仕入れだけど今後使わない材料を振り替えたい時の勘定科目
手芸キットを作っています。
デザインからはじまり、採用候補になる材料を取り寄せ、試作を繰り返し、その中から採用する材料を決定します。
購入時はすべて仕入にしていますが、キットの材料が決定し、不採用になった材料は棚卸に含めたくないため、別の勘定科目に振り替えたいです。
去年は商品サンプル見本製作費として広告宣伝費に振り替えましたが、
商工会の方に広告宣伝費が多いと税務署が不審に思いやすいと言われています。
その他に適切な勘定科目があれば教えてください。
個人事業主・青色申告・免税事業者です。
税理士の回答

不採用になった材料を棚卸資産に含めず、別の勘定科目に振り替える際には、状況に応じて以下のような勘定科目を検討することができます。
1. 試験研究費(経費)
試作や試験のために購入した材料であり、不採用になったものをこの勘定科目で処理するのは適切です。
適用例: 商品開発の過程で試作やテストに使用したが最終採用には至らなかった材料。
2. 原価計上(雑費として)
「雑費」として処理することで、不採用材料の原価を消化することが可能です。
適用例: 商品化を目的とした購入だが、結果的に採用されなかったもの。用途が広告宣伝費や研究開発費に明確に該当しない場合。
3. 販売促進費(経費)
「商品サンプル見本製作費」と似た目的で材料を使用している場合に使用できます。
注意点: 広告宣伝費が不審と思われる場合に、「販売促進費」として仕分けると、目的が異なるように見せられます。
4. 材料廃棄費(雑費)
不要となった材料を廃棄する場合には、このように仕訳することも考えられます。
適用例: 実際に廃棄した場合に限定。
振替時の注意点
仕訳例:
仕入から振り替える場合には、以下のように仕訳します:
借方: 試験研究費 / 販売促進費 / 雑費
貸方: 仕入
税務署対応: 税務署に説明を求められた際に、商品開発プロセスで発生する試験的な費用であることをしっかり説明できるよう、メモや記録を残しておくと良いでしょう。
合理的な比率: 不採用材料の比率が極端に多い場合は、材料購入の管理や選定プロセスについて見直すと、税務署への説得力が増します。
推奨科目
「試験研究費」または「販売促進費」として処理するのが適切と考えられます。それぞれの勘定科目で明確に振り分けることで、税務署からの疑念を軽減できます。
本投稿は、2024年12月02日 14時23分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。