決算業務を効率的に行うポイント〜経理が知っておくべき基礎知識を税理士が解説

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決算業務を効率的に行うポイント〜経理が知っておくべき基礎知識を税理士が解説

著者: 河野 雅人 公認会計士・税理士

経理の仕事の中でも重要度が高いのが「決算業務」です。決算業務には、正確性とスケジュール管理が求められます。そのため、決算業務で発生する具体的な作業をあらかじめ把握し、効率よく進めなければなりません。

この記事では、経理担当者が行う決算業務の内容のほか、効率的に進める方法についても解説していきます。

目次

決算業務とは

経理業務には、日々の業務(現金の入出金管理や毎日の現金在高の確認、経費の精算、取引の記帳など)に加えて、決算業務とよばれるものがあります。

決算業務とは、自社の財政状態や経営成績などを把握するための一連の業務のことで、決算業務には「年次決算(本決算)」や「四半期決算」、さらに、月に1度行う「月次決算」があります。

法人は年に1回、「年次決算」を行うことが義務づけられています。加えて上場会社においては、「四半期決算」も必要です。

一方で、中小企業などの非上場企業が行う決算業務は、主に「年次決算」と「月次決算」となります。

月次決算で行う業務

月次決算とは、月ごとに行う決算業務のことです。月次決算を行うことで、前月までの予算の達成度合いや業績について、タイムリーに確認することができます。

月次決算で出た数値によって、今後の経営計画を変更したり、新規設備投資や販路拡大などを決定したり、資金繰りに問題ないかの確認など、迅速な意思決定をすることができるのです。

また、月次決算を行うことで、経理担当者にかかる年次決算の作業負担を軽減することができます。

なお、月次決算は特に法律で義務付けられているわけではありません。任意であるため行わない企業もあります。

月次決算の数値は、経営者の経営判断にも利用されるため、スピードと正確性が求められます。そのため少なくとも、月初から第5~7営業日までに作成を済ませるとよいでしょう。

※月次決算の詳しい手順は以下の記事で解説しています

年次決算で行う業務

年次決算は、事業年度末に決算を行い、決算書を作成する業務です。

法人や事業を行う個人は年に1回、税務署へ確定申告・納税(決算申告)を行うことが義務付けられています。さらに法人の場合は、作成した決算書をもとに、株主に対する業績報告(決算公告)を行う必要もあります。

決算書は、今後の経営方針や事業拡大を決める際の資料となり、法人税などを計算するもととなる資料です。

そのため、年次決算は経理の中でもっとも重責を担う業務となります。

※年次決算、法人決算の詳しい手順は以下の記事で解説しています

決算業務を効率的に進めるには

月次決算・年次決算は、いずれも作業量が多く業務が煩雑です。日常業務を行いながら効率的にこなすためには、以下のようなポイントをおさえて進めていく必要があります。

ポイント1)各部署への締め日を徹底する

経理部門においては、各部署から決算に必要な書類や情報を早期に収集する必要があります。

決算業務の準備としては、月次・年次決算いずれの場合も作業を早めに進められるよう、各部署に請求書や経費精算の伝票などの提出期限を守ってもらうことを徹底しましょう。

ポイント2)業務マニュアルを作成する

業務フローをきちんと把握しておけば、業務内容やスケジュールが明確になり、効率的に決算業務を進めることができます

そのために業務マニュアルを作成しておけば、担当者の不在時や引き継ぎの際にも役立つでしょう。

ポイント3)アウトソーシングも検討する

決算業務の負担が過多になり、経理担当者が残業が多いという状況になってしまうようであれば、決算業務をアウトソーシングすることで、人件費の削減につながることもあります。

また、経営者が自ら決算業務を行っている場合は、これらの業務を税理士や経理代行業者に外注することで、本業に専念できる上、早く正確に決算業務を行うことができます

税理士が教える「決算業務にまつわるQ&A」

実際に企業の決算業務をサポートする税理士の立場で、決算業務における疑問点にお答えします。

Q. 売上規模が小さくても月次決算は行うべき?

月次決算は任意のため、必ずしも行う必要はありません。ただし、まったく月次損益を意識しない、いわゆる「どんぶり勘定」では、現預金の動きを把握できないため、資金がショートしかねません

厳密な決算処理までは必要ないとしても、「資金繰り表」の作成など、現預金の入出金管理ができる程度の決算処理は行うべきと考えられます。

Q. 年次決算を進める上で注意すべきことは? 

法人税などの確定申告は、決算日の翌日から2か月以内に申告・納税まで行う必要があり、正当な理由なく期限に遅れると、さまざまなペナルティが発生します。そのため各部署から資料の提出を求める際も、期限を定めて行う必要があります。

ところが、経理や経営方針に直接関わる部署でない場合、自社の決算にまったく関心がない人がいるのも事実です。決算に関心がないと、多忙を理由に資料の提出が遅れることも予想されます。

資料の提出期限の遵守を求めることも大切ですが、まずは全社員に会社決算の重要性を周知徹底するべきと考えられます。

Q.  顧問税理士に決算業務はどこまで頼める? 

そもそも決算書や申告書の作成には、経理業務や税法に詳しい人材でないと、間違った決算書や申告書となってしまい、結果的に損をすることもありえます

そのため会社を経営するならば、顧問税理士を付けて決算業務を依頼することが望ましいでしょう。顧問税理士がいれば、法人決算について全面的に依頼することはもちろん、部分的に委託することもできます。

さらに、経営や節税に関するアドバイスも受けることができます。

おわりに

決算業務は膨大な作業を伴うため、決算業務のフローをおさえた上で効率的に進めることが大切です。

業務が膨大になり過ぎてしまい、社内ですべてを行うことができない場合は、経理代行業者や税理士へのアウトソーシングも検討してみてください。

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