トレーディングカード(トレカ)の売却による確定申告や住民税・所得税について
普段会社員をやっていて本業収入があります。
トレーディングカード(以下トレカ)を趣味で集めておりパック開封をよくします。
最近、ポケモンカードを1箱買いました。
そこから現在、メルカリ等で50万円ほどで買取されているカードが1枚当たりました。
別のそのカードが目当てではなかったので買取に出そうと思っています。
そこでこの1枚50万円に対して、確定申告であったり所得税・住民税はかかってくるのでしょうか?
またそれとは別に時々、メルカリで不要なカードや欲しかったカードでない物を売却しています。
トレカ以外にもガチャガチャで被った物やコレクションしていたものを売却しています。
今年の1月から今日までで手数料等を引いてトータル11万円ほどの利益があります。
今回、1枚50万くらいのカードの売却を考えていて、このメルカリの11万円ほどの利益等も含んで所得税や住民税や確定申告が必要になりますか?
それとも1枚50万円カードのみでしょうか?
税理士の回答
個人の不用品を売った場合は課税の対象外です。確定申告は不要です。但し、貴金属や宝石、書画、骨董品などで、1個(又は1組)の譲渡価額が30万円を超える場合は譲渡所得の課税対象となります。
ご質問の内容を踏まえると、今回の50万円ほどのカードは、趣味で集めていたカードを単発で売却するものですので、まずは「譲渡所得」として考えるのが自然かと思います。
◆「不用品なら非課税」とは限りません
家具や衣服など、生活に通常必要なものを売った利益は原則として非課税です。
一方、トレカなどのコレクション品は、単に「不要になったもの」というだけで非課税になるとは限りません。
また、「1個または1組30万円を超える」という基準は、貴金属・宝石・書画・骨とうなどについて定められているものです。トレカについては明確な取扱いが示されていないため、50万円だから直ちに課税、30万円以下なら非課税、という整理はしにくいと考えます。
◆譲渡所得となる場合
譲渡益は、基本的に
売却額 - 取得費 - 売却にかかった費用
で計算し、その年の譲渡益全体から最高50万円の特別控除を差し引きます。
たとえば、今回のカードの譲渡益が45万円、今年の他の課税対象となる譲渡益が11万円であれば、
45万円+11万円-50万円=6万円
となります。
◆確定申告について
会社員で、給与収入が2,000万円以下、給与が1か所で年末調整を受けている場合、給与・退職所得以外の所得が年間20万円以下であれば、原則として所得税の確定申告は不要です。
なお、住民税には同じ20万円以下の申告不要制度はありません。
また、利益目的でトレカを継続的に売買している場合は、譲渡所得ではなく雑所得や事業所得となる可能性があり、その場合は50万円の特別控除は使えません。
パック代の取得費への配分は明確な取扱いを確認できないため、購入履歴や売却時の資料は残しておくとよいでしょう。
山本快夫
お世話になります。
ご質問に対する回答)
↓
まず、生活用品や趣味収集品などの不用品売却について、以下の補足のうち1.2.3.のどれに該当するか、慎重に検討する必要があります。
次に、売却したもののうち、課税対象となるものを集計して、以下の計算をします。
譲渡所得の金額=
譲渡価額
-取得費(不明な場合は売却額の5%とすることもできます)
-譲渡費用(売却手数料など)
-特別控除50万円
上記の計算の結果、譲渡所得が算出された場合は、所得税の申告が必要となります。
ただし、その譲渡所得が20万円以下の場合で、一定の給与所得者の場合は、所得税の申告は不要となりますが、住民税だけの申告が必要となります。
今年から住民税の申告も電子申告eLtaxができるようになっています。
https://www.lta.go.jp/news/12336
そして、申告の結果、質問者さまに税金がかかるか否かは、質問者さまの収入や各種控除などの内容によって決まります。
―――――――――――
補足)
営利を目的とする継続的行為(雑所得)でない場合は、基本的には譲渡所得(総合課税)に該当することから、税務の扱いは以下の3つが考えられます。
-----
1. 所得税法施行令25条が限定列挙の場合→生活に通常必要な資産としてすべて非課税(いくらで売却しても非課税)
例
・衣類やパソコンや家電や玩具や腕時計(貴金属や貴石・真珠を使ったラグジュアリー系ではないスレンレスモデル)や通勤用自動車など
・30万円以下の貴金属やダイヤモンドや書画など
・トレカ→トレカはこちらの1.に該当すると考える税理士もいます。
-----
2. 所得税法施行令25条が例示の場合→例示に準じて1枚30万円超のものだけ課税対象
例
・記念硬貨など
・トレカ→トレカはこちらの2.に該当すると考える税理士もいます。→私見はこちらです。
-----
3. 生活に通常必要でない資産としてすべて課税対象(いくらで売却しても一切が課税対象)
例
・金地金(インゴット)やキャンピングカーなど
・トレカ→トレカはこちらの3.に該当すると考える税理士もいます。
-----
トレーディングカードの税務については、国税庁も見解を示しておらず、税理士によって解釈が異なり、悩ましい問題と理解しております。
―――――――――――
他の方のアドバイスも参考になさってください。少しでもご参考になりましたら幸いです。
山本快夫
