高額の夫婦間誤送金は課税対象か
夫婦間の銀行口座で行った資金移動について、贈与税の課税対象になるかを相談させてください。
概要
先月の中頃、妻の口座から夫の口座へ400万円を送金し、その約1ヶ月後に同額を妻の口座へ戻しました。
送金の経緯と理由
夫の口座(給与受取および家賃・光熱費等の生活費決済用)において、クレジットカードの引き落とし額が一時的に高額になる見込みのため、残高不足を防ぐための送金を行いまました。
夫から妻へ40万円の送金をするところ、400万円を送金していました。
返還: 送金の約1ヶ月後、カードの引き落としが完了し口座残高に余裕があること、および誤送金による過大な金額であったことから、400万円全額を元の妻の口座へ戻しました。
お伺いしたい点
今回のような「一時的な立て替え」および「誤操作による送金と、その後の全額返還」という実態がある場合、贈与税の課税対象となりますでしょうか。
夫婦間の生活費の充当については非課税枠があると存じますが、今回のケースで税務署から指摘を受けるリスクはありますでしょうか。
もし課税対象とみなされた場合、どのような税率(あるいは税額)が適用されるのか、概算を教えていただけますでしょうか。
今後、税務調査等で説明を求められた際に備え、準備しておくべきもの(通帳のコピー等)があればご教示ください。
お忙しいところ恐縮ですが、ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。
税理士の回答
住谷慎一郎
あくまでも誤操作による錯誤という事で、実際に返金もされているので、贈与は成立しておらず、何も準備しなくても安心だと考えられます
西野和志
国税OB税理士です。
まず「贈与」ですが、これは、「あげます。もらいます。」という意思表示があって成立します。民法に規定された片務諾成契約です。
なので、
①贈与の意思がないので「贈与ではない」といえます。
②仮に「贈与」を行っても同年中に「返却」を行っていれば、何の問題もありません。
以上ですので、心配はご無用です。
三嶋政美
本件は実態が「一時的な資金移動」かつ「誤送金の是正」であり、贈与の意思が認められないため、原則として贈与税の課税対象には該当しないと考えられます。贈与税は、無償で財産を移転する意思と受贈の合意が前提となるため、短期間で全額が返還されている事実は重要な根拠となります。ただし、形式のみで判断される局面もあるため、送金履歴、通帳記録、クレジット利用明細、誤操作の経緯メモ等を保管しておくことが望ましいでしょう。なお、仮に贈与と認定された場合、400万円から基礎控除110万円を差し引いた290万円に対し、一般税率(概ね15%・控除額10万円)が適用される水準となります。実態の説明可能性を備えておくことが肝要です。
住谷様
簡潔かつ的確なご回答をいただき、誠にありがとうございました。返金の事実があれば贈与とは見なされないということを伺い、非常に安心いたしました。深夜の投稿であったにもかかわらず、早々にご対応いただけたことに深く感謝申し上げます。
西野様
ご回答いただきありがとうございます。
贈与の定義が正しく理解できておらず、「一度受け取ってから返却しても贈与になる可能性がある」というネット上の情報を見て強い不安を感じておりましたが、その不安を払拭することができました。丁寧なご教示に感謝いたします。
三嶋様
具体的な税額を含めた詳細なご回答をいただき、ありがとうございました。原則問題ないとしつつも、万が一の可能性に備えて経緯の説明や履歴を準備しておくべき、というアドバイスは大変参考になりました。念のため、しっかりと記録を残して備えるようにいたします。
不慣れな分野の問題で、どう対処すべきか分からず大きな不安を抱えておりましたが、専門家の皆様から迅速かつ的確なご意見をいただけたことで、ようやく落ち着くことができました。夫婦共々、心より感謝しております。ありがとうございました。
本投稿は、2026年04月17日 23時56分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。






