NISA名義財産リセットに所得税などかかりますか?
夫婦間のNISA名義財産をリセットする為売却して返金した場合、原資した側の所得として申告が必要になりますか?
この度私のNISA口座の積立部分を売却し私の銀行口座から主人の銀行口座へ送金しました。
原資が主人給与でしたので名義財産になると知りリセットしたかったからです。
主人の会社の年末調整に所得として入れなければならなかったのか心配になりました。
確定申告が必要になりますか?
妻名義のクレジットカード(妻名義の銀行引き落とし)でしたが、原資は主人のお給料からのやりくりなので、夫婦の老後や何かの時の為に作った財産でもこれは原資も利息も主人のものであり、これを主人に戻すことは贈与ではないことを知りました。
主人に送金した金額は370万円位。
旧NISAでかなり増え、上記金額のうち利息が200万円位でした。本来なら主人に戻すにしても少しずつ送金するとか、売却して生活費資金にあてて名義財産を減らしていくほうがよかったのかと色々調べてみて気づきました。
主人の個人的な返済がありそちらに回そうと夫婦で相談しNISAを売却してしまいました。
長くなりましたがご質問は
①名義財産(名義NISA)のリセットをした場合、原資や利息は主人の本年度の所得として申告が必要になるのでしょうか?
確定申告がいるのでしょうか?
NISAは非課税ですが、証券会社から口座名義人以外の銀行へ直接入金できず、いったん私の銀行へ入金して主人のほうへ送金しました。
②先日売却したものにあと少し残高と新NISA積立て分と併せてあと130万円位あります。
こちらも主人の銀行口座にすべて返金し、スッキリ新たに始めたいです。
こちらも上記のやり方でよいかアドバイス頂けますと幸いです。
お忙しいところ大変申し訳ございませんがご教示よろしくお願い致します。
税理士の回答
良波嘉男
相談者様
結論から申し上げます。今回の「売却→奥様口座に入金→ご主人へ送金」で、原則としてご主人の年末調整に“所得として入れる必要”はありませんし、所得税の確定申告も通常は不要です。ただし、税務上のリスクは 所得税ではなく「贈与税(名義預金・名義財産)」側にあります。ここを安全に整理しておくのが最重要です。
① ご主人の所得として申告が必要か?(年末調整・確定申告)
結論は不要(通常)です。
理由
NISA口座内の売却益・配当は、制度上非課税です。
さらに、ご主人が受け取った370万円は「儲け」ではなく、奥様名義口座からの資金移動(返金)にすぎません。
給与所得者の年末調整に入れるのは、原則として「給与」や「控除」に関する事項であり、配偶者からの送金を所得として計上する仕組みではありません。
よって、年末調整に入れる必要はありません。
確定申告も通常は不要です(他の申告理由がなければ)。
※もし「NISAではない課税口座」で売却益が出ているなら話が変わりますが、今回は「旧NISA」と明記されていますので、所得税論点ではありません。
本題は「贈与税」側です
相談者様が不安に思われている「名義財産」という視点は正しく、税務調査で問題になるのはここです。
「原資が夫の給与だから、利息も夫のもの」
→ 理屈としては理解できますが、税務署は“実態証拠”で判断します。
奥様名義の口座で長年運用して増えた場合、税務署からは「夫→妻への贈与(その後、妻が運用)」と見られるリスクが常にあります。
今回「夫へ戻した」こと自体は、所得税の問題ではなく、
①過去に妻へ贈与があったのか
②妻から夫への贈与になっていないか
が論点になります。
② 今後残り130万円も同様に返金して良いか?
結論
やり方(奥様口座に入ってからご主人へ送金)自体は問題ありません。
ただし、証拠の整備をしないと“贈与認定”リスクが残ります。
ご提案(ここだけやってください)
1) 「返金」である証拠を作る
次のメモ(簡単でOK)を作って保存してください。
目的:名義財産是正のための返金
対象:妻名義NISAの売却代金
原資:夫の給与から拠出(時期・方法)
返金額:370万円(今回)+130万円(今後予定)
返金先:夫口座(口座番号は伏せてOK)
夫婦合意:夫婦で協議し決定
→ 税務調査で最も効くのは「当時の説明資料」です。
2) 送金の摘要を統一
振込の摘要は毎回
「NISA売却代金返金」
「名義財産是正返金」
のように、贈与っぽくない文言で統一してください。
3) できれば「夫名義口座から証券口座へ」の流れに寄せる
今後積立を続けるなら、夫名義の資金は夫名義口座で管理
夫婦それぞれのNISAは、その人の資金で積立に寄せるのがよろしいかと思います(名義混在が続くと再発します)。
よくある誤解の注意
「夫婦のお金だから贈与にならない」
→ 税務は夫婦でも原則別人格なので、贈与になり得ます。
「少しずつ送れば安全」
→ 金額の大小より、実態と証拠です。分割しても否認される時は否認されます。
早速具体的なご回答を頂きありがとうございます。
おかげさまで所得税、送金のやり方についての心配がクリアになりました。
また金額の大小ではなく実態と証拠が大事であると教えて頂きメモを主人と作成し保存、夫婦の当時の通帳も残しておこうと思います。
問題は贈与税なんですね。
実は今年主人に長年言えずにいた多重債務があることが発覚しました。原因の元々が私の親を助ける為で(相続放棄予定)、主人の収入が多めで我が家の生活費が少なめ、主人の場合の債務整理のリスク等から自力完済しようと決めました。
弁護士さんへご相談に行った際にNISAが名義財産の状態なので主人に返金もできるのではと教えて頂いた次第です。
話が逸れてしまいましたがご質問させて頂きたいことがあります。
①先日のNISA売却分370万円は送金時に適用欄に何も入力していないのでネット銀行の入出金明細をプリントアウトして私の字で「名義財産是正返金」とメモしておけばよいでしょうか?
