サークルの学祭出店におけるキャッシュレス決済について
学祭でサークルとして模擬店を出すのですが、キャッシュレス決済については、私が個人として申し込んで導入し、屋号にサークル名を入れています。
収益が発生した場合、所得税や消費税など何らかの税はかかるでしょうか?
また、かかる場合、所得にあたるのは、キャッシュレス決済の収益額なのか、その収益額をサークルで按分した額なのでしょうか(あるいは収益全体についてでしょうか)?
また、なんらかのアドバイスなどあればお願いします。
回答よろしくお願いします
税理士の回答
はじめまして。税理士の田口が回答させていただきます。
なお、サークルでの売上の税務は、意外と複雑です。今回は、イベントでの収入が学園祭ぐらいのサークルを想定しておりますが、個別の事例によっては異なる判断があるかもしれません。
1. 実態(誰の売上になるのか)
税金の世界では「名義ではなく実態」を見ます(実質所得者課税の原則)。
サークルのように規約や代表者がいる団体は、税務上基本的には「人格のない社団等」として扱われます。サークル名義で銀行口座や決済システムを作るのが難しく、やむを得ず代表者個人の名義を使ったとしても、実態としてサークルの活動による売上であれば、納税の主体(売上の帰属先)は個人ではなく「サークルという組織本体」になります。
したがって、あなた個人の売上として全額に税金がかかることはないということです。
2. 法人税について
税務上、人格のない社団等は「法人」とみなされ、特定の事業(収益事業)を行った場合にのみ法人税がかかります。
しかし、税務上のルール(法人税基本通達15-1-4等)により、年1回程度の学園祭の模擬店やバザーなどは「継続して営まれる事業活動」とはみなされないと考えられます。
そのため、収益事業には該当せず、法人税はかからないでしょう。
3. 源泉所得税について
注意が必要なのは「人件費(お金の支払い方)」です。
もし参加メンバーに「日当」や「アルバイト代」として現金を支払うと、サークルが税金を天引きして国に納める義務が発生する可能性があります。さらに、受け取ったメンバー側にも所得が発生し、税務上の手間が増えてしまいます。
そのため、サークル規模の出店であれば、金銭的な報酬を出さないボランティア(純粋なサークル活動)として参加してもらうことをお勧めします。
4. 消費税について
消費税は原則として「2年前の年間売上が1,000万円を超えている場合」に納める義務(納税義務)が発生します。
単発の学園祭の模擬店で売上が1,000万円を超えることは通常ありませんので、消費税の納付も不要でしょう。
5. ではどうするか
一番の悩みどころは「残った利益(収益額)をどうするか」ですよね。
あまり出典がないので、ここからは私見になりますが、残ったお金をメンバーに現金で分配(山分け)すると、個人の「雑所得」となる可能性があります。少額だと思いますので問題にならないこともありますが、メンバーによって所得事情は異なるので、面倒でしょう。
なので個人には分配せず、サークルの口座などにプール(貯蓄)しておくのが無難だと思われます。
• 福利厚生として使う: 出店後の打ち上げ費用などをサークルから一括で支払えば、通常の規模であればサークルの福利厚生イベントとして処理できるでしょう。
• 活動費に充てる: サークルの備品購入や部室代などの支払いに充てるのもよいでしょう。
このように、個人の生活費とは明確に分け、あくまで「サークルという独立した組織のお金」として内部で管理を独立させておけば、おそらく税金は発生しないのではないか、と思います。
以上になります。
万が一聞かれたときのために、簡単な収支メモとレシートだけは残しておきましょう。
(誠に恐れ入りますが、弊社は往復での回答を致しておりません)
本投稿は、2026年05月14日 13時31分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。






