保険給付金の受取り方による差異
20代から30年間加入してきた年金払い積立傷害保険の給付金支払い時期を迎えましたが、年金払い(5年間)で受け取るか、一時金として受け取るか、選択できるとのことです。以下の前提で、どちらが得になると考えれば良いでしょうか?
※数字は概算
・払済み保険料 150万円
・給付金支払い額 年金払いの場合 52万円×5年間
一括払いの場合 250万円
・サラリーマンで、所得税率33%
また、所得税以外に、住民税や社会保険料などへの影響(差分)も分かれば教えて下さい。
税理士の回答

石割由紀人
ご質問の状況下では、一時金として受け取る方が税金面で有利になる可能性が高いです。ただし、個人の財政状況や将来の資金需要によっては、年金払いを選択するメリットもあります。

石割由紀人
税金の計算を概算ですが試算しました。
一時金払いの場合
一時所得として計算: (250万円 - 150万円 - 50万円) ÷ 2 = 25万円
課税所得: 25万円
所得税(33%): 25万円 × 33% = 8.25万円
年金払いの場合
年間受取額: 52万円
5年間の総受取額: 52万円 × 5年 = 260万円
毎年の課税所得(概算): (52万円 - 30万円) = 22万円
5年間の総所得税(33%): 22万円 × 33% × 5年 = 36.3万円
比較してみると
一時金払いの場合の税額(8.25万円)は、年金払いの場合の5年間の総税額(36.3万円)よりも大幅に少なくなります。

石割由紀人
30万円は、年金受取額に対応する1年あたりの払込保険料相当額を表しています。これは単純な控除額ではなく、支払った保険料総額を年金受取期間で割った金額です。
年金払いの場合、受け取る年金は雑所得として課税されます。
雑所得の計算方法は以下の通りです。
雑所得 = その年中に受け取った年金の額 - その金額に対応する払込保険料または掛金の額
質問の事例では、
年間の年金受取額:52万円
払済み保険料総額:150万円
年金受取期間:5年
1年あたりの払込保険料相当額の計算
150万円 ÷ 5年 = 30万円
したがって、毎年の課税所得は
52万円(年金受取額) - 30万円(1年あたりの払込保険料相当額) = 22万円
試算までしていただき、よく理解できました。ありがとうございました。
本投稿は、2024年09月03日 12時26分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。