新規ビジネスの滞留在庫について
新規ビジネスの在庫で、将来の在庫陳腐化に備えて利益の一部を積み立てて在庫廃棄に備えたいのですが、よい方法があれば教えて頂きたく、よろしくお願いします。
会計上無理なら管理会計上だけでも対策を考えたいです。
税理士の回答

会計上は経営者の視点で棚卸資産が帳簿に計上されている価額より高い値段で売却できないという見立てであれば、経営者の見積もりという形で棚卸資産の評価損を計上することはより財務状況を適切に示すということで妥当かと思います。
ただし、会計上評価損を計上した場合においても税務上において損金として認められることは別途税法を検討する必要があり、税務上は、「当該資産が著しく陳腐化したこと」に該当する必要があります。具体例としては:
(1) いわゆる季節商品で売れ残ったものについて、今後通常の価額では販売することができないことが既往の実績その他の事情に照らして明らかであること。
(2) 当該商品と用途の面ではおおむね同様のものであるが、型式、性能、品質等が著しく異なる新製品が発売されたことにより、当該商品につき今後通常の方法により販売することができないようになったこと。
等が税法において例示されています。
そのような観点から決算日時点において”著しい陳腐化”が発生していることを証明できるかが税務上評価損を計上できるかのポイントとなります。
本投稿は、2020年05月01日 20時14分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。