②主人と作成する「当時の説明資料」の日付は作成した日付でよろしいでしょうか?(送金した日付も書きます)
③あと130万円NISA売却返金時期は今年中か来年かどちらでも特に問題ないでしょうか?
一番迷っているのはこの130万円を主人に送金した後の使い道です。
今年私財産からも主人に175万円振込んでしまいました(私の生命保険貸付から90万円、貯金から85万円位)
これを贈与とするか貸付か迷っていて、贈与となると贈与税がかからない今からでも是正できる方法がないでしょうか?(NISA売却分から妻へ65万円か130万円までの金額で返金やNISA売却分はとにかくネット銀行から動かさずに返済に回してもらい主人の給与通帳から返済金額分にまわしていたお金を妻に毎月返すなど)
借金でにっちもさっちもいかない場合は贈与と見なされないこともある?と何かで見ましたが、生活費を少なくする為に今年もふるさと納税はしましたので難しいのではと思っております。
無知で慌てて資金移動させてしまいお恥ずかしい限りですがどうかご教示頂けないでしょうか。何卒よろしくお願い致します。
良波嘉男
相談者様
①結論
手書きメモは“補助証拠”として有効ですが、それだけでは弱いです。
やるなら、次の3点セットで強度が上がります。
ネット銀行の入出金明細をPDF保存・印刷(OK)
同じ日付で「名義財産是正返金」メモ(OK)
送金時の振込画面スクショ(摘要が空でもOK)
夫婦で作る「説明資料」(次の②)
これで「当時そういう意図だった」ことの説明力が上がります。
②作成日でOKです。
ただし、送金日・売却日・背景事情を具体的に書き、夫婦で署名(可能なら押印)してください。
③税務だけで言えば、今年中/来年どちらでも決定的な差は出にくいです。
ただし、今回の本丸は「今年すでに行った 175万円の送金」をどう整理するかなので、130万円を動かす前に整理方針を決めるのが安全です。
贈与として処理するなら、年間110万円を超えるため、原則 贈与税の申告対象になり得ます。
貸付として処理するなら、最初から貸付の実態(返済条件・返済実績)が必要です。後から「やっぱり貸付」は通りにくいです。
「今から是正できるか?」への回答
1) 貸付に寄せる(ただし条件あり)
今からでも、以下を揃えられるなら「貸付」整理の余地はあります。
金銭消費貸借契約書(作成日=今日でOK)
貸付元本:175万円
返済方法:毎月○円、返済期限、返済口座
利息:0%でも可(身内)
返済を“振込”で開始(ここが最重要)
摘要「貸付返済」等
可能なら、弁護士相談の記録(債務整理検討の事情)も保管
実態(返済)が伴えば、贈与認定リスクをかなり下げられます。
2) やりがちだけど危ない:NISA売却分から奥様へ返金して帳尻合わせ
「夫に送った分を妻に返す」は、説明次第で可能ですが、
返金の原資・趣旨がブレると逆に“贈与の往復”に見えます。
しかも、NISAは名義が奥様なので、資金のストーリーが複雑になります。
やるなら、貸付返済として一本化がよろしいかと思います
(「贈与」っぽい往復は避けた方が良い)
3) 「借金でにっちもさっちもないなら贈与にならない?」について
結論:基本的に期待しないでください。
贈与税は「無償で財産を与えたか」で判断され、
借金事情があるからといって自動で非課税にはなりません。
(生活費・扶養義務の範囲の仕送りなら別ですが、今回の規模・目的はそこに当てにくいです)
最後に
ここから先は「無料相談の範囲を超える可能性」が高いです
夫婦間の資金移動(370万+130万+175万)
名義財産の争点
債務整理・多重債務という事情
生命保険貸付の原資
が絡むと、事実認定と証拠の組み立てで結論が変わるからです。
ここは、できればお近くの税理士先生(相続・贈与、夫婦財産に強い方)
可能なら弁護士先生(債務整理側)と連携できる方に、通帳・送金履歴・NISA取引報告書を見せたうえで「貸付整理でいけるか」「贈与申告が必要か」を確認するのが、よろしいかと思います。
回答はここまでとさせてください。
細かいご相談までしてしまい申し訳ございませんでした。
先生のおっしゃる通り色々な事柄が重なっているのでそうしたいと思います。
早速の具体的なご回答に心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
本投稿は、2025年12月23日 12時22分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