ご質問の前提において「パック開封...」とございましたので、追記させていただきます。
トレカ1枚だけの購入時はその取得費が明らかですが、パックで複数枚同時取得したときなど、その算出が悩ましい場面が多いと考えます。複数枚同時取得の場合は、その購入時の支出額を、一次流通市場におけるトレカの定価にて均等割とするか、二次流通市場における買取相場で時価割とするか等々、何らかの合理的な方法で按分します。(特に決まっていません)
なお、取得費が不明・算出困難の場合は、売却額の5%を取得費とすることができます。(実際の取得費よりも5%のほうが有利な場合も選択できます)
宜しくお願い致します。
ご回答ありがとうございます。
①これまでにメルカリで売った不用なカードやコレクションの総額11万円は課税の対象外という認識で大丈夫でしょうか?
②1枚の買取額が50万円のカードを売却した場合、
譲渡所得 = 売却額 - 取得費 - 譲渡費用 - 譲渡所得の特別控除額 (50万円)になるので、
50万-売却額の5%(2.5万)-控除額50万=-2.5万になるため課税対象外になるという認識で大丈夫でしょうか?
③この①と②は別々と判断してもよろしいのでしょうか?それとも合算になるのでしょうか?
もし合算した場合20万を超えるので確定申告対象になるのでしょうか?
長々と申し訳ありませんがよろしくお願いします。
山本快夫
①これまでにメルカリで売った不用なカードやコレクションの総額11万円は課税の対象外という認識で大丈夫でしょうか?
↓
私の解釈・整理では、一枚の売却額が30万円超のトレカのみ課税対象と考えています。
例外なく一切のトレカを含めるべきという解釈もあります。
②1枚の買取額が50万円のカードを売却した場合、
譲渡所得 = 売却額 - 取得費 - 譲渡費用 - 譲渡所得の特別控除額 (50万円)になるので、
50万-売却額の5%(2.5万)-控除額50万=-2.5万になるため課税対象外になるという認識で大丈夫でしょうか?
↓
はい。そのとおりとなります。
③この①と②は別々と判断してもよろしいのでしょうか?それとも合算になるのでしょうか?
もし合算した場合20万を超えるので確定申告対象になるのでしょうか?
↓
譲渡所得を算出する②の計算は、課税対象のトレカだけとなります。
宜しくお願い致します。
ご質問ありがとうございます。
山本先生からも補足がありますが、トレカが「生活に通常必要な動産」に該当するかについては明確な取扱いが示されておらず、考え方が分かれる部分があります。
以下では、前回の回答と同じく、課税対象となるものについて「総合課税の譲渡所得」として扱う場合を前提に回答します。
◆① これまでの11万円について
「11万円だから課税対象外」と判断するわけではありません。
課税対象となる譲渡所得については、
売却額-取得費-売却手数料など=譲渡益
として計算します。
また、家具や衣服などの生活用動産として非課税となるものが含まれている場合は、それらは課税対象となる譲渡益の集計から除きます。
当初のご質問では「手数料等を引いてトータル11万円ほどの利益」とありましたので、仮にこの11万円がすべて課税対象となる譲渡益だとすると、③の計算で今回のカードの譲渡益と合わせることになります。
◆② 50万円のカードについて
売却額50万円に対して5%を取得費とする場合、取得費は2万5,000円です。
売却手数料等がないものとして単純化すると、
50万円-2万5,000円=47万5,000円
が、特別控除前の譲渡益となります。
このカードだけであれば、47万5,000円の譲渡益に対して最高50万円の特別控除がありますので、譲渡所得は0円となります。
なお、
50万円-2万5,000円-50万円=△2万5,000円
とはなりません。
特別控除は譲渡益を限度として控除するため、この場合の特別控除額は47万5,000円です。
また、パック購入額から合理的に計算した実際の取得費と、売却額の5%である2万5,000円を比べて、5%のほうが大きければ5%を取得費として計算することもできます。
◆③ ①と②は合算するのか
同じ年に生じた課税対象となる総合課税の譲渡所得であれば、原則として合わせて計算します。
50万円の特別控除は、カード1枚ごとに使えるものではなく、その年の総合課税の譲渡所得全体で最高50万円です。
たとえば、
・これまでの課税対象となる譲渡益 11万円
・今回の50万円のカードの譲渡益 47万5,000円
とすると、
11万円+47万5,000円-50万円=8万5,000円
となります。
したがって、
11万円+50万円=61万円なので、20万円を超えて確定申告が必要
という判定にはなりません。
20万円の基準は「売却額」ではなく、給与所得・退職所得以外の所得金額で判断します。
今回の例で他に給与・退職所得以外の所得がなく、一定の給与所得者に該当するのであれば、8万5,000円は20万円以下ですので、原則として所得税の確定申告は不要です。
ただし、住民税には所得税と同じ20万円以下の申告不要制度はありませんので、住民税の申告については別途確認が必要です。
また、医療費控除などのために所得税の確定申告をする場合には、20万円以下であってもこの所得を含めて申告する必要があります。
度々すみません。
メルカリで売却して得た11万円の中にはガチャガチャで被った物やコレクションしていたフィギア等は非課税に当たりますか?
