未成年の子が相続した財産を親が資産運用。増えた財産を成人時に引き渡す際に一括贈与と指摘されないか?
現在、私(55才)と子(10才)の2人家族。妻は数年前に死別しています。
妻の遺産が約5000万円あり、基礎控除(3500万+600万x2 ) を越えており、相続税申告の上、納税しました。 (配偶者控除を使えば納税ゼロにできたのですが、あえて全額を子供に相続)
相続した資金に加え、私から子へ暦年贈与(年120万円)を行っており、その全ての資産は親権者である私が株式運用をしています。私の口座と子の口座の資金が混ざらないように慎重に管理しており、年120万の暦年贈与も贈与契約書を作成のうえ、110万円を越えた10万に対する贈与税 1万円の納税履歴を毎年残しています。
子が幼いため、贈与者が私、受贈者の親権者も私、子供名義の口座管理も証券運用も私。10才の子供は遺産相続の事実も金額も知らない状態です。子が成人する18才まで、このまま私が資産管理と運用をする、また暦年贈与120万も続けようと思っています。(現在の運用成績であと8年資産運用すると1億を超えてしまう)
さて、今回相談したいのが・・・
相談① 子供が18才になったら財産の管理一切を子へ引き渡す、子供としては、そこで初めて、自分名義の口座の存在と金額を知るわけですが。税務署からその時点での「一括贈与」として扱われないか心配をしています。
相談② 18才で成人とは言え、1億越えの財産は生き方を狂わせる金額。子供へは口座の存在は隠したまま、引き続き親である私が管理し、結婚や車・自宅の建築の際に「援助」と称して、親が管理する子供の財産口座から、子供の生活口座へ振込する行為にリスクはあるか?租税回避と受け取られないか?
相談2項となります。よろしくお願いいたします。
税理士の回答
ご質問の件ですが、以下回答させて頂きます。
①【一括贈与・名義預金のリスク】
奥様の相続財産は子自身の財産ですが、暦年贈与分にはリスクがあるかと存じます。
親権者が子に代わり贈与を受諾することは法律上有効ですが、税務調査では「実態」が重視されます。成人時に初めて口座の存在を知った場合、過去の贈与が否認され、実質的な「親の名義預金」と認定される恐れがあります。
お子様が理解できる年齢になった段階で事実を伝え、贈与の認識を持たせることが安全かと存じます。
②【成人後の親による財産管理のリスク】
18歳の成人以降も親が口座を隠して管理を続けることにもリスクが伴います。
成人後は親の法定代理権が消滅するため、法律上は他人の財産を無断管理している状態となります。
また税務上も「口座の実質的支配者は親」と判断される決定打となり、将来ご自身の相続時に親の財産として課税されるリスクや、子への資金移動が新たな贈与と指摘される危険性が高まります。
解決策として以下の2点が有効かと存じます。
①【贈与事実の共有】
お子様が中高生など理解できる年齢に達した段階で通帳や印鑑の管理を本人へ移行し、贈与契約書も本人の自署として「受贈者の認識」を明確にしてください。
②【家族信託の活用】
成人後の財産管理や浪費への不安には「家族信託」が有効です。
お子様を受益者、お父様を受託者とする信託契約を結ぶことで、税務リスクを排除しつつ、親が合法的に資産管理や運用を継続できます。
回答は以上となります。
ご参考になりましたら幸いです。
明快な回答するのが難しい質問です。
ご子息の、財産の主な原資は、母の相続財産なので問題なし、その財産を親が代理で運用し、資金が親と混ざらないように管理し、書面を作成してキチンとした生前贈与等これまでの行為に特に問題はないと思います。
相談①の場合、ほとんどの原資が相続税支払済の資金で、上記の状況を説明すれば、税務署が一括贈与と指摘をするのは、難しと考えます。
相談②の場合は、多少問題があると思います。
少なくともご子息が大人になったら、その存在を知らせて、使える状態にしないと、ご子息固有の財産との主張がゆらぐのではないでしょうか。
いずれにしても、長い年数を経て、現在に至った大きな金額の動きや書類などを精査した上で判断すべき問題で、最終的には税務署の判断となります。
本投稿は、2026年08月12日 00時33分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







