時差がある報酬の売上計上のタイミング(日付)について
個人事業主の青色申告における売上の計上時期について、ご相談させてください。
私は個人事業主として音楽を制作し、音楽素材を販売・配信するオンラインサービスを通じて収益を得ています。
そのサービスの報酬のうち、月額定額制(サブスクリプション)の利用者による再生・利用などに応じて発生する報酬について、帳簿への計上時期に迷っています。
【現在の報酬確定の仕組み】
サブスクリプションによる報酬は、対象月の翌月5日前後に、サービス運営会社からメールで確定通知が届きます。
メール内のリンクから報酬の詳細を確認すると、サービスの管理画面上では対象月の1日付で報酬額が表示されています。
例えば、2026年9月分の報酬については、次のような流れです。
・2026年9月1日〜9月30日:報酬の対象期間
・2026年10月5日前後:9月分の報酬額が確定した旨のメールが届く
・メール内のリンクから詳細を確認すると、サービスの管理画面上では「2026年9月1日」付で9月分の報酬額が表示されている
つまり、報酬額が確定したことをメールで確認できるのは翌月ですが、サービスの管理画面上では対象月の初日付で表示されています。
なお、報酬額がわかるのはこのメールが配信された時点であり、サービスの管理画面上で報酬額が反映されるのもこのタイミングです。
【お聞きしたいこと】
① この場合、青色申告の帳簿では、売上をいつ計上するのが適切でしょうか。
・報酬額の確定通知を受け取った日(例:2026年10月5日)
・報酬の対象月の初日(例:2026年9月1日)
・報酬の対象月の末日(例:2026年9月30日)
・その他の時点
② ①と同様の質問となりますが、12月分は「今年の収入」と「翌年の収入」のどちらになりますか。
③ これまでの帳簿では、計上時期について明確な根拠を確認しないまま処理していた部分があります。今後、適切な方法に統一したいと考えていますが、今回の帳簿付のルールに変更があった場合、過去の確定申告分も修正申告するべきでしょうか。
お手数ですが、ご教示いただけますと幸いです。
税理士の回答
辰見浩一
ご質問のケースでは、報酬額が翌月の通知時点ではじめて確定するのであれば、実務上は確定通知を受けた日を基準に売上計上する方法がわかりやすく、安全と思われます。
国税庁でも、継続して売上計算書や通知の到達日で収入計上している場合は、その処理を認める考え方が示されています。
そのため、例の9月分報酬であれば、2026年10月5日ごろに金額確定通知を受けた時点で売上計上する整理が自然だと思います。管理画面に2026年9月1日付で表示されていても、実際に金額が把握できず確定もしていないのであれば、その日付だけで9月計上とする必要は通常ないと思われます。
12月分についても同じで、翌年1月に金額が確定して通知されるなら、翌年分の収入として処理する考え方で良いかと思います。大切なのは、毎年同じ基準で継続処理することです。
過去の処理については、継続適用できており、金額への影響が大きくないなら、直ちに全件を修正すべきとは限りません。
ただし、これまでの基準が年によってぶれている場合や、12月分の帰属年がズレて申告額に影響している場合は、修正申告や更正の請求の要否を個別確認した方が安全です。
本投稿は、2026年10月09日 14時17分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







