相続税申告後に名義財産を指摘されたら
相続財産が8000万円だと相続税の税率は30%ですよね。30%にあたる税額を納めたとします。
もしその後に名義預金1000万円を税務署に指摘された場合、この1000万円にかかる相続税の税率は幾らになるのでしょうか?
・1000万だから税率10%かかる。
・本来の相続財産は9000万だから1000万に対しても税率30%がかかる。
税理士の回答

あとから見つかった場合、計算のやり直しになるため、
計算の基礎となる金額は9000万円となります。
相続財産の総額が9000万円の場合、税率はそれよりも低いと思われます。
相続税の計算は、下記になります。
相続財産の総額 - 基礎控除額 = A
法定相続分により按分(配偶者と子2人の場合)
配偶者 A×法定相続分(1/2)=1/2A
子1 A×法定相続分(1/4)=1/4A
子2 A×法定相続分(1/4)=1/4A
相続税額の総額
1/2A×税率 + 1/4A×税率 + 1/4A×税率
1/2A、1/4A の金額により
それぞれ税率が決まります。
基礎控除の存在をうっかりしていました。
正しくは「基礎控除を引いた財産額が8000万で、後から1000万の名義預金が税務調査にて発覚した場合」でした。
その場合9000万✕30%から既に納めた税額の差額をまず支払うのですよね。
それに加えて過少申告税と延滞税を別途支払うという理解で良いでしょうか。
その場合、過少申告税と延滞税は1000万に対して発生するのですよね?
税務調査で指摘後すぐ納税したとして、過少申告税と延滞税は幾らくらいになりますか?

・相続税額
すでに納めたものとの差額を支払います。
・過少申告加算税
税務調査により新たに納めることとなった場合は、
新たに納める税金の10%です。
・延滞税
納期限の翌日から2月 年率2.6%
2ヶ月経過後 年率8.9%
・重加算税について
名義預金であったことを認識し、意図的に申告していない場合は、重加算税の対象となる可能性があります。
この場合、過少申告加算税の代えて重加算税35%となります。
何度も回答いただき感謝申し上げます。
最後に1点だけ確認させてください。
「延滞税の納期限から2カ月」について、納期限というのはいつの事でしょうか?
死去後一年後が相続税の申告期限(=納付期限)だと思いますが、この日のことをさすのか、それとも税務調査で名義預金を指摘され追加で納付するよう言われた日のことでしょうか。
前者であれば、税務調査が行われるのは死後2年くらいたってからのこともあると聞くので、年率8.9%になってしまうのか心配です…。

・申告期限
死亡後、10ヶ月後
・延滞税の計算期間
申告期限から1年
通常、延滞税が掛かるのは1年間だけです。
ただし、重加算税が課された場合は除きます。
本投稿は、2020年09月15日 12時10分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。