夫婦でプライベートカンパニー(自分法人)をつくり、妻に社長に就いてもらうことの節税メリットについて
自身がサラリーマンを続けながら、夫婦でプライベートカンパニー(自分法人)をつくり、それまで主婦をしていた妻に社長に就いてもらい、「プライベートカンパニー」という入れ物と「妻が社長をする」状況を用意することが節税になると書かれています。
いわゆる「起業」といわれるような、ビジネスを興すことを主な目的に会社をつくったわけではありませんとあるのですが、この仕組みがどうして節税になるのか理解ができません。
どうすれば節税になるのか解説いただけないでしょうか。
税理士の回答

石割由紀人
プライベートカンパニーを設立し、妻を社長に任命することで達成される節税効果は、主に税務上の所得分散や税率の違いを利用したものです。
以下に、その具体的な仕組みを解説します。
法人税の適用
法人化することで、個人の所得税ではなく法人税が適用されます。法人税は一般に所得税の最高税率より低く設定されているため、所得が多くなるほど税負担が軽減される可能性があります。この点については、課税所得が一定以上の場合に特に効果を発揮します。
所得の分散
妻を社長にして役員報酬を支払うことで所得を分散します。この手法によって、家族全体の課税所得を低い税率帯に抑え、税金を減らすことができます。日本の所得税は超過累進税率を採用しているため、所得が高くなると税率も上がります。そのため、所得を分散することで適用される税率を下げることが可能です。
給与所得控除の活用
妻が社長として役員報酬を受け取る際、給与所得控除も適用されます。給与所得控除は、個人が給与を得る際の経費として一定額を控除できる制度で、これを適用することで課税対象となる所得を減らすことができます。
経費の計上
法人化すると、法人のみが計上できる経費が増えます。具体的には、退職金、出張手当、社宅の家賃などが法人の経費として損金に算入できます。これにより、法人の課税所得をさらに減少させることができます。
本投稿は、2024年09月25日 13時06分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。