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頂いた商品券の課税申告

お世話になります。
商業施設内などから勤務先の委託店舗全従業員に対して、売上貢献などによる頂いた数千円分の商品券及びその商品券で仕事用の数百円程度の小物を全従業員に購入した際、給与所得や雑所得として申告が必要になるかと存じますが、当方は受け取らず、他の従業員にその分を増額した場合はその限りではありませんでしょうか?
また10年程前であれば、確定申告及び住民税の申告は時効でしょうか?

よろしくお願い致します。

税理士の回答

商品券に関する申告義務について:  受け取った商品券が「給与所得」または「雑所得」として扱われるかは、次の点で判断されます。

給与所得として申告が必要なケース:雇用主や委託元から提供された商品券が、業績に基づいて個人に与えられたものであれば、給与所得として申告が必要です。また、その商品券を他の従業員に譲渡しても、最初に商品券を受け取った段階であなたの所得として扱われる可能性があります。

雑所得として申告が必要なケース:給与ではなく副業や一時的な報酬としての性質が強い場合には、雑所得として扱われる場合もあります。

所得税の時効は原則として5年ですが、悪質な脱税や無申告による隠蔽がある場合には7年まで延長されます。10年以上経過している場合、通常は時効となっているため、確定申告や住民税の申告義務は消滅している可能性が高いです。

商品券を受け取った場合、一時所得に該当する可能性もありますが、次のような状況で一時所得として扱われることがあります。
商品券が、雇用関係や仕事の対価としてではなく、一時的なイベントや懸賞、キャンペーンなどの特別な機会による賞与であり、かつこれが偶発的に得られた場合。

一時所得ではなく給与所得になる場合:  商品券が売上貢献や仕事に対する報酬として与えられた場合、これは給与所得に該当し、一時所得には該当しません。たとえ金銭ではなく商品券であっても、通常は仕事に対する対価として扱われ、給与所得に分類されます。

もし、商品券が仕事とは無関係に偶発的な出来事(例えば抽選や懸賞で当選したもの)であれば、一時所得として扱われる可能性があります。ただし、そのような場合は、総額が50万円を超えない限り課税の対象になりません。

石割由紀人 先生
ご丁寧なご回答をありがとうございます。
既に時効の様ではありますが、給与所得となる場合、勤務先の会社が給与所得にしておらず年末調整が済んでしまっていたり、従業員が気が付かないまま源泉徴収票で確定申告や住民税申告をした場合、過少申告加算税や延滞税は従業員が納付する事になるという認識で良いのでしょうか?
従業員が気が付けた時点で、確定申告や住民税の申告をする事になるという認識で良いでしょうか?

給与所得として課税されるべき商品券が年末調整で処理されていない場合について:  勤務先が商品券を給与として処理せず、従業員がそのことに気づかずに源泉徴収票に基づいて確定申告や住民税の申告を済ませてしまった場合、以下の点を考慮する必要があります。

① 過少申告加算税や延滞税の責任について
 原則として、所得の申告は個人の責任ですので、従業員が気づかないまま申告を済ませていた場合、後に過少申告が発覚した場合でも、従業員が過少申告加算税や延滞税を負担することになります。ただし、過少申告が従業員の故意や重大な過失によるものではない場合、加算税は軽減されることがあります。

② 従業員が気づいた場合の対応
 従業員が商品券が給与所得に該当し、申告漏れがあることに気づいた場合、自主的に修正申告を行うことができます。これにより、ペナルティの軽減が図れる可能性があります。修正申告を行えば、追加の税金(所得税、住民税)に加えて、延滞税を支払うことが求められる場合がありますが、過少申告加算税は減免される可能性があります。

③ 会社側の責任について
 給与に該当する商品券を会社が年末調整に反映していなかった場合、その処理の不備は会社側にも責任があります。しかし、最終的な申告義務は個人にあるため、過少申告加算税や延滞税は基本的に従業員が負担することになります。ただし、会社が修正対応を行うことで、税務署と調整が取れるケースもあるため、状況に応じて会社と連携することが重要です。

④ 時効について
 おっしゃる通り、通常は5年の時効が適用されるため、10年以上前の申告漏れであれば、通常は追加の納税義務が発生しない可能性が高いです。ただし、時効が成立していない場合は、過少申告を早めに解消するための対応が必要です。

従業員が給与所得を正しく申告していない場合、過少申告加算税や延滞税は基本的に従業員が負担することになります。ただし、自主的な修正申告を行うことで、加算税の軽減やペナルティを最小限に抑えることができる可能性があります。

石割由紀人 先生
この度は迅速且つ大変ご丁寧なご回答を誠にありがとうございました。

本投稿は、2024年09月12日 23時03分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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