たんす預金からの生前贈与
相続に備えて、改定された相続時精算課税制度を利用して娘(成人)に生前贈与をしようと思っております。その原資として、1年ほど前に自身の銀行口座から5か月間にわたり、金額にして合計500万円をキャッシュカードでおろし、自宅金庫に保管しておいた現金を充てていこうと思っていました。おろした理由はその銀行の支店が近所に無く、ひとりでおろしに行くことが間もなくできなくなると思った事と、当時はまだゼロ金利で普通預金に入れていても増えなかったこと、わりとすぐ数十万は使う予定があった事などです。
また贈与の原資に使おうと思った理由は、最近多い物騒な強盗事件などで自宅に現金を置いておくのが不安になったし、自分で銀行に行けなくなったら娘にキャッシュカードを預けておろして来てもらう事自体は違法でないとわかったからです。
なのでこの現金から110万円を手渡ししようと思ったのですが、この方法だと本当に年110万円以内の贈与なのか客観的な証拠が残らないのでNGと最近知りました。
この銀行に今ある残金または私の他の口座から、娘の口座へ振り込みするのがややこしくないのでしょうが、とにかく家に多額の現金を置いておきたくないので、この500万円を私のもとの口座に戻したうえで、あらためて口座から口座へ振り込みをするのがいいのかと今は思っています。しかし、1年前に一度(わざわざ5ヶ月かけて)おろした500万円を、また同じ支店の同じ口座に入れるって、相続の際にあやしい行動として目をつけられるのではと危惧しています(財産を隠そうとしたのかな、とか...)
とにかく深く考えずに大金をおろしたことを今は非常に後悔しているのですが、この現金、どう処理するのがあやしまれない方法でしょうか。
どなたかアドバイスくださると幸甚です。
税理士の回答
ご質問ありがとうございます。
大きなお金の動かし方について、
税金の取扱いについて不安を感じられるかと思います。
ご記載いただいたように、
相続時精算課税制度を利用して、
110万円を贈与していくことは
節税に繋がりますので、よろしいかと思います。
そのうえで、現金500万円の取扱いが
悩ましいかと思います。
オススメとしては、
引き出した500万円を同じ口座に戻し、
その口座から娘様に贈与するのがいいと思います。
たしかに、違和感のある500万円ですが、
同じ口座に戻ってきたのであれば、
「一時的に引き出して、戻した」ことが明確です。
この方が怪しまれたり、疑問に思われたりすることも
少ないかと思います。
一方で、他の口座に移したり、
現金で直接贈与する方が、
お金の動きとして不明確な部分があります。
また、相続の際、あやしい行動と
目を付けられることに不安があるようでしたら、
通帳にメモ書きを残す等、
記録を残す方法もオススメです。
ご参考になれば幸いです。
鈴木先生、さっそくのご返答をありがとうございます。
いろいろ調べると「たんす預金は疑われるからするな!」という記事や動画は見当たるのですが、既にやってしまってる場合これからどうすればよいかは見当たらず、びくびくしてましたのでご回答いただけて助かりました。
図々しいですが1つだけ念のためさらに確認をさせてください(細かいことなのですが)。
おろしたお金の一部は既に使ったので、残金400万円を私の元の口座に戻し、使った90万ちょっとについてはいつ何に使ったか領収証やメモを整理しておくつもりなのですが、ふと疑問がよぎりまして。
使用した用途ですが、家の修繕費を、振込手数料の関係で娘にネットバンキングで払ってもらい、このたんす預金から返金。ほかにも娘と住んでるウチ(ウチは私名義です)で使う、架電製品をネット決済で娘に購入してもらい、その分を返したのですが、この経緯を説明するとかえって、私が娘のために使った、私から娘への贈与ってふうにみられるのでしょうか。一緒に住んでるので一緒に使っているもの(家)なんですが...
お時間できた時で結構ですのでご見解おきかせくだされば幸いです。
内容のご確認と追加のご質問ありがとうございます。
家の修繕費を娘にネットバンキングで払ってもらい、このたんす預金から返金
家電製品をネット決済で娘に購入してもらい、その分を返した
私が娘のために使った、私から娘への贈与ってふうにみられるのでしょうか。
娘様に立替えてもらったお金を
手元の現金を利用して精算したと考えられますので、
贈与の関係には当たらないと考えられます。
時間が経過しても何のために支払った・精算したお金かわかるように、
領収書やメモを整えておくことは非常に有益だと思います。
お役に立てたのであれば幸いです。
ご多忙ななか、早々にご返事くださり痛み入ります。
質問を簡潔にまとめ、分かりやすいアドバイス、鈴木先生のような方にご回答いただけて助かりました。
ありがとうごさいました!
ご確認ありがとうございます。
お役に立てたのであれば幸いです。
本投稿は、2024年10月27日 23時10分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。