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複数人による株の相続~売却による分割時の、代償分割と換価分割の税務上の違い

父の遺産のほとんどが株等有価証券で、遺言による受遺者含めて7人で分割します。
相続税は法定相続分で仮払い済みですが、争点があり現在調停中で、結局「株を全て売却して現金化、誰々がこれこれの割合で取得しよう」となりそうです。
この時、受遺者1名が「"代償分割"を採用し、一定の手数料をもらうが自分が代表して一式取得~換金後、合意した割合で代償金として皆に振り込む」と提案してきます。
ネットで調べた限り、以下のデメリットがありそうです。
・代償分割の場合、実際に取得~売却した代表者のみ「譲渡税と相続税の特例」を用いた源泉徴収分の還付請求が出来る。他の相続人はこの特例が使えない。
・代表者以外は、相続分の株の譲渡損があっても譲渡益があっても、「代償金として」受取るので、自身の事情(自身の投資の損益と通算出来ない、等)を考慮した柔軟な手続き(確定申告や住民税申告)が出来ない。
 ※株の売却で、譲渡益が出るのか譲渡損が出るのか、現時点で不明(取得費が不明なので)。その受遺者は分かっている可能性あり。
・代償金の支払で贈与税が課される可能性がある。

このため、私からは「手続き上はほぼ変わらない一方で上記デメリットがない"換価分割"とし、あくまで換金の便宜上代表者が取得~売却すること、売却後は合意した割合で各々が取得する(代償金を受取るのではない)こと」を調停合意書に明示しておけば安全(税務署もそうみなしてくれる)では?、と提案しているのですが、その受遺者は「こういう場合は代償分割が一般的である。代償分割にすれば、自分以外は税の手続きも不要となるが、何か不安があるのか?」といった感じです。

そこで、質問は以下の2点です。
①代償分割についての税務上のデメリットは、私が考えている通りでしょうか。
 ※裏を返せば、代表者は以下のメリットを享受?
 ・譲渡税と相続税の特例を、実質的に自身の取得分+支払った代償金についても一定割合で使用可能(?)。
 ・自身の取得分だけでなく遺産(≒株の譲渡額)全額について、相続に関係ない自身の所得(例えば自身の投資やビジネス)と通算し、柔軟な手続きが可能
②換価分割について、税務上のデメリットはありますでしょうか。

税理士の回答

税理士ドットコム退会済み税理士

代償金は相続資産となるので、相続税の更正の請求、修正の請求のいずれか、或いは、しないかも含めての検討が必要になりますが、贈与税の対象にはなりません。
受遺者の方のスタンスが一般的なものです。
売却、名義変更等の手続き関連すべて引き受けてくれるのですから、有難い申出、として受け取りますね。
一旦、冷静になれば、自ずとご承知されるのかと存じます。

1、代償分割は、代償分割債務を現金で支払えば、問題ありませんが、不動産、株式等で、支払ったり、資産を処分して、支払に充てる場合には、譲渡所得として、所得税、住民税が生じます。
なお、相続財産を譲渡したときの取得費の特例は、相続税の一部を取得費に加算することです。税負担を考えると特別有利になるということでもありません。(具体的に計算すれば、加算できる相続税がわかります)

2、換価分割も、相続財産を現金化して分割する方法ですので、譲渡所得税等の税金が生じます。

3、各相続で、現物分割し、各人自らが、株式を処分して、現金化すれば、税金等は各人の所得状況で納付することになります。
この方法が良いと考えます。
その際に、一部分けられない株があれば、その部分を代償分割されたら良いと考えます。
その差額は、現金で精算できる金額になると考えます。

現物分割し、現時点での評価額により、差額を代償金で精算がよいと思います。

相田先生、山中先生、富樫先生、コメントありがとうございます。
株と投信の銘柄が複数(20~)、相続人と受遺者が7名、と、「現物分割で、誰が何と何を取得し売却」「その上で、差額を代償金として」は、煩雑過ぎて困難な状況です。
なお、相続税は既に各々が税務署に支払い済みです。
何れにしても株の売却によって譲渡税が課せられること、ただ相続した株等の譲渡税と支払済の相続税の「二重取り」にならならないよう「譲渡税計算における相続税の取得費加算の特例」が設けられていること、この特例の行使によって少なくない金額の還付が受けられること(今回の私の場合)は理解しています。
代償金でも贈与税は発生しないことは教えていただき分かりました。
もう一点、知りたいことは
・代償分割として、ある受遺者が単独取得~売却~"代償金を払う"形した場合、私や他の相続人が上記特例を行使出来なくならないか。
・換価分割であることを調停合意書に明示しておけば、上記特例も特に問題なく行使可能と思うが、相違ないか。
なのですが、この点いかがでしょうか。
言い換えれば、「1人が全銘柄を纏めて換金」は賛成(実際、それしかない)だが、「取得費加算の特例は各々が行使するためにはどうしたらよいか」が知りたい情報です。

