株式の売却について
両親が経営した会社の株を姉妹で保有しておりました。
父が数年前に亡くなり、部下の方が経営を引き継いでくださっています。
姉は既に株を売却しており、私は保有しております。
先日、株を売却して欲しいと打診がございました。
現在の適正価格であれば、売却を検討しております。
売却時期やその他条件、気を付けること等ご教示いただけますと幸いです。
また、交渉する場合は、第三者の方に立ち会っていただいた方がよろしいでしょうか?
税理士の回答

坪井昌紀
貴殿が言う「適正価額」というものが、税金の計算で使用する相続税評価額に準じた計算をいうのであれば、お近くの税理士に計算を依頼するか、取引相手にそれをどのように計算したのかを聞くと良いでしょう。
・他方、株式の計算においては、支配権が誰にあるのか?で、価額が格段に増減します。仮に、姉が先に売却して、すでに現社長が過半数を取得しているのであれば、貴殿の株価はかなり格安になっていることもあるでしょう。
・このように、会社の経営状況だけではなく、株式保有割合によっても株価の評価額は変わりますので、一緒に売却しておけば有利だった場合や時期を見定めた方が良いケースなど様々です。
・貴殿が考える適正価額を納得して取引されるなら、お金さえ確実に受領できれば済む。何か不安要素があるのなら専門家等に相談の上、立ち会ってもらう。といった貴殿の判断になると思います。
ご回答ありがとうございました。
お恥ずかしいことですが、知識がないため、専門家の方にご相談いたします。
分かりやすくご説明いただき、ありがとうございました。

坪井昌紀
参考になれば良かったです。
一般的で直接的な方法では、以前に貴殿の御父上が依頼していた顧問税理士が続投されているならば、現状を聞くのも一考です。
ご丁寧に補足ありがとうございます。
顧問税理士の方とは、相続の際に姉が打ち合わせをしておりますが、
余り親身にはなって下さらない方だと言っておりました。
父が良かれと思って遺してくれたものなので、価値が下がったとしても大切に保有していたい気持ちもあります。
私の方は、特段今すぐ売却する必要もございません。
おそらく、会社側で私が保有していることで、不都合があるのかと考えております。
一度、現社長からお話を聞いた上で、専門家の方に相談し、慎重に検討いたします。
ありがとうございました。

坪井昌紀
ご存じかとは思いますが、ザックリと押さえておくべき基本事項を列挙しておきます。参考としてください。
・株式保有率が、過半数で大体のことを決定できる。2/3以上で、会社の定款変更ができる。
・同族関係者全体で51%の株式保有があると、会社の純資産(資産-負債)を基にした評価方法などをとるため、会社の財務状態が良ければ、評価価値も高くなる(50%が2人でも同様)。
・株式の売却は、社長個人あてのケースと、株式買い取り請求して会社自身に金庫株として買い取ってもらうケースでは、査定額が異なる場合がある。
・会社の経営状況が、下降していくと、額面どころか価値0のケースに陥ることもある。
一方、状況が良くてM&Aなどで有利な売却を見込んでいるケースでは、株価が思ったより爆上がりすることもある。
・貴殿が売却時期を正しく判断できなかったケースでは、姉が売却した際に、定款で譲渡制限を設けいている場合において、きちんとした手続きが取られているのかが重要なポイントになることもある。
※お近くの先生に依頼される場合は、どのような売却方法をとったら、いくらの値段になるのかを上記を参考に、すぐに売却しなくても、納得がいく方針を打ち出しておくことも大事だと個人的には思います。
私からのコメントは以上とします。
本投稿は、2025年04月28日 17時09分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。