クレジットカード使用時の仕分け
クレジットカードで仕入れをしている場合、クレジットカードのご利用明細の日にちと、実際の発注日が数日ズレてる場合があります。
利用明細一覧で仕分けの入力をしていたのですが、実際の注文日とのズレは問題ないでしょうか?
税理士の回答
結論
利用明細の日付で入力しているだけでは不十分です。仕訳に使うべき日は「カードの利用日(=実際に商品を購入した日)」であり、“注文日”と“利用明細日”がズレている場合は、必ず“利用日”を基準に仕訳を起こす必要があります。
ただし、
利用明細に“利用日”がきちんと表示されている
その利用日を仕訳日として登録しているなら、数日ズレは問題ありません。
逆に、“明細発行日”を仕訳日として使っていると税務上は誤りになります。
理由
税務では、仕入は 「商品の引渡し・購入が成立した日」 に発生します。
クレジットカードの場合、購入日は次の順番で確定します
購入=利用日(店側が決済端末で処理した日)
カード会社が翌日〜数日後に処理 → 「利用明細に反映」
つまり、
正しい取引日は 「利用日」
「明細反映日」「明細締日」は取引日ではないです
税務調査でも、利用日>明細への反映 のタイムラグは全員に発生するため問題ありませんが、明細反映日を仕訳日扱いしているケースは是正を求められます。
ご提案
仕訳日=カード利用日
最も安全な方法です。
明細一覧を使う場合PayPayカード・楽天カード・VISAなど、すべて 「利用日」「明細反映日」 の両方が載っています。
入力する日は “利用日だけを採用する” こと。
注文日とのズレ
注文日(ネット注文の申込日)は「購入日」ではないため、
取引日は注文日ではなく、カード決済が実行された“利用日”で確定。
→ 注文日がズレていても経理上は問題ございません
ありがとうございます!
すみません、明細発行日というのがわからないのですが、
月毎の「ご利用代金請求明細書」というものの利用明細に
利用日 利用店名 支払い方法 利用金額
など載っているのでそちらの利用日(注文日の数日後)を仕分けの際に使用していいということでしょうか?
楽天市場で後日発行できる領収書の日付を確認したら
注文日、発送日
右上の隅に「初回領収日」
が記入されています。
発送日と初回領収日は「利用日」と同じ日にちだったのですが、たまたまなのか毎回同じ日になるのかわかりません。
結論
仕訳で使うべき日は「カード利用日」です。相談者様が見ておられる
「利用日 利用店名 利用金額」と並んで表示されている“利用日”が、それに該当します。
したがって、
→ その「利用日=注文日の数日後」と表示されている日付を仕訳日に使えば正しい処理です。
理由
クレジットカードの仕訳日(取引日)は、注文日(購入申込の日)でもなく
明細反映日(カード会社が表示した日)でもなく、請求書発行日(締日)でもなく「加盟店がカード決済を確定させた日(利用日)」です。
多くのネット通販では、
注文日:購入申し込み
発送日:商品発送と同時にカード決済が確定
利用日:カード決済が処理された日
となり、発送日=利用日になることがよくあります。
今回一致しているのは「よくあるパターン」で、偶然ではありません。
補足:楽天の領収書の日付について
楽天の領収書には
注文日
発送日
初回領収日(カード決済処理日)
が表示されることがあります。
実務では
「初回領収日」=「カード利用日」と一致しやすい
理由:発送と同時に決済が実行されるため。
しかし毎回必ず一致する保証はない
店舗が発送前に決済を切る場合
在庫確定のタイミングで決済を切る店舗
Amazonなど一部ECでは発送日とズレるケースあり
よって、毎回“利用日”を確認する方が安全です。
ありがとうございます!
とてもわかりやすくて、初心者なので本当に助かりました!
それでは「ご利用代金請求明細書」を使用して利用明細の利用日で仕分けの入力をしていきたいと思います!
領収書の日にちとずれが出る場合も特に問題ないでしょうか?
楽天の領収書はそのままダウンロードして保存予定なのですが一枚ずつ確認し何か処理する必要はありますか?
結論
領収書の日付と仕訳の「利用日」がズレていても問題ありません。
仕訳に使うべき日付は「カード利用日」であり、領収書の日付が注文日・発送日・初回領収日でも、そのまま保存するだけで大丈夫です。
追加の処理や日付訂正は不要です。
理由
税務上の“取引日”はカード利用日(加盟店が決済を確定させた日)
が正式であり、領収書の日付はそれとは独立した単なる証憑の情報 だからです。
領収書には店舗側の都合で
注文日
発送日
初回領収日
が使われますが、これらは 必ずしも「利用日」と一致するものではない ため、日付のズレがあっても証憑の整合性として問題になりません。
これからやるべきことのご提案
① 領収書はそのままPDF保存
ダウンロードして保存
日付がズレていても 訂正不要
メモも不要
明細とセットで保管しておけば十分
② 会計処理はカード会社の「利用日」で統一
これが最も税務リスクが低い方法です。
③ 一枚ずつ照合して“調整仕訳”を入れる必要はございません。
※ 領収書と利用日を一致させるための処理は 一切不要。
ものすごく分かりやすく丁寧にありがとうございます!!!ほんとに助かりました!
教えていただいた通りやっていきます!
本投稿は、2025年12月05日 15時14分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。






