私費MBAでの退職における特定支出控除に関して
私費で海外MBAに2022年9月から在籍予定の者です。
現在勤務している会社は2022年2-3月に退職する予定で考えております。
その前提でいくつか質問が御座います。
①2021年に受けた試験の費用や英語でのカウンセリングや面接練習等の費用を資格取得費や研修費として出すことを考えておりますが、その証明書については退職後でも会社に出してもらえるものでしょうか?
②2022年に発生するMBAの授業料も特定支出控除とできる可能性はありますでしょうか(退職後の授業料)?究極的には会社が証明書を出すか否かの判断になると想像をしておりますが、仮に2022年2-3月に退職する場合、実際の授業料の支払いはそれよりも後になることが想定されますので、そもそもそれだと厳しいのでは、等ありましたらご感覚をお伺いしたいです。
③2022年の退職直前に発生した資格取得費用等(2022年1月等)は、特定支出控除に入れられますでしょうか?その場合、①同様、退職後に証明書を出してもらうことは可能でしょうか。
色々とお聞きしてしまい恐れ入りますが、どうぞ宜しくお願い致します。
税理士の回答

先ず、MBAは一般的に職務遂行に直接必要な資格とは認められないと考えられますが、以下の通り回答します。
➀特定支出控除は支出した年分の確定申告による所得控除なので、2021年は在職中ですから、会社が認めれば証明書は発行してもらえるでしょう。
但し、特定支出控除の対象となるのは職務に直接必要な資格であって、新たな地位や職務に就くための支出は、現在の会社には何の関係もありませんから、退職後に証明書は発行しないでしょう。
②上記➀の但し書き以降と同様、退職後に証明書は発行しないでしょう。
③➀の但し書き以降と同じ理由で退職後に発行はしてくれないと思います。
在職中の支出について、現在の会社が認めれば在職中に発行してもらえる可能性はあるかもしれません。
いずれにしましてもMBAが現在の会社の職務に直接必要かどうかを判断し証明書を発行するかどうかは会社が判断すべきことであって、税理士が判断することではありませんので、会社にご相談いただかなければ答えはでません。
特定支出控除ではありませんが、資格取得費を事業所得の必要経費にした事案では、過去の国税不服審判所裁決や裁判所判例では、新たな地位や職務に就くための資格取得費は家事費に該当するため必要経費にはできないと否認されてます。
ご丁寧にありがとうございます。大変参考になりました。
本投稿は、2022年01月07日 09時33分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。