解約返戻金の受取にかかる税金についてい教えて下さい
死亡保険の契約が以下の通りでした。(毎年20万円 の 10回払い)
1年目 契約者:妻 被保険者:夫 保険料支払い口座:妻
2年目~10年目 契約者:夫 被保険者:夫 保険料支払い口座:妻
最初から、ややこしい契約になっていました。
今にして思えば、保険担当者が私の気が変わらないうちに早く契約を済ませてしまいたかったのだと思います。
2年目に私のほうから保険担当者に連絡して「契約者を間違えてしまったので」と
夫に変えてもらいました。
その際に「引き落とし口座が妻のままであることは大丈夫か」と聞くと、控除があるから大丈夫!と謎の答えを言われて信じてしまいました。
自分が無知であったことが一番悪いのですが・・・
解約返戻金を受け取った際の、税金について教えて下さい。
夫が受取った場合
妻が受取った場合
知り合いの税理士さんからは、夫が契約者なのだから妻は立替払いをしただけとみなされるので妻が受けることはしてはいけないと言われました。
そんなものなのでしょうか?
立替払いであれば、領収書があった方が良いでしょうか?
領収書は、立替払いの証明になりませんか?
共働きで、夫の収入は全部妻名義の生活費口座に入っています。
口座残高の一部が立替払いの返済だったということもあり得ます。
ややこしい話で申し訳ありませんが、よろしくお願い申し上げます。
税理士の回答

その保険契約は、契約上の契約者ではなく、保険料支払者のものと考えれば整理しやすくなります。
一見、保険料の支払い口座が、奥様名義であることから、奥様のものとも見受けられますが、問題は旦那様の収入が奥様名義の口座に入っている点です。
その旦那様の収入の入金口座は、奥様の収入と混じっていないことを前提とすれば、旦那様の名義財産となります。
したがって、旦那様の名義財産である奥様名義の口座から、保険料を支払っている場合は、真の保険料支払者は旦那様であり、その保険契約も旦那様のものと考えます。
そうすると、旦那様が解約返戻金を受け取った時の課税関係としては、一時所得として所得税の課税対象となりますが、そもそも解約返戻金が支払保険料より下回り損失である場合、他に一時所得がないものとして利益の額が50万円以下である場合は、申告不要です。
なお、解約返戻金は契約者である旦那様が受け取れます。
松井先生 早速ご回答を頂戴しありがとうございました。
残念ながら、保険料の支払い口座は「妻の給与のみが入った口座」でした。
妻から夫への毎年の贈与、ということで贈与契約書があれば夫が受取った時に
一時所得になるでしょうか?
妻が受取っても良いのですが、契約者がずっと夫だったので「夫の保険であるとみなされる」
のではないかと危惧しております。
解約返戻金受取の前に、税務署に相談して「この場合の真の保険料支払い者は誰になりますか?」
と聞いたら教えてくれるでしょうか?
その判断が判れば、真の保険料支払い者が受取れば良いですよね

そうなりますと、保険料負担者は奥様ですので、契約者を奥様に変更して、奥様が解約返戻金を受け取れば、奥様の一時所得となります。
仮に、旦那様が解約返戻金を受け取ってしまうと、その解約返戻金について、贈与税の課税対象になります。
妻から夫への毎年の贈与、ということで贈与契約書があれば夫が受取った時に
一時所得になるでしょうか?
→奥様の口座から保険料を支払っていますので、残念ながら、旦那様への保険料相当の金銭贈与ということにはなりません。
旦那様が解約返戻金を受け取ったときを課税時期として、贈与税課税されます。
妻が受取っても良いのですが、契約者がずっと夫だったので「夫の保険であるとみなされる」
のではないかと危惧しております。
→課税関係を判定するのに、契約者はここでは重要ではありません。
「夫の保険であるとみなされる」というような事はありません。
解約返戻金受取の前に、税務署に相談して「この場合の真の保険料支払い者は誰になりますか?」
と聞いたら教えてくれるでしょうか?
→保険料支払者が奥様であるのは明白なので、保険料支払者が誰かを聞くのではなく、普通に課税関係の相談をされるのがよろしいかと思います。
松井先生 的確かつ明瞭なお答えを頂戴し誠にありがとうございました。
お陰様で長年の悩みが無くなりました。
ひとつ残念なことは、解約返戻金を受け取る前に死亡保険金が支払われたときに
「妻の一時所得」になってしまう点です。
保険の担当者がいいかげんな人で、全期前納もできなかったし(できない言われて契約しましたが
あとで出来たことが判明しました)
契約当時は今ほどネットが普及していなかった時代で調べる術がなかったので
今の時代のインターネットが本当にありがたいです。
高い勉強代でした、今後に生かしていこうと思います。

保険の販売員の方は、もちろん良く勉強されている方も中にはいらっしゃいますが、税金の取り扱いを良く理解せずに説明してしまう方が多いのも現実です…
またお困りの事がありましたら、お気軽にご質問ください。
本投稿は、2021年04月17日 20時58分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。