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年の途中で廃業した場合の個人事業税について

年の中途で事業を廃止した場合の個人事業税の請求書について教えてください。
例えば今年6月に事業を廃止した場合、今年1〜6月分にかかる個人事業税の請求書は、例年通り翌年夏に届くのでしょうか?それとも廃業届を出して数ヶ月後には届くのでしょうか?

税理士の回答

年の途中で事業を廃止した場合は、当該事業の廃止の日から1ヶ月以内にその年の1月1日から事業廃止の日までの所得を申告することになります。納税通知書は数か月後に送られてきます。もし1ヵ月以内に申告していなかった場合、例年通り翌年に個人事業税を支払うことになります。
廃業届だけでは、納税通知書は送られてきません。

  回答します

  事業を廃止した年分の事業税の申告をした場合、その申告した後に納税通知書が送られてきます。

  なお、事業税は事業所得の必要経費になり、通常は支払った年に必要経費としますが、事業を廃止した時には事業税額を見積もってその年の必要経費にすることができます。

  計算式は所得税法基本通達37-7に掲載されていますので、国税庁HPからその箇所を参考までに添付します。
  https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/05/06.htm

お二人の先生、ありがとうございます。
2パターンあるということでしょうか?
1: 1ヶ月以内に申告すれば、数ヶ月後に送られてくる納税通知書で納付して、その税額を計上して、年明けに確定申告する。
2: 1ヶ月以内に申告をしなかった場合、見積もった納税額を計上して、年明けに確定申告、来年8月あたりに納税通知書が来るので納付する。

  回答します

  申し訳ございません。混乱を招いたようです。

① 個人事業を廃業した時には「廃業届出」は、税務署の他、都道府県(事業税)に提出が必要になります。
 
② 個人事業税の申告は、廃業後1か月以内に申告を要します。
  その後「納税通知書」が届きますので、その通知書に従って納税することになります。

③ 所得税確定申告(事業所得)は、廃業したとしても翌年の確定申告時期に行います。
  なお、事業税は事業所得の必要経費になりますので、廃業した年内にその廃業に係る事業税の申告・納税をした場合(廃業後1ヶ月以内の申告納税も含む)であれば、年内に事業税を納税しますので、その金額を必要経費に算入できます。
  しかし、年内に事業税の申告・納税ができない(完了しない)場合には事業税額を見積もり、事業所得の必要経費にとすることができます。
  
  私の説明は、「事業所得の必要経費」を主眼に説明してしまい、ご質問の趣旨と異なり申し訳ございませんでした。
  

  なお、事業税の申告・納税の期限は、確かに廃業後1か月以内となっていますが、廃業後も廃業に掛かる費用(撤去・掃除・廃棄)などがかかりることがあります。これらの費用も「必要経費」になるため、慌てずに必要経費なども計算したうえで事業税の申告する方が多くいらっしゃいます。
  ただし、廃業後の費用などが発生しない場合は、規定通り1ヶ月以内に申告・納税されることをお勧めいたします。

 東京都主税局の「事業税」の申告時期などが記載された箇所を参考に添付いたします。
https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/kojin_ji.html#gaiyo_02

米森先生、丁寧に解説いただきありがとうございます。この3パターンあるということで、理解が合っていますでしょうか?

税務署と県税事務所に廃業届を出した後、
1: ルール通り廃業後1ヶ月以内に、年始〜廃業日までにかかる事業税の申告をした場合、
年内に納付書が届いて納付が済めば、納付額を必要経費に計上して、年明けに事業所得の所得税の確定申告をする。
2: 事業税の申告が1ヶ月以内にできなかったが、事業税の申告をして年内に納付書が届き、年内に納付が済めば、納付額を必要経費に計上して、年明けに事業所得の所得税の確定申告をする。
3: 事業税の申告が1ヶ月以内にできず、事業税の申告をしたが、年内に納付できなかった場合、申告した事業税の額を経費として計上した上で、年明けに事業所得の所得税の確定申告をする。(年明けに事業税を納付する)

他の説明記事によく出てくる「更正の請求」とは、
例えば事業税の申告をすっかり忘れたまま年が明けてしまったりした場合、年明けの事業所得の確定申告を元に、翌年夏に事業税の納付書が届くので、納付した後に前年分の事業所得の確定申告の修正の手続きをする、という流れのことを言っているのでしょうか?

 回答します

 1~3はご理解のとおりとなります。

 「更正の請求」とは、申告した後に売り上げを多く計上したり、必要経費を少なく計上し、税金などを多く納めたときに申告内容を修正する手続きとなります。

  事業税は、「その年の12月31日に納付税額が確定したもの」が租税公課として計上できる性質のものとなります。(所得税基本通達37-6)
  もしも廃業した場合、12月31日までに申告・納税などをされず、納税額が確定していない場合には、必要経費に計上することはできません。
  そこで、仮に年内に申告等をされず事業税の金額が確定していない場合は、原則、その年の必要経費には計上できませんので「更正の請求」を行うことはできません。

  ただし、事業税額を見積った場合には、「必要経費として算入できる」とされていますので、年内に申告などをしなかった場合であっても、所得税の確定申告書提出時に、先に添付した所得税法基本通達37-7の計算式により事業税を見積もった場合は、その年の事業所得の必要経費とすることができます。

たくさんの関連する説明を読んでも断片的でよくわからなかったのですが、ようやく順序が理解できてきました。ありがとうございます。
面倒な事態にならないためにもとにかく廃業後にできるだけ早く事業税の申告を行うように、頑張ってみます。
繰り返し教えて下さり、ありがとうございました!

ベストアンサーをありがとうございます。
 開業も大変ですが、それ以上に廃業の手続きも大変だと思います。
 無理をされずに、事務をおすすめ下さい。

本投稿は、2022年06月06日 01時01分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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