年金受給者の駐車場収入と確定申告
年金受給者の駐車場収入と確定申告
(状況)
母親 年金100万円
駐車場収入 年40万円(1台)
駐車場固定資産税 年10万円
今年、母親所有の土地の建物(貸店舗)を解体し駐車場を造るため、現存建物を解体しアスファルト舗装とフェンスを設置しました。
来年から駐車場収入が入ります。
来年以降の確定申告は以下の考え方で良いですか?
1.まず前提として、年金受給者の特例で、年金400万円以内で雑所得20万円以内なら確定申告不要
2.駐車場収入40万円-固定資産税10万円=年30万雑所得
3.必要経費として以下の費用を計上可能
・建物解体費用(100万円)
4.減価償却費用として以下の費用を経年計上可能
・アスファルト舗装費用(50万円)を10年間計上可能。年5万円
・フェンス設置費用(45万円)を15年間計上可能。年3万円。
・来年の雑所得は年30万円-必要経費100万円…で、20万円以下なので確定申告必要なし。
・再来年は雑所得年30万円-減価償却費用5+3万円=22万円なので、確定申告は必要だが、基礎控除38万円以内なので税金はかからない。
・11年目以降は雑所得年30万円-減価償却費用3万円=27万円なので、確定申告は必要だが、基礎控除38万円以内なので税金はかからない。
関連して
・初年は特例で確定申告不要の場合で、翌年から確定申告が必要な場合、初年も確定申告と同じような帳簿を自分で任意で残した方が良いか?
・3.のように初年は解体費用を必要経費として計上できるが、雑所得はマイナスになる。このマイナスは翌年の確定申告のときに必要経費に回せるのか?回せる場合、何年まで回せるのか?
素人なので変な質問かもしれません。詳しく教えてくださると助かります。
税理士の回答

鈴木洋輔
ご質問ありがとうございます。
今までと収入の形が変化すると、
確定申告の方法に悩みが生じるかと思います。
ご質問にご記載いただいた内容について、
税務的なポイントを回答させていただきます。
・3.のように初年は解体費用を必要経費として計上できるが、雑所得はマイナスになる。このマイナスは翌年の確定申告のときに必要経費に回せるのか?回せる場合、何年まで回せるのか?
駐車場がいわゆる月極駐車場の場合、
「雑所得」ではなく「不動産所得」に
該当すると考えられます。
ご質問にある、解体費用100万円を
赤字として繰り越す場合、
「雑所得」の場合には繰越ができません。
「不動産所得」であれば赤字を3年間
繰り越すことが可能です。
実態に合わせて「不動産所得」として
申告するのがよろしいかと思います。
なお、赤字を繰り越すには
初年度から確定申告が必要であることに加え、
青色申告が必要ですのでご注意ください。
来年以降の確定申告は以下の考え方で良いですか?
計算の予測としては概ねよろしいかと思います。
ちなみに、基礎控除の金額は
令和2年から48万円等になっております。
・初年は特例で確定申告不要の場合で、翌年から確定申告が必要な場合、初年も確定申告と同じような帳簿を自分で任意で残した方が良いか?
初年度から帳簿を作成することをオススメします。
駐車場が年の途中からスタートした場合、
減価償却は月数で按分します。
会計処理を連続させるためにも、
最初の部分はとても重要です。
加えて、初年度の解体費用100万円を
赤字として繰り越すのであれば
初年度も確定申告が必要です。
この場合は赤字の申告として、
第4表を作ることになると思います。
ご参考になれば幸いです。
初年度に確定申告(青色申告)をしなければ、赤字は繰り越せないのですね。
初年度、確定申告しない可能性が高いので、赤字繰越はできないですね。
来年以降の確定申告の考え方が概ね合っているという確信が得られたのでありがたいです。
どうもありがとうございました。

鈴木洋輔
ご確認くださりありがとうございます。
お役に立てたのであれば幸いです。
本投稿は、2024年08月19日 11時56分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。