米国人の米国での投資も確定申告必要ですか?
日本在住のアメリカ人の夫についてですが、アメリカでの貯金や投資についても確定申告が必要でしょうか? 既に、アメリカと日本と両方に税金を払っているのに、確定申告すると更に払わないといけなくなるのでしょうか?
税理士の回答

相談者であるご主人(居住者であることを前提)が、以下、いずれの区分に該当するかによって異なってきます。
①非永住者以外の居住者に該当すれば、全世界所得に対して課税され、②非永住者に該当すれば、日本で発生した所得(国内源泉所得)と、国外で発生した所得(国外源泉所得)のうち、日本において支払われもの、又は、日本に送金されたものが、日本において課税されることになります。
なお、日本と米国で2重課税になったものがあれば、日本の申告において、外国税額控除により、一定の調整が行われます。
【国税庁サイト】
居住者とは、日本国内に住所があるか又は現在まで引き続いて1年以上居所がある個人です。
なお、居住者は、「非永住者以外の居住者」と「非永住者」に分かれます。
(1) 非永住者以外の居住者
非永住者以外の居住者は、所得が生じた場所が日本国の内外を問わず、その全ての所得に対して課税されます。一般的にはほとんどこのケースに該当します。
(2) 非永住者
居住者のうち日本国籍がなく、かつ、過去10年以内の間に日本国内に住所又は居所を有していた期間の合計が5年以下である個人を非永住者といいます。
非永住者は、所得税法に規定する国外で生じた所得(国外源泉所得)以外の所得と、国外源泉所得で日本国内において支払われ、又は日本国内に送金されたものに対して課税されます。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2010.htm
有難うございます。
日本の方がアメリカより税金が高い場合は差額を払わないといけないということでしょうか?
逆に、アメリカの方が高いので、今までアメリカに差額を払ってたくらいなのですが・・

そのような理解になります。日米租税条約の適用により、利子や、配当につき米国において軽減税率の適用を受けられるようであれば、まず受けて頂き、その上で、日本の申告納付額から、一定の米国の税金を控除(外国税額控除)する流れになります。
ありがとうございます。
アメリカでの配当金や株の利益は、日本の収入額に付け足されて、日本の他の収入にかかる税率も上げてしまうのでしょうか?

非永住者以外の居住者であれば、日本の所得、米国の所得を合算することになりますので、税率はその分高くなりますが、上場株式等の配当や譲渡益に対する税率は、軽減されます。
上場株式等の配当や、譲渡益の取扱いを詳細にご説明するのは、なかなか難しいので、ネット検索等でご確認頂ければと思います。
有難うございます。
ややこしいのですね。 日本での税率が40%だから、アメリカでの株利益にもそのまま40%が適用というわけではないのですね。
一般的には、アメリカでの投資利益を申告した場合、アメリカでの税金で打ち消されて追加支払いなしの場合が多いのでしょうか?

日本の居住者であれば、米国からの配当、利子については、日米租税条約の適用で、10%の軽減税率の適用が可能です(下の財務省のHPをご覧ください)。
大まかなイメージとしては、米国で申告納税した上で、日本の税金が、一定額減額されるということになります。
<財務省HP>
https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/international/tax_convention/press_release/sy151107_index.htm
有難うございます。
本投稿は、2020年01月15日 11時40分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。