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アメリカ人オーナーの合同会社設立に際しての質問

アメリカ人オーナーの合同会社を日本に設立予定です。
オーナー本人も日本に居住する(納税者となる)予定です。

①税理士さんに合同会社に関する税務処理をお願いする場合、オーナー個人の税金について追加で何か個人で行う必要があるでしょうか?彼個人の日本国内の収入がその会社からの報酬のみの場合は、社内の年末調整だけで税金の申告は完結しますか?

②オーナーが会社からの収入を必要としていない場合、給与も役員報酬も0円とすることは可能でしょうか?その場合そのお金はただそのまま会社のお金として口座に残るだけでしょうか?

③合同会社が海外に物件(アパートの一室など)を所有した場合、日本国内ではどのような税制上の処理が必要となりますか?
オーナーがその物件に滞在する場合、会社にオーナー個人として使用料を支払う必要がありますか?
また、オーナーがOKであれば、その物件を保養施設として従業員の旅行時などに無料で使わせてあげることはできますか?

税理士の回答

◆① オーナー個人の確定申告について

日本の税法上の居住者に該当し、日本の合同会社から受け取る役員報酬のみが収入である場合、原則として会社での年末調整によって日本の所得税の手続きは完了します。

ただし、年間の給与収入が2,000万円を超える場合や、ほかに申告が必要な所得がある場合などは、確定申告が必要です。

また、日本での居住期間や海外での所得の有無によって、日本で課税対象となる所得の範囲は変わります。

特に、米国籍の方は日本に居住していても、一定の要件に該当すれば米国での確定申告が必要です。

日本の合同会社についても、米国税法上の法人分類によって、オーナー個人の課税関係や申告義務が変わります。

そのため、日本の法人税務とは別に、オーナー個人の日本・米国での税務についても確認されることをおすすめします。

◆② 役員報酬を0円にすることについて

合同会社の業務執行社員・代表社員について、役員報酬を0円にすることは可能です。

その場合、会社から役員報酬は支出されませんが、会社に利益が生じていれば法人税等の課税対象となります。また、赤字でも原則として法人住民税の均等割が発生します。

会社に残った資金は、あくまで法人の財産です。

オーナー個人が受け取る場合には、役員報酬や利益配当など、その内容に応じた適切な処理が必要となります。

なお、役員報酬を0円にする場合には、社会保険の加入関係についても確認が必要です。

◆③ 海外不動産の所有・利用について

日本の合同会社が海外不動産を所有することは、日本の法制度上は可能です。ただし、所在国の不動産取得に関する規制は別途確認が必要です。

海外不動産についても、日本の法人税の計算上、取得価額の資産計上や建物の減価償却、賃貸収入がある場合の収益計上などが必要となります。

また、所在国でも課税される可能性があり、所得に対する外国の税金については、一定の要件を満たせば外国税額控除を受けることができます。

日本の消費税については、国外に所在する不動産の取得・賃貸・譲渡は、原則として国外取引となり、課税対象外です。

◆オーナー個人が利用する場合

オーナーが物件を私的に利用する場合、無償または低額での利用によって、役員に対する経済的利益として給与課税される可能性があります。

そのため、私的利用については、適正な使用料を会社に支払う方法が考えられます。

ただし、保養施設としての一時的な利用と、継続的な居住では税務上の取扱いが異なるため、実際の利用状況に応じた判断が必要です。

また、役員への経済的利益や物件の関連費用については、法人側での損金算入にも注意が必要です。

◆従業員の保養施設として利用する場合

従業員が保養施設として無料で利用することも、一定の条件のもとで可能です。

所得税基本通達36-29では、福利厚生施設の利用による経済的利益について、著しく多額である場合や、役員だけを対象とする場合などを除き、給与課税しなくて差し支えない取扱いが定められています。

そのため、従業員が公平に利用できるよう規程を整備し、実際の利用状況を記録しておくことが考えられます。

ただし、実際にはオーナーの私的利用が中心となっている場合には、福利厚生施設としての取扱いや関連費用の損金算入について慎重な判断が必要です。

◆最後に

今回のケースでは、日本と米国に加え、不動産の所在国の税務も関係してきます。

特に、オーナーの日本滞在歴、米国での合同会社の税務上の分類、海外不動産の所在国や利用実態によって税務上の取扱いが変わるため、具体的な計画が決まった段階で、各国の税務に詳しい専門家へ確認されることをおすすめします。

本投稿は、2026年10月13日 17時37分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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