相続した非上場株式を会社に買い取り請求することについての税務関係について
父親が亡くなりそうです。まだ相続は発生してません。父は非上場会社を経営しており、私が、その会社の株式を相続することになりそうで、相続税も発生します。ただし、相続財産には金銭などのほかの財産はなく、また、私自信も相続税の納税資金がありません。
本で読んだのですが、相続した非上場株式を会社に買い取ってもらって、納税資金を確保できるとありました。会社には金銭があるので、会社に買い取ってもらおうかと思っています。
1、その場合、私の申告は配当所得ではなく、譲渡所得の扱いでしょうか?
2、上記1の場合、納税資金の確保のための譲渡なので、相続税の納付前に譲渡するということでしょうか(納税資金がないのでそうなるのですが)?それとも、納付したあとでないと譲渡所得として、認められないのでしょうか?
3、相続から3年以内の譲渡であれば、取得費加算できるそうですが、上記の場合、納税前の譲渡なので、取得費加算はできないということでしょうか?仮に私に納税資金があったとして、自分のお金で納付した場合は、配当所得ではなく、譲渡所得扱い且つ、取得費加算もできるということでしょうか?つまり、納付前に譲渡して、納税資金を確保した場合は、取得費加算はできないということでしょうか?
以上、宜しくお願いいたします。
税理士の回答

会社は継続されるのですか?であれば、代表権を有する役員となり、事業承継税制の適用を受けるのも一案です。ただ、人生に大きな影響を及ぼしますので、選択肢の一つとして、実際に実施するかどうかは慎重にご検討ください。
他、自己株式として売却を出来るかどうか、実効性を確認するには、定款の定め、及び、株主の状況次第になるでしょうか。
実際の申告書、株主名簿等元に、実際の資料を基に税理士に相談されるのが宜しいのかと存じます。後の祭りとなってしまう前の検討が肝要かと存じます。

詳細を確認しないと正確な回答は難しいですが、株式買取りの前に、会社や金融機関からの納税資金の借入を検討したほうが良いと思います。

相続で取得した未上場株を発行会社に譲渡した場合は、譲渡所得として計算します。下記サイトをご参照ください。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1477.htm
この場合の譲渡の期間については、相続の開始があった日の翌日から相続税の申告書の提出期限の翌日以後3年を経過する日までの間とされています。従って、相続税の納付前でも納付後でも上記期間であれば問題ありません。
また、取得費加算の特例も適用できます。こちらも相続税の納付前と納付後のどちらでも大丈夫です。
株式の買い取り資金が会社におありであれば、死亡退職金の支払いを検討されてはいかがでしょうか。死亡退職金を支給することで会社の株式の評価額は下がりますし、遺族(相談者様)には現金が支払われますので納税資金に活用することができると思われます。
ご丁寧な回答ありがとうございました。

定款に相続発生時買い取り請求権が無い場合、すべての株主に買取の機会を付与しなければいけません。ですので、定款の確認を頂く、他、実務的に落とし穴が幾つも生じてしまうと思いますので、実際の資料を基に相談されるのが宜しいのかと存じます。
本投稿は、2018年05月21日 18時24分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。