昔から保有している土地を自分が役員の会社に譲渡したい
父が昭和30年ごろから保有している土地があり、相続しております。
その土地には私が役員となっている会社の建物が建っています。
会社から私には年間の固定資産税の請求額の3倍程度の地代の振込があります。
この土地を同族会社に買って貰う取引をしたいのですが、いくらの金額で売却するのが良いのかがわかりません。
土地の時価は約2億円なのですが、2億円で売って良いものなのでしょうか。借地権があるものとして半額程度で譲渡するべきなのでしょうか。
当初会社に土地を貸す際には契約書もなく、私と会社にでの貸し借りを証明するものは、地代の振込以外にはありません。
わかりずらいかもしれませんが、ご回答をお願いいたします。
税理士の回答
お父様から相続されたときの相続税の申告書はお持ちでしょうか。もし、当時の相続税の申告書がお手元にありましたら、本件の土地がどのように評価し申告されているかをご確認下さい。相続税の申告書において、「貸宅地」となっていれば相談者様が相続された財産は「底地」と判断できます。
当時の相続税の申告書がない場合には、今までの土地の貸し借りの実態から判断することになりますが、ご相談の文面からは会社に借地権が発生していると思われますので、相談者様の所有資産は「底地」ではないかと思われます。
仮に底地と判断された場合の売買価格は、「土地の時価×(1-借地権割合)」の算式で計算した価格になります。
「借地権割合」は国税庁発表の路線価図に記載されておりますので、当該土地の路線価図でご確認下さい。
服部様。ご丁寧な回答ありがとうございます。
底地ののみの取引という事ですので、少ない金額での取引となるのですね。
適正な方法は底地の売買ということがわかりましたが、仮に土地全体の価格として取引をした場合にはどのような問題となるのですか。
底地の価格と土地全体の価格の差額について個人が多額に受け取った金額について何か特別な税金がかかったりするのでしょうか。
ご連絡ありがとうございます。
売買対象資産が底地であるところを土地全体の価格で売買した場合には、底地の価格を超える金額は役員に対する給与(役員賞与)と認定されると思われます。
役員賞与と認定された場合には、法人では損金不算入と源泉所得税の徴収の問題が、役員個人には所得税住民税の課税の問題が生じますのでご留意ください。
服部様。
大変ご丁寧に回答いただきありがとうございます。
現実に沿った取引を行う事が必要なのだという事がわかりました。
ありがとうございました。
本投稿は、2018年04月27日 08時46分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。