決算時の消費税還付につきまして

数十万円の差異が出ることは、通常では考えにくいです。
ただし、いくつかの要因によって差異が生じる可能性はあります。

差異が生じる可能性のある要因

1. 会計ソフトの集計期間と申告書の対象期間の不一致
弥生会計オンラインの「消費税納付見込み額」は、会計ソフトに入力されたデータに基づいて集計されます。
一方、消費税確定申告書は、事業年度（課税期間）に基づいて作成されます。
会計ソフトの集計期間と申告書の対象期間が一致しているか、まず確認してください。
例えば、会計ソフトの集計期間が1月1日から12月31日であるのに対し、申告書の対象期間が4月1日から翌年3月31日である場合、差異が生じます。
2. 会計ソフトへの入力漏れや誤り
会計ソフトへの入力漏れや誤りがあると、消費税額の計算に影響します。
特に、課税売上、免税売上、課税仕入れの入力は正確に行う必要があります。
入力内容を再度確認し、修正が必要な場合は修正してください。
3. 消費税の区分に関する誤り
消費税の区分（課税、非課税、不課税、免税）を誤って入力すると、消費税額が正しく計算されません。
例えば、課税売上を非課税売上として入力した場合、消費税額が過少に計算されます。
取引内容と消費税区分が一致しているか、確認してください。
4. インボイス制度の影響
インボイス制度導入により、仕入税額控除の計算方法が複雑になっています。
ご質問では、「不適格事業者 課税仕入れ消費税額の算出方法」を【全額80％控除として算出】を選択されていますが、この設定が正しいか確認してください。
また、インボイスの保存状況や、適格請求書発行事業者からの仕入れかどうかによっても、仕入税額控除の金額が変わります。
インボイス制度に関する知識を再確認し、適切な処理を行ってください。
5. 税区分設定の誤り
弥生会計オンラインでは、取引ごとに税区分を設定する必要があります。
税区分の設定が誤っていると、消費税額が正しく計算されません。
例えば、課税仕入れを非課税仕入れとして設定した場合、仕入税額控除が過少になります。
税区分設定が正しいか、確認してください。
6. 法人税申告お助けくんへの入力誤り
法人税申告お助けくんへの入力内容が誤っていると、消費税額が正しく計算されません。
特に、課税売上高、免税売上高、課税仕入れ額（税込）、不適格事業者課税仕入れ額（税込）の入力は正確に行う必要があります。
入力内容を再度確認し、修正が必要な場合は修正してください。
7. 経過措置の適用:
インボイス制度導入に伴う経過措置が適用される場合、消費税額の計算が複雑になります。
経過措置の適用状況を確認し、適切な処理を行ってください。

税務判断の一助となれば幸いです。

石割様

お世話になっております。
細かく分かり易いご教示を有難うございます・・！
お教えいただきました内容を基に検証しました結果、なんとか無事に原因を洗い出すことができました。
誠に有難うございました！
今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。