海外移住するとき、また、海外移住してからの確定申告について
今年の4月末にシンガポールに移住する予定です。
夫の海外赴任に帯同という形です。
私はフリーランスで編集やライターの仕事をしており、
夫の扶養から外れて、毎年、確定申告をしております。
編集の仕事は支払いが仕事完了の数ヶ月後というケースがほとんどで、
4月までの仕事の支払いは5〜7月くらいになります。
外注費も含めた金額が支払われるので、450万円程度になります。
(しかし、外注費に350万円程度あてるので、実際の収入としては100万円程度)
日本に住んでいる間にした仕事なら、入金自体が海外移住後であっても、
翌年に確定申告して、多く支払った分を取り戻すことはできますか?
また、4月以降も仕事のオファーがあり、
引き受けてよいものかどうか迷っております。
海外でネット環境を通じて物理的には仕事が可能なのですが、
海外で仕事をした分についての源泉徴収はどうなるのか、
源泉徴収された場合、その分の確定申告はできるのか教えいただけますでしょうか。
税理士の回答
こんにちは。
日本国内でお仕事をした分の入金が、海外引っ越しした後になる、
いわゆる、仕事をした場所と、支払を受ける場所が異なる場合については、
引っ越ししたあとは、非居住者になりますので、
非居住者として、国内でお仕事をした報酬を受け取る、ということで、
原則、20.42%の源泉徴収になります。
これは、源泉徴収で完結となる日本での課税となり、残念ながら日本で所得税確定申告をして精算することはできません。
シンガポールにて、適切な所得税の確定申告をするようであれば、その中で、外国税額控除ができると思いますが、シンガポールでの所得税については、シンガポールの弁護士、会計士など、資格のある専門家に尋ねる必要があります。
シンガポール引越し後に、引き続き、日本の客先の仕事をした場合には、
お仕事の収入が、原稿料、印税などのような著作権使用料になる場合には、上記と同様に、20.42%にて源泉徴収されます。これは、日本国内で著作権使用料を使用しますので、所得税の取扱で、国内源泉所得になるからです。シンガポールでの納税も、上記と同じです。
単にレポートや著作権にならない情報提供、役務の報酬などであれば、日本の国内源泉所得になりませんので、日本で源泉徴収なし。シンガポールでの申告納税については、上記と同じです。
なお、国外引っ越しの前までに、日本にいる間の所得税を申告納税してから出国することが必要であり、または、納税管理人を定めて、通常の確定申告の時期に確定申告をすることもできます。
とりいそぎ
丁寧なご回答、ありがとうございました。
確定申告はできないということなのですね。
実は、昨日、税務署の相談窓口に電話して尋ねてみたところ、
確定申告ができ、今後も日本にいたときと同じ形で確定申告すれば、
多い分は還付されるという回答でした。
何度も確認したのですが、同じ回答だったのですが、いかがでしょう?
(実は、一括請負のため、外注費などが高額で毎年、還付金がかなりあります。還付がないと逆に赤字に。。)
今後の仕事の分は別としても、今現在している仕事については、清算できないのであれば、
引っ越しはしても住所はしばらく移さないほうがよいという感じでしょうか。。
何度も申し訳ございません。
非居住者に対する国内源泉所得、国内での役務所得や、印税などの著作権使用料は、所得税法で20.42%、の源泉徴収、
日本においては源泉徴収だけで完結してしまうものです。
税務署の人も、それほどこのあたりに詳しい人はいないので、また、やり取りの中で、事実関係が正しく伝わりきらないこともあるのではないかと思いますが。
こうした場で文章でやり取りしても、事実の把握が十分できかねるところがありますね。あまり事細かなやり取りまで書いていただくことも、ちょっとためらわれます。
私はこのあたりの専門家なので方法はあることはあると思っておりますが、公開のこうした場で書くというよりは、難易度、質的に、アドバイスする事項も増え、個別にご相談してアドバイスしなければならないレベルの話に入ってしまいます。デリケートな内容になりますので。
更問の、確定申告して、還付は受けられませんか、というご質問については、非居住者になってしまってから、受け取るものは20.42%で源泉徴収去れ、その部分については、申告はできず、還付にはなりません。
海外に転居して、非居住者になってしまったあと、万一、役務対価という性格の対価であれば、国内源泉所得にならないので、日本では源泉徴収されません。印税などの著作権使用料の場合には、20.42%、シンガポールとの租税条約の軽減手続きをすれば10%の源泉徴収になります。所得税については、居住している国の法律により行う必要があります。
取り急ぎ回答とさせていただきます。
知識を出し惜しみしているというのではなく、デリケートな問題なのでご理解ください。
ご回答、感謝いたします。
どうすべきか考えてみたいと思っております。
心より、ありがとうございました。
すみません。あまり事細かい事実関係まで書いていただくことも、良くないと思いますし、私が対処法を書くことも、世の中の人達に悪知恵として使われてしまうことを望んでおりませんので。
本投稿は、2017年02月05日 05時40分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。