オンラインオリパ売買について、1000万以上課金で収支が赤字の場合の確定申告の必要性
個人の趣味でオンラインオリパにハマってしまい、今年度の収支についてご相談です。
・課金:約1,500万円
・売却による回収総額(売上):約1,100万円
・トータルの収支:約400万円のマイナス(赤字)
【質問事項】
1. 上記のように、年間のトータルの収支が大幅な赤字(マイナス)である場合、確定申告を行う必要はあるでしょうか?(基本的には所得が発生していないため不要と認識しておりますが、誤りがないか確認したいです)
2. 個別の高額カード(例えば1枚30万円以上で売れたものなど)が仮にあったとしても、全体の収支がこれほどの赤字であれば、譲渡所得として課税対象にならないという認識でよろしいでしょうか。
3.万が一に備え、すべての決済・課金履歴や売却・買取明細のスクリーンショットは完全に保管しております。他に必要な防衛策や注意点があればご教示いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
税理士の回答
山本快夫
お世話になります。
トレーディングカードの税務については、悩ましい問題と理解しており、個人的には以下のように整理しています。
営利を目的とする継続的行為(雑所得)でない場合は、基本的には譲渡所得(総合課税)に該当します。
税務の扱いは以下の3つが考えられます。
1. 所得税法施行令25条が限定列挙の場合→トレカは生活に通常必要な資産としてすべて非課税
2. 所得税法施行令25条が例示の場合→トレカは生活に通常必要な資産だが1枚30万円超のものだけ課税
3. トレカはそもそも生活に通常必要でない資産としてすべて課税
そのうえで、実務上、何かしら判断をして税務上の対処をしないといけませんので、私は上記2.の対応をしております。
この場合は、該当するカードの取得費算出が必要となります。ハズレカードの取得費は含めることはできませんし、売却していないカードの取得費も含めることはできません。売却額が30万円超のカードのみの取得費を集計することになります。しかし、1枚だけの購入時はその取得費が明らかですが、パックで複数枚同時取得したときなど、その算出が悩ましい場面が多いと考えます。
複数枚同時取得の場合は、その支出額を均等割とするか時価割とするか等々、何らかの合理的な方法で按分します。取得費が不明・算出困難の場合は5%とすることができます。
ちなみに、オリパはカード購入なのか懸賞なのか...という法的性質も不明瞭ですが、基本的なオリパのサイトは代金と引換に必ず取引の目的物である約定枚数のカードを取得する方式であり、カードを取得できないことはないことから、懸賞・くじには該当せず、一時所得には該当しないと私は整理しています。しかし、カードが排出されないサイトも存在しますので、その場合は競馬における払戻金に類似して一時所得に該当すると考えます。
他の方のアドバイスも参考になさってください。少しでもご参考になれば幸いです。
山本快夫
補足となります。
オンラインオリパのサイトでの売買の場合、コレクターではなくトレーダー・投資家として、営利を目的とする継続的行為の「雑所得」に該当する余地もあります。
個人的には、オリパによるトレカと競馬の馬券は、偶然性やギャンブル性が重なるところも多少はあるように思いますので、馬券の払戻金を目的とする継続的取引(雑所得)についての国税庁の考え方が、参考になると考えています。
https://www.nta.go.jp/information/other/data/h30/keiba/index.htm
そうなると、雑所得になるケースは、なかなかハードルが高い感があります。馬券の払戻金獲得回数が年間100回から200回であったとしても、一般的な馬券購入行為が連続して多数回行われたというものにすぎず雑所得に該当しないという判例もあります。あくまでも参考の当てはめに過ぎませんが、オリパによるトレカの複数回の売買であっても、基本的にはトレカ愛好家として原則どおり譲渡所得(総合課税)になるものと私は整理しています。
質問者さまのケースについて、「趣味で...」「ハマって...」とのことですので、営利を目的とする継続的行為に該当するのか、トレカの譲渡の客観的な態様・状況からみて、経常的・計画的に発生する所得か否かを、慎重に検討して判断する必要があります。
宜しくお願い致します。
ご回答ありがとうございます。ただ、ご提示いただいた見解は、あくまで「利益(黒字)が出ている前提の個別カードの所得計算論」に終始しており、こちらの質問の前提である**「トータルでの巨額の赤字(損失)」**という事実に対する法的な解釈や回答になっていません。
所得税法上、所得とは収入から必要経費を控除した「利益」を指すものであり、全体としてマイナスである以上、課税所得は存在せず、譲渡所得の計算自体が不要(または発生しない)という大前提があります。
個別カードの取得費の按分方法やハズレ券の扱い云々以前に、**「全体収支が赤字の場合の所得判定および申告義務の有無」**について、実務上どのように整理されているのかをご回答いただきたかった次第です。
山本快夫
トレカの税務が悩ましいのは、譲渡所得が絡むからです。譲渡所得(総合)のうちには、非課税のものもあります。非課税の生活用動産の損失はなかったものとされます。
次に、譲渡所得(総合)においても、先ほど挙げたとおり3つの考え方があります。(一時所得に該当すると考える税理士もいます。)
私見の2.の考え方の場合は、一枚の売却額が30万円以下は非課税の生活用動産としてなかったものとされ、30万円超のカードだけ課税対象と処理しますので、申告と納税が生じ得ます。
さすがに1.と考える方は少数派と思いますが、3.の考え方であれば、トータルで判断できますので所得算出については悩まずにシンプルになるのですが、趣味で収集した物品がいくらで売れようがすべて課税対象という実務にはなっていません。
最後に、原則である上記の譲渡所得(総合)ではなく、営利を目的とする継続的行為(雑所得)や、その先の段階の事業所得に該当する場合も、トータルで判断できますので所得算出については悩まずにシンプルになります。
しかし、トータルでプラスかマイナスといった計算の前に、トレカの場合は、どの所得に該当するのか、そして所得が生じているのか否かを判断する必要があるため、個人的には悩ましい問題だと理解しています。
質問者さまと同じほどの規模・水準で、趣味・嗜好品を収集される方にときどきお会いしますが、プラモやフィギュアや釣り道具などは、トレカほどには高額市場が成立していないので、それほど悩む場面に遭遇しません。
先日も自民党でトレカ議連の動きがあったり、トレカ協会の動きがあったり、国税だけでなく多方面からもトレカ市場は注視されています。今後、トレカ業界の人気が続き、トレカ愛好家のコレクター・トレーダー・投資家が増えてきて、多額の売買事例が積み上がってくるでしょうから、国税庁も見解を示すかも知れません。それより先に、競馬の馬券と同じように裁判を通じて司法の判断が先に示されるかも知れません。
宜しくお願い致します。
山本快夫
補足となります。
日本国内には法律上の問題からおそらく存在しないと認識していますが、ハズレのときはトレカもポイントもコイン等も何も排出されないオリパサイトの場合、競馬における馬券払戻と同じく一時所得に該当すると考えます。
何も排出されない場合は、ハズレ馬券と同じく収入を得るために支出した金額が生じませんので、当選カード分だけが課税対象となり、所得を算出することになります。
この場合も、トータルでマイナスであっても課税が生じ得ます。
宜しくお願い致します。
ITクラウドに強いところに相談したらすぐに解決しました。
ありがとうございます。
本投稿は、2026年07月28日 08時41分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







