環境構築におけるデータ移行について
この度、サーバの更改を行いました。
前サーバ(約6年前に構築)のデータを新しいサーバに移行するデータコンバートとして、約1千万かかります。
データ移行の取扱いですが、ソフトウェア会計基準に拠れば、データコンバートは資産価値を高めるものではないため、発生時の費用とされています。
しかしながら、今回の更改は、OSが古くなってしまい、サポートが終了してしまう事による入替えをするものであり、約6年前のものと比較すると、新環境ではサーバのバージョンアップや新しい機能が通常追加されています。
この場合、費用より資産計上すべきものでないかと判断に迷います。
旧データからの移行費用などは取得に際して必要なものだと考えられますし、
資産計上するものと費用計上するものの基準が曖昧となっています。
今回のようなケースでは費用、資産のどちらが適当でしょうか。
また、具体的にデータコンバートで費用となるものをご享受いただければ幸いです。
宜しくお願い致します。
税理士の回答

森川智之
ご指摘のようにデータコンバートのための費用は、ソフトウェア会計基準(実務指針)で発生した事業年度の費用として処理とされております。
ご質問を拝見する限り、新しい機能の追加はサーバーやOSの更新に伴うもので、データコンバートのための費用自体はデータを引き続き利用するための維持費用でないかと推察されますので、データコンバートの費用は原則通りの取り扱いで構わないのではと思われます。
法人税基本通達7-8-6の2でも、現状の効用の維持に該当する場合は修繕費となるとされています。
ただ、データ移行に伴って、データの粒度を変更するなどデータそのものを大幅に加工し、単なるデータコンバートにとどまらずデータ自体の価値を増加させるための費用であれば、資産計上が必要になる可能性もあると思われます。
ご丁寧にご回答いただき有難う御座います。
データ移行の内容によって、資産化、費用化が分かれるという理解でよろしいでしょうか。
具体的な事例があれば判断に迷うことはありませんが、見つからなかったので今回、ご質問させていただきました。

森川智之
>データ移行の内容によって、資産化、費用化が分かれるという理解でよろしいでしょうか。
データ移行のための支出については大半が費用化するものに該当するとは思いますが、ご認識のとおりで良いと思います。
本投稿は、2020年10月26日 16時02分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。