祖父母による孫の学費支払いについて
祖父母が孫の学費を支払ってくれると申し出てくれました。
祖父母は孫の扶養義務者にあたるので、相続税法21条3により贈与税の非課税財産にあたると考えているのですが、その考えで正しいでしょうか?
本年度の学費を支払ってもらう予定です。支払先が海外になること、金額が多額となるため、祖父母が直接海外送金するのは難しい状況です。そのため、親が一度クレジットカードで学費を支払い、その請求が日本円で来た時に祖父母から同額を振り込んでもらうスキームを想定しています。
税理士の回答
荒川直宙
祖父母様からの学費援助における贈与税の非課税適用、および「親のクレジットカードによる立替払いスキーム」の税務上の扱いについて、税理士の視点から解説いたします。
結論から申し上げますと、ご認識の通り祖父母様は扶養義務者にあたるため、必要な都度支払われる学費は贈与税の非課税財産(相続税法第21条の3第1項第2号)に該当します。
また、ご提示の「親がクレジットカードで立替払いし、後から祖父母様が同額を親の口座へ振り込む」という方法も実務上認められますが、税務調査等で「祖父母から親への贈与」と疑われないよう、立替精算の証拠を確実に残しておくことが極めて重要となります。
注意点と具体的な実務対応について整理いたしました。
【1】祖父母からの学費援助が非課税となる理由
① 祖父母は「扶養義務者」に該当する
民法上、直系血族である祖父母は孫の扶養義務者にあたります。そのため、扶養義務者から教育費として通常必要と認められる範囲の援助を受ける場合、贈与税はかかりません。
② 「必要な都度」充てる必要がある
数年分を一括で渡すのではなく、今年度に必要な学費をその都度支払う形であれば、110万円の基礎控除とは別枠で非課税処理が可能です。
【2】親のクレジットカード立替払いにおける税務上のリスク
通常は「祖父母から学校へ直接振込」が最も安全ですが、海外送金やクレカ決済等の事情で親が立替払いを行う形であっても、実質が教育費の負担であれば非課税として認められます。
ただし、お金の流れとしては「祖父母から親の口座への振込」となるため、何の証拠も残していないと税務署から「祖父母から親に対する贈与」あるいは「親の資産との混同」とみなされてしまうリスクが生じます。
【3】税務リスクを回避するための具体的な実務対応
後から税務調査等で確認された際に「学費の立替金の精算である」と証明できるよう、以下の対応を行ってください。
(1)金額を正確に一致させる
親が支払った学費の日本円換算(クレカ決済額)と、祖父母から親の口座へ振り込まれる金額を1円単位で一致させてください。
(2)証拠書類をセットで保管する
以下の書類をセットにして大切に保管しておきます。
【書類1】海外学校からの学費請求書(インボイス)
【書類2】親のクレジットカード利用明細書および引き落とし履歴
【書類3】祖父母から親の口座への振込明細(通帳記帳)
(3)振込時の摘要欄やメモに残す
祖父母からの銀行振込の際、振込の摘要欄に「マゴ ○○ ガクヒ タテカイ」等と入力してもらうか、簡単な「立替金精算メモ(日付・学費相当額・受渡内容を記載)」を作成して一緒に保管しておくとさらに安全です。
【4】まとめ
法的な考え方はおっしゃる通り正しく、親のクレカ立替経由であっても実態が学費の精算であれば非課税として扱われます。後からの確認に備えて「請求書・クレカ明細・振込履歴」の3点をセットで保存し、手続きを進めてください。
ご参考にしていただけましたら幸いです。
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本投稿は、2026年09月25日 10時31分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







