韓国在住・日本向けネットショップ運営に関する日韓税務の相談
現在、韓国に生活拠点があり、韓国在住です。日本には住民票があります。
日本のBASEを利用して、韓国で仕入れた商品を日本のお客様向けに販売することを考えています。
商品の仕入れ・検品・梱包・発送などは韓国で行う予定です。
また、韓国在住のパートナーと共同で事業を行い、パートナーには仕入れ・検品・梱包・発送等の業務に対する報酬を支払う予定です。
以下について相談したいです。
① 私とパートナーの税金について
* 売上・経費・利益を、それぞれ日本と韓国でどのように申告する必要があるか
* パートナーへの報酬を日本側の必要経費として計上できるか
* パートナー側は韓国でどのように申告する必要があるか
② 私自身の居住者・非居住者について
* 現在の生活状況で、私は日本の税務上「非居住者」と判断される可能性があるか
* 非居住者になった場合、BASEの売上・事業所得について日本でどの範囲が課税対象になるか
* 日韓租税条約上、どちらの国の居住者として扱われる可能性があるか
* 非居住者になるために必要な手続きや注意点
③ 日本の住民票・国民健康保険について
* 税務上非居住者になった場合でも、日本に住民票を残した場合の住民税・国民健康保険はどうなるか
④ 節税について
* 個人事業として行う場合に利用できる適切な節税方法
* パートナーへの報酬を含め、どのような経費が認められるか
* 日本・韓国の二重課税を避ける方法
税理士の回答
韓国に生活拠点がある状態での日本向けEC販売について、税務・実務上の要点を以下整理して回答させて頂きます。し
1、居住者判定と日本・韓国での申告(①・②)
居住形態の判定:生活の本拠(住居、家族、職業等の客観的事実)が韓国にある場合、日本の税法上は「非居住者」と判定される可能性が高いかと存じます。
課税範囲と申告:商品の仕入れ・検品・発送といった事業活動がすべて韓国で行われ、日本国内に事務所や倉庫(恒久的施設:PE)が存在しない場合、BASEの売上による所得は「韓国源泉所得」となります。したがって、日本での所得税申告は原則不要となり、韓国で全世界所得として総合所得税を申告・納税します。
日本での必要な手続き:出国時に税務署へ「納税管理人の届出書」を提出します。
*日本に住民票があるため、海外転出届けを出し住民票を抜かない限り税務関係の書類は住所地に届き海外転送などは出来ないため。
2、パートナーへの報酬(①)
必要経費の算入:仕入れや発送代行などの業務委託費(外注費)として、業務実態に見合った適正額であれば全額経費計上できます。契約書、業務記録、送金控除明細などの客観的証拠を必ず保管してください。
パートナー側の申告:パートナーは韓国居住者として、得た対価を韓国の税務当局に事業所得(または人的役務所得)として申告・納税します。
3、日本の住民票・住民税・国民健康保険(③)
賦課リスク:税法上非居住者であっても、日本に住民票を残したままにすると、自治体から前年所得に応じた住民税や国民健康保険料が自動的に賦課され続ける実務上の不都合が生じます。
対応策:実態に合わせて自治体へ「海外転出届」を提出して住民票を抜く(除票する)のが法的に適切な手続きとなります。
4、経費と二重課税の回避(④)
認められる経費:商品仕入高、国際送料、BASE決済・販売手数料、梱包資材費、パートナー外注費、事業用通信費などが対象です。
二重課税の防止:日本に(恒久的施設:PE)がなく韓国でのみ課税されるスキームであれば、そもそも二重課税は発生しません。仮に日本側でも国内源泉所得として課税された場合は、日韓租税条約に基づく「外国税額控除」を適用して二重課税を排除します。
回答は以上となります。
ご参考になりましたら幸いです。
本投稿は、2026年09月07日 20時50分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。






