25年の配偶者特別控除について
夫の年収770万円
妻はパートの給与のみで年収は150万円程度に抑えています。
妻の年収が160万円以下の時と180万円、200万円の時で世帯の手取り年収はどのくらい違うものでしょうか?
税理士の回答

後藤隆一
前提(共通の仮定)
- 奥さまは勤務先の社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)に加入していると仮定。ご本人負担の目安は年収の約15%(厚生年金約9.15%+健康保険約5%+雇用保険約0.6%、介護保険対象外として概算)。自治体や健保組合により差あり。
- 奥さまの所得税は5%、住民税は10%の超概算で増減を見ます(控除や均等割・非課税判定等で実額は変動)。
- ご主人の限界税率は概ね33%(所得税23%+住民税10%想定)。奥さまの年収に応じた配偶者特別控除の変化は、目安として次のように置きます(給与収入190万円以下の給与所得控除65万円とする整理、配偶者特別控除の所得区分を合成した概算):
160万円:配偶者特別控除おおむね満額(38万円)
180万円:同控除おおむね16万円
200万円:同控除ゼロ近傍(目安)
- 上記は目安計算です。制度適用・年齢(介護保険)・標準報酬月額の端数・その他控除により実額は変わります。
この前提で「世帯手取りの差額(奥さま160万円時点との比較)」をざっくり示すと、次の通りです。
- 妻180万円(+20万円):
奥さま手取り増=約+14万円(+20万円×〔1-社保約15%-税約15%〕)
ご主人の増税=約▲7.3万円(配偶者特別控除の差22万円×33%)
世帯手取り差=約+6.7万円
- 妻200万円(+40万円):
奥さま手取り増=約+28万円(+40万円×〔1-約30%〕)
ご主人の増税=約▲12.5万円(控除差38万円×33%)
世帯手取り差=約+15.5万円
- 参考:妻150万円→160万円(+10万円):
奥さま手取り増=約+7万円
ご主人の増税=0(160万円時点で満額控除のままと仮定)
世帯手取り差=約+7万円
つまり、年収を160→180→200万円と上げていくと、収入増分のうち世帯手取りとしてはおおむね「半分強」が残るイメージです。特に180万円を超えると、ご主人側の配偶者特別控除の目減りが効いて、世帯での残り方はやや鈍りますが、それでも世帯手取りは着実に増えるのが通常です。
早々のご回答、ありがとうございました。
非常に参考になりました。
本投稿は、2025年09月30日 08時14分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。