年末調整(マルフについて)
お世話になっております。
会社で年末調整業務を担当している者なのですが、マルフについてご指導いただきたくお願い致します。
マルフにある「源泉控除対象配偶者」の記載欄は、何のためとなりますでしょうか。
①毎月の給与、賞与計算で税扶養カウントに含めるためのみの記載欄でしょうか。
②それとも、給与、賞与計算に加え、年末調整で配偶者控除を受けるための記載欄でしょうか。
もし「②」の場合、本人所得が900万以下で、配偶者の所得が0円だった場合、マルフで完結するのであれば、配偶者控除申告書の提出は不要なのではないかと思いました。
「源泉控除控除対象配偶者」=「年末調整での配偶者控除適用対象者」ではないのでしょうか。
大変お手数ですが、何卒ご指導の程宜しくお願い申し上げます。
税理士の回答

「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記載される「源泉控除対象配偶者」の欄について、以下の点をご説明します。
「源泉控除対象配偶者」とは?
「源泉控除対象配偶者」とは、給与の源泉徴収時に配偶者控除を適用するための基準となる配偶者を指します。この欄の記載内容は、毎月の給与および賞与計算時の所得税控除を正しく行うために必要です。
ご質問の回答
1. ①について(毎月の給与・賞与計算のための記載)
はい、この欄の記載は毎月の給与や賞与計算時に税扶養としてカウントするために使用されます。源泉徴収税額表での控除対象者の判定に必要です。
2. ②について(年末調整で配偶者控除を受けるための記載)
はい、この欄の記載内容は年末調整における配偶者控除の適用にも使われます。ただし、これには以下の前提があります。
「配偶者控除申告書」の提出が必要な場合
「源泉控除対象配偶者」が記載された場合でも、配偶者控除等申告書(通称:配偶者控除申告書)の提出が必要な場合があります。具体的には以下のような場合です。
- 年末調整の段階で配偶者控除を確定的に適用するため。
- 年度途中で扶養状況に変更があった場合。
ただし、ご指摘のとおり、給与所得者本人の所得が900万円以下かつ配偶者の所得が0円の場合、既に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記載がある場合には「配偶者控除申告書」の提出は不要です。これにより年末調整で配偶者控除が適用されます。
「源泉控除対象配偶者」=「年末調整での配偶者控除対象者」か?
基本的に、「源泉控除対象配偶者」に該当する場合は、そのまま年末調整で配偶者控除の対象になります。ただし、以下の条件を満たす必要があります:
- 給与所得者本人の合計所得金額が1,000万円以下であること。
- 配偶者の合計所得金額が48万円以下であること(給与所得の場合は年収103万円以下)。
- 配偶者が青色事業専従者給与や白色事業専従者給与の支給を受けていないこと。
補足
- 「配偶者控除等申告書」を明確に提出してもらうことで、確認作業の簡略化やトラブル防止ができるため、会社の実務では提出を依頼するケースもあります。
- 扶養控除等(異動)申告書を正確に記載していない場合、源泉徴収計算が間違っている可能性もあるため、最終的に年末調整で再確認を行います。
石割先生
お世話になっております。
詳細のご指導をありがとうございます。
大変たすかります。
マルフの提出のみで配偶者控除の適用とすることができる場合もあるのですね。
現在年末調整申告内容の点検を行っているのですが、
「マルフの源泉控除対象配偶者欄に、配偶者の氏名記載あり、
マルフの所得金額欄が未記入、
配偶者控除申告書の提出なし」
という申告が大変多く困ってしまっております。
そうした場合、会社の処理としては、
「配偶者控除は0円」で年末調整計算をし、
必要に応じて社員自身で確定申告により配偶者控除の適用を受けるよう
処理するのがよろしいでしょうか?
会社側でいわば勝手に配偶者控除をつけてしまうと、
税務署の扶養調査で指定が入ってしまう可能性があります。
配偶者の所得の金額を社員に聞く、配偶者控除申告書の提出することが
理想かもしれないのですが・・
社員には事前に周知したうえで、
申告内容不備として、「配偶者控除は0円」で計算することを検討していますが、
それは会社として問題になりますでしょうか?
大変恐れ入りますが、何卒ご指導の程宜しくお願い申し上げます。
本投稿は、2024年12月14日 05時59分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。