この中にもカードが何種類か含まれており、一番高くて1万4000円ほどの利益です。これは非課税対象でしょうか?それとも課税対象でしょうか?
もし課税対象と取られた場合、メルカリの譲渡益が7万円と仮定して、今回の1枚50万円の買取を行なった場合
7万+(50万-2.5万)-50万=4.5万になると思います。
私自身、会社で働いているため20万円までなら大丈夫なはずなので確定申告は不要という認識であってますでしょうか?
医療費控除などのために所得税の確定申告をする場合には、20万円以下であってもこの所得を含めて申告する必要というのはどうゆうことでしょうか?
また自分は譲渡所得と考えて売っており利益を得ていたが税務署からは雑所得と判断され連絡がきた場合はどのような対応になるかなどわかりますでしょか?
すみませんがよろしくお願いします。
山本快夫
-----
フィギュアは、玩具の不用品処分として生活に通常必要な動産の譲渡として非課税と考えます(私見)。
-----
トレカについて、これも私見となりますが、一枚の売却額が30万円以下は、生活に通常必要な動産の譲渡として非課税と考えます(私見)。
→繰り返しとなりますが、国税庁の見解が不明で、税理士によって解釈が異なるため、正解はわかりません。
→最終的には質問者さまが複数の税理士の解釈を選択して判断することになります。
-----
一定の給与所得者の場合で、今回の譲渡所得が20万円以下の場合、所得税の申告だけが不要になるということです。
住民税の申告だけは別に必要となります。
-----
医療費控除などのために任意で所得税の申告をするときは、「申告不要」だったものが申告不要とはならずに、すべて含めて申告する必要があるということです。
-----
質問者さまの前提から雑所得には該当しないと考えますし、税務署からも問い合わせはないものと考えますが、雑所得と是正を求められた場合は、譲渡所得の計算における50万円の特別控除が適用されません。売却したものすべてのモノと、その取得費と、売却手数料と、すべて収支計算をして、利益が出た分だけ課税対象となります。こちらのほうがシンプルで理解しやすいと思います。
-----
宜しくお願い致します。
医療費控除などのために任意で所得税の申告をするときは、「申告不要」だったものが申告不要とはならずに、すべて含めて申告する必要があると言うのは内容的にどのような内容、書き方、表記になるのでしょうか?
山本快夫
令和7年の申告書様式を例にしますと、
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/yoshiki/01/shinkokusho/pdf/r07/01.pdf
(ケ)に譲渡収入(売却金額)を記入します。
(11)に課税対象の譲渡所得→ゼロであればゼロと記入します。
宜しくお願い致します。
申告の要否は売却額だけでなく、売却した物の性質、取得費・手数料、売買の継続性などを確認して判断します。トレカやフィギュアを不要品だから一律非課税としたり、50万円の控除を品物ごとに適用したりする判断は慎重に行う必要があります。年間の売買明細と購入資料を整理し、所得区分や申告方法はお近くの税理士事務所にご相談されることをお勧めいたします。
山本快夫
その後、ご不明な点は解消しましたでしょうか。
追加でご質問等ございましたら、コメントください。
宜しくお願い致します。
本投稿は、2026年09月24日 01時00分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







