FX専用スマートフォンの経費計上と翌年からの私用併用について
国内FX取引を行っている給与所得者です。
2026年のFX取引では、現時点で約100万円の確定利益があります。
2026年10月に、FX取引用として10万円未満(税込)のスマートフォンを新品で購入することを検討しています。
購入後、2026年12月末まではFX専用端末として使用し、2027年1月以降はFX取引と私用を併用する予定です。
この場合、以下の点について教えていただきたいです。
1. 2026年の経費計上について
2026年中はFX専用として使用する場合、スマートフォンの購入費用を2026年分の必要経費として全額計上することは可能でしょうか?
2. 翌年からの私用併用について
購入時点で2027年から私用を併用する予定がある場合、2026年の経費計上に影響はありますか? また、2027年に私用を開始した際、何らかの税務上の調整が必要になるのでしょうか?
3. FX専用利用の証明について
FX専用として使用していたことを証明するために、AndroidのDigital Wellbeingによるアプリ使用時間のスクリーンショットや、FX取引履歴を保存する方法を考えています。このような記録で十分でしょうか? ほかに必要な記録があれば教えてください。
なお、現在使用しているスマートフォンは引き続き私用として使用し、新しく購入するスマートフォンとは使い分ける予定です。
ご回答いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
税理士の回答
山本快夫
お世話になります。
ご質問に対する回答)
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1.
スマートフォンの購入費用について、プライベートでも使用でき得るため、家事関連費となり、以下の2つの要件を満たす必要があります。
・業務の遂行上必要であること
・その必要である部分を明らかに区分することができること
上記のうち、1つ目の要件は証明・疎明・説明しやすいと考えますが、2つ目の要件「その必要である部分を明らかに区分すること」を証明・疎明・説明するためには慎重な準備が必要と考えます。
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2.
上記1.と同じで、2つ目の要件「その必要である部分を明らかに区分すること」を証明・疎明・説明するためには慎重な準備が必要と考えます。
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3.
このような記録で十分でしょうか?
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それだけでは、100%と証明・疎明・説明しきれないと考えます。質問者さまの工夫・準備をしたうえで、個人的には一部につき自己否認して、例えば95%程度に留めたうえで、税務署に5%ではないことの立証責任を負わせることも、ひとつの保守的な対応と考えます。
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補足)
雑所得の必要経費とは以下のものとされています(所法37①)。
なお、業務に係る雑所得は以下①と②、その他雑所得は以下①のみが、必要経費として算入できます。
①これらの所得の総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接に要した費用の額
②その年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用(償却費以外の費用でその年において債務の確定しないものを除く。)の額
国内FXの「先物取引に係る雑所得等」は、上記①と②が必要経費に算入できるものと考えます。
参考)
https://www.kfs.go.jp/service/JP/76/05/index.html
あと、通信費などの必要経費の按分・算出の考え方として、以下が参考になると考えます。
国税庁「在宅勤務に係る費用負担等に関するFAQ(源泉所得税関係) 」
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0020012-080.pdf
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他の方のアドバイスも参考になさってください。、少しでもご参考になりましたら幸いです。
取得価額10万円未満の資産には、業務に使い始めた年に費用計上する取扱いがありますが、FX収入との関連性と私用分の区分が前提です。年内専用という予定だけで全額を確定せず、購入目的、使用開始日、翌年の利用計画も含め実態を確認する必要があると考えられます。使用時間の記録に加え、領収書、端末の使い分け、取引記録等を保存してください。一律95%等と決めるより合理的な区分根拠を作り、2027年の通信費等や調整の要否も含め、お近くの税理士にご確認ください。
お二方とも、ご丁寧にご回答いただき、ありがとうございました。
必要経費として認められるための要件や、業務利用と私用を明確に区分することの重要性について理解が深まりました。
また、具体的な記録方法や参考資料もご紹介いただき、大変参考になりました。
スマートフォンの購入や経費計上については、今回いただいたご回答を参考に、実際の使用方法や記録の残し方も含めて、慎重に検討していきたいと思います。
お忙しい中、貴重なアドバイスをいただき、ありがとうございました。
藤倉真人
お世話になります。
2026年中に実際にFX取引専用として使い始めたのであれば、10万円未満のスマートフォンは少額減価償却資産(一度に経費にできる少額の固定資産)として、購入費用の全額を2026年分の必要経費にできると考えられます。ただし、購入時点で翌年からの私用併用が決まっているため、税務署から「家事兼用(仕事と私用の兼用)」と見られる余地がある点にご留意ください。
1について、国内FXの利益は申告分離課税の「先物取引に係る雑所得等」となります(租税特別措置法41条の14、タックスアンサーNo.1521)。取引に必要な支出は必要経費になります(所得税法37条)。取得価額10万円未満の減価償却資産は、業務に使い始めた年に全額を必要経費にできます(所得税法施行令138条)。消費税の課税事業者でない個人の方であれば、10万円未満かどうかは税込金額で判定します。
2について、私用を始めた時点で過去の経費計上を取り消すような調整規定は、通常ありません。2027年以降は端末代が経費化済みのため、追加で経費にすることはできません。一方、家事関連費は業務に必要な部分が明らかな場合に限って経費になります(所得税法45条1項1号、同法施行令96条)。使用期間の大半が私用併用になる実態を重く見れば、当初から兼用資産として業務使用割合分のみを経費にする方が保守的な処理です。この点は判断が分かれ得ます。なお、新たに回線を契約する場合の通信料は、2026年中は全額、2027年以降は使用割合で按分(割合に応じて分けること)するのが目安です。
3について、法令上決まった証明方法はなく、事実関係を総合的に見て判断されます。ご提示の記録に加えて、次のようなものを保存しておくとよいでしょう。
・購入時の領収書
・回線を別に契約する場合はその契約書
・FX関連以外のアプリを入れていないことがわかる画面のスクリーンショット
・FX会社のログイン履歴(端末情報が表示される場合)
2027年以降は、業務使用割合の根拠となる記録も残しておいてください。
ご丁寧にご回答いただき、ありがとうございます。
2026年の経費計上と、2027年以降の私用併用について、とても分かりやすくご説明いただき、理解が深まりました。
特に、翌年から私用を併用しても過去の経費計上が自動的に取り消されるわけではないこと、一方で購入時点から兼用資産と判断される可能性があることについて、大変参考になりました。
スマートフォンの購入や経費計上については、実際の使用方法や記録の残し方を整理したうえで、慎重に判断したいと思います。
お忙しい中、具体的で分かりやすいご回答をいただき、ありがとうございました。
本投稿は、2026年10月26日 18時24分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







