顧客へ向けたイベント開催の勘定科目
個人で、ランナーのパーソナルジムを経営しております。
月に2度ほど、メンバー会員のお客様(個人)へ向けて、イベント開催をしております。
参加費は無料です。
一緒に長い距離を練習で走って、そのあと近くのシャワー後、会場に移動して、ランニングに関する勉強会を昼食を食べながらしています。
そのイベントで使った経費の勘定科目が知りたいです。
・お客さまのシャワー代→衛生費?衛生費は、すでに勘定科目を追加しています。
・ランニング時に提供するスポーツドリンク→消耗品?
・昼食時に食べるご飯代やお茶→研修費?もしくは、イベント費など作った方がいいのでしょうか?
・昼食時に差し入れするサラダなどの材料代→研修費?もしくは、イベント費など作った方がいいのでしょうか?
・会場代→研修費?
・イベントのスタッフ費用(その日だけ来てくれます)→外注費?
・勉強会をしてくれる講師の方への謝礼
・講師の方のお弁当代
以上が経費として、かかってきます。
従業員に対してのイベントや勉強会でなくても、研修費にしていいのかが不明です。
よろしくお願い致します。
税理士の回答
全体的に「メンバー会員のお客様(個人)へ向けて、イベント開催」という趣旨であるならば、接待交際費を主体に考察していく方が良いと考えます。
「お客さまのシャワー代」「ランニング時に提供するスポーツドリンク」「昼食時に食べるご飯代やお茶」「昼食時に差し入れするサラダなどの材料代」及び「会場代」「講師の方のお弁当代」は、事業に関係した顧客に提供するサービスの一環であり、「接待、供応、慰安、贈答その他、これらに類する行為」のための支出と認められ、親睦を深め、取引関係を円滑にすることを目的とするものと判断されますので接待交際費として処理して問題ないものと考えます。
「イベントのスタッフ費用」「勉強会をしてくれる講師の方への謝礼」については個別の支払内容や源泉徴収等の部分がありますので、「外注費」や「支払手数料」等の科目を使用する方が判り易いと思われます。
いずれにせよ全て経費として計上可能ですので、「接待交際費」に抵抗があるならば相談者様が判断されている「研修費」等の科目や「雑費」勘定を含めて費用として処理することができます。
詳しくありがとうございます!接待しているというより、会員であり続けたいという思いを持ってもらいたいイベントという位置付けなので、接待交際費に抵抗があります。研修費等の科目を追加しようかなと思います。ちなみに、顧客に対しても研修費という科目は使っていいのでしょうか?もしくは、イベント費みたいな科目を作る方がいいでしょうか?教えて頂けると幸いです。
セミナーやイベントで主催者として使える勘定科目として、イベントに関係する組織団体への会費は「諸会費」、飲食や取引先への接待慰安に該当するときは「交際費」、研修目的は「研修費」、従業員の福利厚生目的は「福利厚生費」、社名や商品の宣伝目的は「広告宣伝費」に相当するものと考えます。そのほか顧客に対する新規及び継続的な入会を促す意味では「販売促進費」も使用されます。
研修とは、基本的には従業員が業務を進める際に必要なスキルや知識の習得を図るために実施される教育プログラムのことですが、研修主催者として顧客を受講者とする場合でも「研修費」という科目は使っても問題はないと思われます。
「イベント費用」は一般的に会計上では使用することがありませんが、事業者側で部内的に名称が適切なものであれば使用しても問題はありません。
なお本件では対象外ですが、法人の経理処理ではイベントの内容が顧客に対する過度なサービス等と認められる場合には税法上の交際費に抵触する場合もありますので注意が必要です。
研修主催者として顧客を受講者とする場合でも「研修費」は使用しても問題ないんですね!よくわかりました。それでは、研修費で仕訳していこうと思います。ありがとうございました。
法人化も視野に入れているので、最後のアドバイスも頭に入れておきます。大変参考になりました!
本投稿は、2023年10月03日 11時19分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。