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暗号資産取引におけるFunding Feeの計上時期について

お世話になります。ご教示頂けますと幸いです。

個人でBitget(海外取引所)のBTC建て永久先物を取引しているとします。

2024年に建てたポジションを2026年まで保有し、その間にFunding Feeが継続的に徴収され、2026年に利益確定したケースがあるとします。

例えば、単純化しますと

2024~2025年のFunding Fee:合計▲200万円
2026年の決済利益:+500万円
経済的な最終利益:+300万円

と仮定します。

BitgetではFunding Feeが発生するたびに履歴へ記録され、決済時の損益には過去のFunding Feeは含まれません。

一方、Bybitでは決済時のClosed P&LにFunding Feeが含まれるため、決済時にまとめて損益認識されます。

質問ですが、永久先物のFunding Feeは、発生した各年の必要経費・損失として計上する必要がありますか?

それとも、同一ポジションの保有コストとして、最終的にポジションを決済した年の損益に含めて一体的に計上することは可能でしょうか?

なお、2024年・2025年は暗号資産取引全体が赤字で、Funding損失による節税効果はありませんでした。

何卒,よろしくお願いいたします。

税理士の回答

原則として、Funding Feeは発生した年分の雑所得の計算に、その都度算入すべきであり、決済年にまとめて計上する処理(いわば損益の繰延べ)は税務上のリスクが高く、推奨できません。
根拠となる考え方
① 暗号資産の証拠金取引は総合課税の雑所得であり、年分ごとに区切って計算する
国税庁のFAQでは、暗号資産の証拠金取引による所得は租税特別措置法に規定する申告分離課税(先物取引に係る雑所得等の課税の特例)の適用はなく、総合課税により申告することになるとされています。これはFXのような申告分離課税(先物取引に係る雑所得等)とは異なり、FXは金融商品取引法上の金融商品先物取引等に該当するため申告分離課税の対象となる一方、暗号資産の証拠金取引は同様の性質を持ちながら租税特別措置法の規定により申告分離課税の対象から除外されているためです。
これは重要な意味を持ちます。FXの「先物取引に係る雑所得等」であれば3年間の損失繰越控除の特例がありますが、暗号資産の証拠金取引による雑所得にはこの特例が適用されません。つまり、年をまたいだ損益の通算・繰越という制度的な受け皿がそもそも存在しないということです。
② 雑所得内でも他の所得との通算はできず、赤字は原則として切り捨てられる
暗号資産取引で損失が生じても、給与所得など他の所得と損益通算は不可で、雑所得内でのみの処理となります。さらに、雑所得は年分ごとに完結する計算であるため、ある年の雑所得内で損失が他の雑所得と通算しきれなければ、その残りは翌年以降に繰り越せず消滅します。
③ Funding Feeは「保有コスト」ではなく、都度発生・都度決済されるキャッシュフロー
無期限先物のFunding Feeは、ロング・ショートの需給を調整するために、8時間おき等の一定間隔で証拠金口座から実際に資金が引き落とされる(または受け取る)取引です。これは以下の理由から、値洗い前の含み損益とは性質が異なります。
含み損益は「未決済」であるため、決済(クローズ)まで課税を繰り延べる現金主義的な取扱いに一定の合理性がありますが、
Funding Feeは発生の都度、金額が確定し、実際に資金移動が生じているため、所得税法上の権利確定主義(発生主義)に照らせば、その発生時点の属する年分の収入または必要経費として認識するのが原則的な整理です。
ポジションを「保有し続けている」という経済的実質に着目して、Funding Feeをポジションの取得費や譲渡経費のように決済時まで資本化・繰延べする取扱いは、暗号資産デリバティブについて現行のFAQ等で明示的に認められているものではなく、恣意的な年度帰属操作とみなされるリスクがあります。

本投稿は、2026年09月06日 18時05分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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