【仮想通貨】売却額以上の金額が課税対象になるケースの計算について
以下の事例ですと現状のルールでは売却額以上の金額が課税対象になってしまいますが、計算方法は正しいかご回答いただけますでしょうか?
国税庁の参照資料
「仮想通貨に関する税務上の取り扱いについて(FAQ)」 令和元年12月
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/virtual_currency_faq_03.pdf
-------------------【事例】-------------------
◆2011年
市場:1BTC50円
取引:1BTCを取引所から購入 (手数料は計算に含めないものとする。以下同様)
保有枚数:1BTC
◆2020年10月
市場:1BTC100万円
取引:マイニング報酬で2BTC(200万円相当)を取得(この時点で参照資料P10「6 仮想通貨をマイニングにより取得した場合」のルールにより、200万円が課税 ※1)
保有枚数:3BTC
◆2020年12月
市場:1BTC100万円
取引:2BTCを取引所で売却(この時点で参照資料P15「総平均法の場合」の計算式が適用される。以下が計算式)
保有枚数:1BTC
P15の「(注)前年から繰り越した仮想通貨がある場合には、①と②にそれぞれにその価額、数量を加算します。」
という文言に注意すると計算式は
①200万円(2020年のマイニング報酬) + 50円(2011年の購入分) = 200万50円
②2BTC(2020年のマイニング報酬) + 1BTC(2011年の購入分) = 3BTC
① ÷ ② = 1BTCあたり約66万円
参照資料P4「1 仮想通貨を売却した場合」のルールにより
200万円(譲渡価額=売却額) -66万円(譲渡原価 1BTCあたりの価格) × 2BTC(売却分のビットコイン) = 68万円
よって、売却時に68万円分が課税対象 ※2
※1 と ※2より
200万円 + 68万円 = 268万円が課税対象となり、
個人の場合は268万円を雑所得として税金を計算
----------------------------------------------事例はここまで
以上のように売却額(200万円)以上の金額が課税対象(268万円)になりますが、こちらの計算で正しいでしょうか?
税理士の回答

森川智之
以上のように売却額(200万円)以上の金額が課税対象(268万円)になりますが、こちらの計算で正しいでしょうか?
概ね計算は正しいと思われます。
細かい点を言えば、マイニングにより取得した時点でマイニングに要した費用(マイニングのための通信費、PCなどの費用等)は必要経費となることなどの調整は必要になると思われます。
マイニングにより取得した時点で取得した仮想通貨の時価が総収入となるため、売却額より多い金額が課税対象になることは十分にあり得ます。
ご回答ありがとうございました!
売却額より課税対象が多くなるのに違和感がありましたが、
取得した時点の時価計算になると仕方ないのですね。
モヤモヤしていた点だったのでとても助かりました!
本投稿は、2020年11月28日 17時56分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。