制度融資が否認されたことのリスクについて
制度融資の申込をしたのですが、申告上の原価償却費と決算書の表示差異があることで保証協会から融資を受けることができませんでした。法人で税理士に依頼しての申告になります。私の確認不足もあるのですが、このような場合には下記のリスクがあるのでしょうか。修正申告をしたほうが良いと考えておりますが、皆様のご意見を頂戴をできますと幸いです。また税理士を変更することで信用の回復に意味はありますでしょうか。
1. 信用保証協会の内部記録に残る
保証協会には申請内容・審査結果・不備理由がデータとして残ります。
次回以降の申し込み時に「過去に不整合があった企業」として慎重審査される可能性あり。
明確な否決履歴があると、金融機関側の社内与信判断にも影響。
2. 金融機関からの信用低下
税理士のミスとはいえ、経営者の管理能力が問われる場面も。
今後の融資交渉において「決算書の信頼性が乏しい」という評価を受ける可能性。
特に制度融資は「書類審査」が中心であるため、整合性に厳格。
3. 補助金・助成金の審査にも影響
決算書の整合性は、補助金申請(例:持続化補助金や事業再構築補助金)にも重要。
数値の信頼性に疑義が出れば、不採択や後の返還リスクにもつながる。
税理士の回答

信用保証協会の審査基準は会社の業績や状況、技術力及び将来性並びに経営者の経営力、意欲及び信頼性などが総合的にどう判断されるかによりますが、ご質問頂いたケースにおいては、一般に次のようなことは言えると思います。
>1. 信用保証協会の内部記録に残る
>2. 金融機関からの信用低下
今後の審査は多少厳しくなるかもしれません、決算書の不整合を発覚後速やかに是正すれば、その不整合の大きさや悪質さ度合にもよりますが、一般的には致命的な影響にはなりにくいと思われます。
>3. 補助金・助成金の審査にも影響
最近は特に補助金や助成金の審査も厳しくなっているので、決算書に不整合があれば不採択のリスクが高まることについては否定できない面があると思います。ただし中には申告書の別表全てを提出しない補助金もありますから、今回の不整合だけを取ってみれば、必ずしも補助金や助成金の審査に影響があるとは言い難いです。
>修正申告をしたほうが良いと考えておりますが、皆様のご意見を頂戴をできますと幸いです。
お考えのとおり、修正申告をして再度金融機関に申告書を提出したほうがよいです。
>また税理士を変更することで信用の回復に意味はありますでしょうか。
知名度の高い会計士や税理士、規模の大きい税理士法人に変更することで信用の回復を図れる余地はあるかと思います(ただおそらくその分コストもかさみます)。
本投稿は、2025年06月10日 20時36分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。