回収できない社長貸付金がある場合の遺産相続
社長貸付金(二千万円)がある、有限会社の社長である父親が亡くなった。会社自体はずっと前に業務を実質停止している状態。婚外子が一人いることが死後発覚。会社の決算書に長年負債として残され父親や跡継ぎの次男は、相続対策をして来なかった。婚外子から法定相続分を請求された場合、相続人の家族が現金で支払うことにならないかを心配している。遺産は、家族が住む不動産が主で他に現金はほとんどない。その債権(貸付金)を無くしてしまうか、相続の対象から外れる(又は減額)ようにする方法はないでしょうか。婚外子に対して、会社の実態を説明し、回収・換金出来ないことを説明して、財産対象としない様、納得してもらう方法をとることに何か問題がありますか。相続人は、配偶者を入れ5人で、遺産総額が少ないため、相続税は発生しない。
税理士の回答
被相続人から会社への貸付金が存在していたのであれば、相続財産としなければなりませんし、法定相続人として婚外子も遺産分割協議に参加させなければなりません。
貸付金を含むすべての財産について法定相続分を主張されれば、それを否定することはできないでしょう。
法定相続分の貸付金を分割すれば、会社に対し返済を求める可能性もあります。
訴訟にならないようにするためには、法定相続分の貸付金の代わりに現金を取得させる必要があるかもしれません。
相談へのご回答を頂き、ありがとうござました。今から債権を減額することは、出来ないということですね。確認させていただきたいのですが、遺産分割協議において、婚外子に対して、会社の実態を説明し財産対象としない旨納得してもらう方法は何か問題がありますでしょうか。減額した遺産総額に対して、現金を支払う方法がとれないものかと考えます。
貸付金は相続財産ですので、今後トラブルにならないためにも、遺産分割協議書に表現すべきでしょう。
たとえば次男様がこの貸付金を相続するが債権放棄をすることとするので、この貸付金を除いた財産から婚外子が分割を受けるとすることで納得してもらえるといいですね。
再度の質問にもご回答いただきありがとうございました。家族で話会います。
本投稿は、2022年03月26日 17時09分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。