更衣室内の壁の補修の件
男子更衣室の壁をどなたが殴って穴が空きました。純粋に修理するのではなく、石膏ボードの上にベニヤ板を貼り、その上から、クロスを張り替える予定です。この場合壁の強度が向上するので資産計上すべきですよね?
税理士の回答
上田誠
原状回復を超えて壁の価値や耐久性を高める工事に該当するため、原則として資本的支出として資産計上すべきでございます。
【結論】
結論から申し上げますと、主目的が破損箇所の補修であれば修繕費として経費処理できる可能性がありますが、壁材のグレードアップ部分については資本的支出に該当する可能性もあるため、慎重な判断が必要です。
【理由】
理由は以下の通りです。
・法人税基本通達7-8-2において、き損した固定資産の原状回復のために要した費用は修繕費として認められています。穴の補修自体はこの原状回復に該当します。
・ただし、石膏ボードの上にベニヤ板を貼る工事は、元の壁材よりも強度が向上する「品質・性能の高いものへの取替え」(法基通7-8-1(3))に該当する可能性があり、通常の補修費用を超える部分は資本的支出となり得ます。
【具体策】
具体的には、以下の対応が考えられます。
1. 一つの修理・改良等の金額が20万円未満であれば、内容にかかわらず全額を修繕費として処理できます(法基通7-8-3(1))。
2. 20万円以上の場合で資本的支出か修繕費か明らかでないときは、60万円未満または取得価額の10%以下であれば修繕費として処理できます(法基通7-8-4(1))。
3. 工事の目的が「破損箇所の補修」であることを工事見積書や社内稟議書に記録しておくことをお勧めします。
増井誠剛
本件は直ちに資本的支出と断定すべき事案ではございません。毀損箇所の補修を主目的とし、その過程で結果的に強度が向上するにすぎないのであれば、実質は原状回復の範囲内として修繕費処理が可能と考えられます。他方、壁面全体を恒久的に補強し、耐久性を明確に高める工事であり、かつ金額が相当規模に及ぶ場合は、資本的支出として建物又は建物附属設備へ計上する余地が生じます。工事範囲と金額のバランスで総合判断ください。
本投稿は、2026年02月21日 15時04分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







