ポイントの処理について　雑所得　確定申告

ポイントを使った商品の購入や仕入れ値の計算に関して、確定申告でどのように処理するのが適切かを解説します。

パターン1: 私物と販売予定商品を同時購入した場合

ケース詳細
- 1500円（私物）+ 700円（販売予定商品）− 321円（ポイント払い）＝ 1879円
- ポイントの扱いをどうするかの問題。

回答
- 原則：ポイントは購入時点で支払額を減らす形で処理されるため、折半で按分するのが正確な処理です。
- ポイント按分 = 321円 × (1500円 or 700円 ÷ 2200円)
- 私物部分に按分されたポイント分は経費には含めません。

- 700円の仕入れ値をそのまま使う場合
- これは経費計算として正確ではありませんが、売上や利益計算が増える方向であれば、税務上大きな問題にはならない可能性が高いです。ただし、税務調査時には根拠を説明する必要があります。

- 按分の切り上げ・切り捨て
- 原則として四捨五入が一般的です。
- 321円 ÷ 2 = 160.5 → 161円（販売商品分）として処理が適切です。

パターン2: 本と特典のセット商品を購入した場合

ケース詳細
- 2100円（本900円 + 特典1200円）− 799円（ポイント払い）＝ 1301円
- 本と特典を別々に販売した場合の仕入れ値計算が複雑になるため簡易化したい。

回答
- 簡略計算案（許容される可能性あり）：
- ポイント分（799円）を仕入れ値に上乗せする形で総利益を計算する方法（本：500円、特典：1500円、ポイント：799円）は、税務上過小申告にならないため、許容される可能性があります。
- この方法では、あくまで全体として利益を正確に申告していることが重要です。

- 正確な按分を求める場合：
- ポイント799円を本と特典に按分します。
- 本 = 799円 × (900円 ÷ 2100円) ≒ 342円
- 特典 = 799円 × (1200円 ÷ 2100円) ≒ 457円
- 按分後の仕入れ値：
- 本：900円 − 342円 = 558円
- 特典：1200円 − 457円 = 743円
- この計算を使用することでより正確な仕入れ値が算出されます。

注意事項
1. 合理的かつ一貫性のある処理：
- ポイントの按分計算や簡略計算を選ぶ場合は、どちらかに統一して処理し、一貫性を持たせることが重要です。

2. 根拠の明示：
- 税務調査で質問された際に、選択した計算方法の根拠を説明できるよう、計算プロセスを記録しておきましょう。

3. 過小申告を避ける
- 少なくとも利益を過少に申告していなければ、税務署からの指摘を受ける可能性は低いです。