20年前に贈与された4000万円について税務署からの調査
ご相談よろしくお願いいたします。
1999年から2008年の間にお付き合いしていた元恋人から当時幾度かに分けて現金をいただきました。総額は4,000万円ほどです。
当時は若く、多額の現金の使い道も分からず自宅保管をし、相手の本当の名前や住所も分からないままお別れし20年近く経ちます。贈与の事実があった連絡履歴など諸々探しましたが残っておりません。
その後別の人と結婚をしましたが、現金のことは配偶者に言っておりません。
このまま自宅に保管しておくのも物騒だと思い、この5年くらいかけて全て銀行口座へ入金し、証券口座で投資信託や株を購入し2,000万円を運用、銀行口座に残り2000万円あります。どちらの口座もマイナンバーで紐付けしております。源泉徴収あり・特定口座で取引をしておりますのでその点の納税はしております。この10年で相続が起きたこともありません。
そこで質問です。
①銀行・証券口座の残高、税務署に提出された年間取引報告書から税務署が「この資金の出どころはどこだろう」とお尋ねや税務調査が入る可能性はありますでしょうか?(特に直近一年で1500万ほど証券口座に異動させたので運用開始されたKSK2のAIで検知されるのではないか)
②もしお尋ねや調査が入った際に書類や連絡履歴は残っておりませんが、20年以上前にもらったお金だと正直に話せば分かっていただけるのでしょうか。例えばですがもしこれがまかり通るなら虚偽の報告も可能になるのではないのかと。
③私の年収は20年ほどずっと200万程度なので収入に対しての預金口座の残高や証券口座の残高は不釣り合いだと思います。
④贈与税の時効は6年及び7年との事ですがこのようなケースは時効が成立しない場合もあるのでしょうか。その他の罰則を受ける可能性もありますか。
大変恐れ入りますが、どうかご回答いただけますと幸いでございます。よろしくお願いいたします。
税理士の回答
山本健治
税務上は時効が成立しています。
贈与者から「返してくれ」と言われたらどうなるか?分かりません。
山本健治
金額が大きいので、すべての預金の動きを調査できる税務当局からお尋ねがくるかもしれません。
貴方の当局への回答によっては、不利になる可能性もないとはいえません。
ご家族にも話されていない中、当時の資料も残っておらず、ご不安を感じていらっしゃることと思います。
まず、ご記載のとおり1999年から2008年までの間に贈与を受け、その時点でご自身のお金になっていたのであれば、現在、その贈与について新たに贈与税を課される期間は、原則として経過しています。贈与税の課税処分には、原則として法定申告期限から6年、不正がある場合でも7年という期間制限があります。
以前からご自身が所有する現金を銀行に預けたり、ご自身の証券口座へ移したりすること自体で、新たな贈与税が発生するわけではありません。
①・③のお尋ねや調査の可能性については、資金の出所を確認される可能性はあります。ただし、昔から保管していたご自身のお金を入金・移動したものであれば、それ自体が新たな所得や贈与になるものではありません。ほかに申告漏れを疑わせる事情がなければ、今回の資金移動だけを理由に調査に至る可能性を、過度に高く考える必要はないと思います。もっとも、税務署が資金の出所をあらかじめ把握しているとは限らず、AIによる選定を含め、個別の調査の有無までは断定できません。
②の資料が残っていない点については、資料がないだけで直ちに説明が認められなくなるわけではありません。一方で、「昔もらったお金です」と伝えるだけで必ず確認が終わるとも限らず、受け取った経緯や時期、その後の保管状況、口座への入金履歴などを含めて判断されます。
④に関連して、いわゆる「名義預金」のように、名義だけが本人で、実際には他の方のお金である場合には、そもそも当時の贈与が成立していたかが問題になります。ただ、今回のように、現金を贈与として受け取り、その後はご自身の判断で保管・管理していたのであれば、名義だけを借りているケースとは事情が異なります。贈与の成立時期は、こうした実態に沿って判断することになります。
ご記載の時期に贈与が成立していたという前提であれば、当時の贈与税の無申告について、今になって税金や加算税を課されることは原則としてありません。また、今回の入金や口座間の移動自体を理由に、罰則を受けるものでもありません。
大切なのは、当時の経緯を、分かる範囲で誠実に説明できるようにしておくことです。記憶が曖昧な部分まで無理に埋める必要はありませんので、まずは落ち着いて整理していただければと思います。
本投稿は、2026年10月01日 14時58分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







