料している次第です。
法定相続人でないのであれば、分割協議に加わることも相続することもできません。
そうですか。 甥は法定相続人ではないですがその親(姉-法定相続人)の子であり、母(被相続人)の親族に類するので特例を受けられる可能性があると思っていましたが?
親が亡くなっていれば代襲相続人になりますが、そうでなければ法定相続人ではないので、そもそも相続権はありません。
親族であれば誰でも相続できるわけではないのです。
もしもその親が相続後、無償でその子に名義変更すれば親から子への贈与となり、多額の贈与税がかかります。
まずは是非、基本的なことをご理解ください。
本投稿は、2024年12月20日 19時22分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。