相続や遺贈により財産を取得した者は、下記の特例を適用できます。
「抜粋・参考」
No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例
[平成29年4月1日現在法令等]

1 相続税が取得費に加算される特例(相続財産を譲渡した場合の取得費の特例)
(1) 特例の概要
 この特例は、相続により取得した土地、建物、株式などを、一定期間内に譲渡した場合に、相続税額のうち一定金額を譲渡資産の取得費に加算することができるというものです。

(注) この特例は譲渡所得のみに適用がある特例ですので、株式等の譲渡による事業所得及び雑所得については、適用できません。

(2) 特例を受けるための要件
イ 相続や遺贈により財産を取得した者であること。
ロ その財産を取得した人に相続税が課税されていること。
ハ その財産を、相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに譲渡していること。

相続人の一人が纏めて売却すれば、その人が譲渡の申告をして、特例を受けることとなります。
他の相続人は、譲渡代金から、譲渡所得税を差引いた残金を分割することとなります。譲渡の申告は不要で、特例も使えません。

税理士ドットコム退会済み税理士

特例の利用は煩雑、かつ、特段有利になるものではありません。手続きの整理、譲渡所得、社会保険料負担、住民税負担、それらの試算について、各人毎の既存の所得状況等も加味した計算をしてみてください。

その上で、それらの試算負担、説明負担等も踏まえて、公平なものを試算してみてください。

自ずと、大まかなもので試算するしかない。提案していただいたもので、どれほど助かるか、分かりませんか?

>山中先生
ありがとうございます。その特例を使用予定です。
株の譲渡(売却)時に源泉徴収されたうち、相続税相当の還付を受けたいと考えています。

>富樫先生
ありがとうございます。知りたかったことを知ることが出来ました。
(心配していたことが、心配通りだったことが分かりました)
可能でしたら追加で回答願いたいのですが、「換価分割(つまり、株の譲渡において源泉徴収されたのは実際は個別の相続人であると示せれば)」であれば、私も(自身の確定申告時に)自身の取得分についての譲渡益については上記特例の使用が可能でしょうか。

>相田先生
ありがとうございます。その受遺者もサービスでやってくれる訳でなく、「一定の手数料」=当初手間賃として会社員の平均月収2ヶ月分を遺産から追加で要求、調停委員からも失笑を買い「それでは会社員の平均月収1か月分で」が経緯です。その手間賃なら私が換金、でもよいのですが、自分がやりたいらしく、確かに面倒なので任せようかと。
「特例の利用が特段有利でない」とのことですが、仮に私の相続税を1000万とし(受遺者ばかりで基礎控除がほとんど適用されませんでした)、私の持分の譲渡益が1000万以上とすると、株の譲渡益の源泉徴収割合≒2割=200万。相続税を取得費に加算出来れば譲渡益≒ゼロとなり、源泉徴収分200万の還付を受けられると理解しています。「代償分割」と明示してしまった場合、7人分(仮に200*7で1400万とします)の源泉徴収分をその受遺者1名が還付を受けることになりませんでしょうか。
確かに、(私は一般会社員で、何もなければ確定申告不要なところ)特例の適用のために確定申告して「社会保険料や住民税に波及して」却ってトータルで損、のリスクがありそうですが、今年から正式に「所得税と住民税は別扱い、後者のみ「申告不要制度」の適用も可能(つまり株の譲渡益を住民税に波及させないことも可能)」と聞いています。
この辺り、理解が違いましたらご指摘いただけますと幸いです。

税理士ドットコム退会済み税理士

試算はされましたか?社会保険料、住民税の。その方のみでは無く、他の方が換価分割された時の。
それが無いと議論がスタートできませんね。

税理士ドットコム退会済み税理士

調停員の方も色々なのですね。私の周りで雑談等される方はそのようなときは失笑するようなことは一切されません。目的は、合意を得ることなのですから。調停が長引き、それぞれが遠方から参加し、紛糾し、といった潜在的なコストも含めて負担を許容範囲内にする。その上で、ある程度の合理的な按分であれば良いのですから。
その調停の方の反応はさておき、総合的、大局的な視点は持てませんか?察するにその視点を持ち、更に、他の方を説得する役回りをすべきかとは存じます。

株の譲渡については、纏めても、個別でも可能と思います。
換価分割であれば、纏めた方がわかりやすいと思います。

本投稿は、2018年07月24日 11時23分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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